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小野薬品、EUでオプジーボ承認取得ーPD-L1 発現レベルが 1%未満の進行(切除不能または転移性)悪性黒色腫の成人および12歳以上の小児/青年期患者

小野薬品工業は2022年9月20日、提携先のブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が、欧州委員会(EC)が、Opdualag(ニボルマブとRelatlimabの固定用量配合剤)を承認しと発表した。適応はPD-L1 発現レベルが 1%未満の進行(切除不能または転移性)悪性黒色腫の成人および12歳以上の小児/青年期患者のファーストライン治療薬となる。

今回の承認は、第2/3相RELATIVITY -047試験での PD-L1発現レベルが1%未満の患者の探索的な解析結果に基づく。同解析では、抗 PD-1 抗体ニボルマブと新規の抗 LAG-3 抗体Relatlimabの固定用量配合剤による併用療法が、確立された標準治療であるニボルマブ単剤療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)の中央値を2倍以上に延長した。

同併用療法では、ニボルマブ単剤療法と比較して、新たな安全性シグナルは認められなかった。

同承認で、欧州連合の全加盟国をはじめ、アイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーでは、PD-L1発現レベルが1%未満の進行悪性黒色腫の成人や12歳以上の小児/青年期患者のファーストライン治療薬として、Opdualagが使用できるようになる。

( *中央販売承認には、英国(イングランド、スコットランド、ウェールズ)での承認は含まれない。)

RELATIVITY-047試験の有効性と安全性の結果、 EUでの適応症は、PD-L1発現レベルが1%未満の患者を対象としたRELATIVITY-047試験データの探索的解析に基づく。

有効性:PFSの中央値は、Opdualag群で6.7カ月(95% 信頼区間[CI]:4.7 - 12.0)、ニボルマブ単剤療法群で 3.0 カ月(95% CI:2.8 - 4.5)でした(ハザード比[HR]0.68(0.53, 0.86)。

生存期間の中央値は、Opdualag群で未達だった(HR 0.78(0.59, 1.04)。

安全性は、副作用が、疲労(41%)、筋骨格痛(32%)、発疹(29%)、関節痛(26%)、下痢(26%)、そう痒症(26%)、頭痛(20%)、悪心(19%)、咳嗽(16%)、食欲減退(16%)、甲状腺機能低下症(16%)、腹痛(14%)、白斑(13%)、発熱(12%)、便秘(11%)、尿路感染症(11%)、呼吸困難(10%)、嘔吐(10%)。

重篤な副作用は、副腎機能不全(1.4%)、貧血(1.4%)、背部痛(1.1%)、大腸炎(1.1%)、下痢(1.1%)、 心筋炎(1.1%)、肺炎(1.1%)、尿路感染症(1.1%)でした。

グレード3~5の副作用の発現率は、Opdualag群で 43%、ニボルマブ単剤療法群で35%。

RELATIVITY-047試験では、主要評価項目の全無作為化患者集団のPFSも達成した。

【RELATIVITY-047試験】
RELATIVITY-047 試験は、未治療の転移性または切除不能な悪性黒色腫患者を対象に、ニボルマブと Relatlimab の固定用量配合剤での併用療法をニボルマブ単剤療法と比較評価した国際共同無作為化二重盲検第2/3相臨床試験。

患者は、PD-L1 発現レベルにかかわらず組み入れられた。活動性自己免疫疾患、中等量または高用量の副腎皮質ホルモン剤または免疫抑制剤による全身療法を要する疾患、ぶどう膜黒色腫、活動性または未治療の脳転移か軟髄膜転移を持つ患者は、同試験から除外された。

同試験の主要評価項目は、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST v1.1)を使った盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による全無作為化患者集団の無増悪生存期間(PFS)。

副次評価項目は、全無作為化患者集団の全生存期間(OS)および奏効率(ORR)。患者714例が、ニボルマブ(480 mg)とRelatlimab(160 mg)の固定用量配合剤での併用療法群、またはニボルマブ(480 mg)群に無作為に1:1に割り付けられ、4週間間隔で点滴静注を受けた。投与は、病勢進行か忍容できない毒性が認められるまで、患者が同意を撤回するまで継続した。

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