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昔みてたシリーズ


「ターミネーター/サラ・コナークロニクルズ」

その名の通りターミネーターシリーズのひとつ。
T2と3の間を描くドラマ作品でシーズン2で事実上の打切りとなっている。
T1000との死闘を制したコナー親子の前に、再びマシーンの脅威が迫る…という内容。
ド派手な演出こそ無いが、登場人物の心理描写が丁寧で、終わりの見えない闘いに身を投じる親子の絶望感と信念が伝わるメインテーマ曲が秀逸。
各キャストもベストマッチで、サラ役のレナ・ヘディは本当にサラだし、ジョン役のトーマス・デッカーもジョンそのもの。
以下、第1話の冒頭をちょろっと書き込み。

DVDジャケット(ジョン&サラ)
サラ役のレナ・ヘディさんが凛々しい

未来では、急速な技術発展により進化した機械が自我に目覚め、人類を脅威と見なして核戦争を引き起こし、機械と人類の戦争が始まる。
拮抗していた戦争は、ジョン・コナーが指揮を執る人類側が僅かに優勢となる。
スカイネット(機械側の親玉)は、ジョン抹殺のため過去にマシーン(ターミネーター)を送込む……という大筋は他の劇場作品と同じ。
本作で送り込まれたのはクロマティなるターミネーター。
ジョン抹殺のため、教師(代理)として彼の前に現れる。
一方、人類側が送り込んだ「守る側」のターミネーターは……!?

各地を転々とし、その度に転校を繰り返してきたジョン青年。
今回で何度目だろうか……。
今回の転校先は、いつの時代かも分からない程に古びたパソコンを置く田舎の学校。
明らかに「浮いている」ことを感じつつ、ため息も出ぬほど悶々としていると、不意に声を掛けられる。
「名前は?」
顔を向けた先、反抗期を燻らせているコナー青年の目に飛び込んできたのは、眩いブロンドの長髪と整った顔立ちをした美少女の屈託のない笑顔であった。
この世のものとは思えない美少女は、やたらと親しげに話しかけてくるが、 母以外の女性とロクに会話をした経験のない初心なジョン少年は現実を読み込めないまま、はにかんだ笑顔で何とかその場をやり過ごすのが精一杯であった。

ジョンに親しげに声を掛けるキャメロン

翌日の授業では、クロマティと名乗る教師が登壇する。
自己紹介も程々に教壇に座って出席確認を始める。簪(のようなナイフ?)で、右脚に仕込んだ銃を取り出しながら……。    
読み上げられる生徒たちの名前。
「キャメロン・フィリップス…キャメロン?」
あの美少女のようだが、反応がおかしい。
昨日の笑顔とは別人の表情で無愛想に返事を返した。
「リース、ジョン・リース 」
「いないか?」
もはや本名以上に聞き飽きた偽名を呼ばれ、返事の代わりに手を挙げた。
「……」
「よろしい……」
刹那、教師は銃を構えるが早くに発砲し鬼の形相で迫り来る。
ターミネーター、クロマティが本性を現したのだ。「ヤツだ、ヤツが来た!」
にわかに始まった恐怖の再来。
自分が今すべきこと「逃走」を図るジョンだが、その背中は余りにも隙だらけ。

何者かが両者の間に割って入り彼の盾となった。
あのキャメロンだ。
彼女はジョンを突き飛ばして庇い、殺戮マシーンの凶弾を受けて倒れ伏した。

血だらけの美少女を一瞥しつつも、逃げることしかできない不甲斐なさを背負い、窓ガラスを突き破って走り去るジョン。
一瞬にして惨劇の現場と化した教室内。
悲鳴すら出せずに恐れ戦く生徒たち。
去り際、代理教師クロマティは彼らに告げた。

「今日はここまで」

ジョンが逃げた先は学校内の駐車場、無慈悲の追撃者クロマティが迫る。
車の影に隠れるも、相手はスクールバスを薙ぎ倒して追撃の銃弾を放ってくる。
こちらに武装は無い…あったとしても気休めにもならないが。
飛散するガラスの雨。
寸分違わずこちらに向かって飛来する銃弾、車体に隠れて辛うじて交わす自分。
最強無敵の母はもちろん、かつて自身を守り抜いた屈強なマシーンも、ここにはいない。 
死……ここで死ぬのか。
恐怖に震え転倒するジョン。
見上げた先にはクロマティが立っていた。
瞬きもせずにこちらを凝視する眼球、それは作りモノであり、その奥にあるのは冷徹非道なセンサー。狙いは完璧だ。
この距離で外すことなどありはしない。
万事休す……もはや逃れる術はない。
ターゲットスコープがジョンをロックオンし、抹殺せんとする瞬間、猛スピードで突進してきたバンによって、クロマティは吹き飛ばされていく。
バンは、すぐさま後退してジョンの目の前で停車し、助手席のドアが荒々しく開かれる。
運転席に座っていたのは、つい先程、蜂の巣にされ無惨に死んだはずの美少女キャメロンフィリップス。
「死にたくなかったら来て」

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