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【疾患レファレンス】成人の呼吸器合胞体ウイルス(RSV:Respiratory Syncytial Virus)

【成人の呼吸器合胞体ウイルス(RSV:Respiratory Syncytial Virus)】
RSウイルスは、肺や呼吸器に影響を及ぼす一般的な感染性ウイルスとして知られる。現在でも、成人に対するRSウイルスはワクチンや特定の治療法のない主要な感染性疾患のひとつ。高年齢成人は、加齢に伴う免疫低下や基礎疾患のため重度の疾患となるリスクが高くなっている。同ウイルスで、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、慢性心不全などの症状が悪化し、肺炎、入院、死亡などの重篤な転帰につながる可能性がある。
同ウイルスは、先進国で毎年42万例以上の成人の入院と、2万9000例の死亡原因となり、国内では約5万7000例の入院と、4000例の死亡原因となっている。基礎疾患のある成人では、基礎疾患のない成人と比較し、受診する可能性が高く、入院率も高くなる。

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