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ソコタノ日記:黄斑円孔の手術を受けて その2 手術の翌日

退職後の新しい生活をそこそこ楽しむ「ソコタノ日記」です。これは、その特別編。黄斑円孔の手術を受けた話です。

2021年暮れに、右眼が黄斑円孔という病気になりました。網膜に穴が空いて視野の中央が見えなくなり、その周りも歪んで見えるようになりました。手術を受けないと悪化するとのこと。そのため1月17日に手術を受けました。
せっかくなので、同じ病気になった人に参考になればと思って、自分の記録や記憶をもとにその様子を記していきます。
なお、私には医療の知識もありませんので、勘違いや記憶違いもあるかもしれません。そのあたりは、ご了承の上、読んでいただければと思います。

手術当日の話は、以下の記事にあります。

うつ伏せで寝るってのは大変だった。

先の記事にも書きましたが、網膜のところに空いた穴を塞ぐためには、眼球内に入れたガスがその穴のところに触れるようにしなければなりません。そのためには、うつ伏せに寝る必要があります。
せっかく手術をしたのに、その効果が得られなければもったいない話です。でも、うつぶせになって寝るってのはなかなか大変です。胸に重さがかかるし、呼吸だってしにくい。それに、手術した右眼がふとんや枕に当たるのもこわい。なかなか眠れません。
でも、ものは考えようです。「一晩くらい眠れなくても平気平気。これから生きていく人生の視覚が改善されるなら安いもの」と考えてうつ伏せ状態をキープするように努力しました。
150円で購入したCの文字の形をしたクッションの凹みの部分に右目が行くようにしてその状態をキープするようにしました。
ここで、ちょいと気になったのは眼帯です。手術したばかりの目を守るために、薄い金属でできた眼帯が絆創膏で顔に固定されています。クッションのところに右目を当てるのはいいのですが、時間経過もあってか眼帯の固定が緩んできているような感じでした。うつ伏せ状態ですから、ゆるんだ眼帯は右眼から少し浮くような感じになっていました。それ自体に不都合がないのですが、なんかの拍子に眼帯の端がクッションにひっかかって取れたらどうしよう? ってことも心配になりました。
まあ、絆創膏はしっかりついていて、朝まではずれるようなことはありませんでしたが、この心配も眠りを妨ぐ要因になりました。

とにかくできるだけ苦しくないようにしてうつ伏せをキープするよう努力しました。ポイントとしては、普段使っている枕をアゴか首の下辺りにおいて、150円のCの文字型クッションと合わせて三角形をつくり(2片はクッション。底辺が普段の枕)その中心部に右眼を収めるようにするのがいいようでした。……眠れぬゆえ、その位置調整を一晩の間に何度やったことか……。

無事に朝を迎える

イマイチ熟睡できずに朝を迎えました。おそらく少しはうとうとしたのだとは思います。それでも、自分としては、ずっとうつ伏せ状態でいられたと考えています。
金属の眼帯もはずれることなく、右眼を守ってくれていました。朝食を摂ったあと、指示された薬も服用し妻の運転で眼科医院に向かいました。
そうそう、書き忘れまていましたが、手術後の入浴も、洗顔も禁止されていました。だから、濡れた布で顔の下の方をこするだけで、ひげも剃りませんでした。

眼科医院にて

この眼科医院は、地元では優秀なことで有名です。このため、外来の患者さんがたくさん来ます。よく考えられているのは、手術を受けた患者をまず先に診るようになっているところです。早いもの勝ちで来た人から優先ということになると、手術を前日に受けた患者は大変です。不安だし、まだ十分回復していないのに1時間も2時間も待たされたらたまったものではありません。おかげで比較的に短い待ち時間で、診てもらうことができました。

名前を呼ばれて待合室から診察室の前にある部屋に行きます。看護師さんが眼帯をとってくれました。特に問題はなく、ぼやっと周りの明るさを感じることができました。看護師さんが瞳を広げる目薬をさしてくれました。ごく普通にやっている感じです。それが「問題はないようだ」という安心感を与えてくれました。20分ほどその効き目が出るのを待ち、件の網膜のところの写真をとりました。(どうして眼の中の断面写真が撮れるのか不思議です。)

その後、眼科医に診てもらいました。
事前にに撮った写真を見せながら次のような話を聞きました。

  • 穴はちゃんとふさがっている(壁のような部分はふさがっているが、網膜は別。人によってそのふさがり方は違うと事前に聞いていた)。手術は成功した。

  • 眼の中は、ガスだけで「からから」の状態である。

  • これから眼球内に液がたまっていく。レンズの内側は濡れていないと白内障になる危険がある。そのため、できるだけレンズに液が行くよう下を見ること。

  • (ずっと頭を下げていないとだめか? という問いに)頭を下げるのではなく、下を見るということ。頭までさげなくてもよい。

  • うつ伏せで寝なくてもいい。

  • 今日から、首から下は風呂に入ってもよい。洗顔はまだだめ。

1日目の状態

ここで、右眼の状態について書いておきます。
右眼はほとんど見えません。でも、部屋の明るさを感じることもできますし、形ははっきりしていませんが、色も感じられます。だから、ものを見るのには左眼にたよるしかありません。

1日4回目薬を点眼します。上を向いて目薬の入れ物の先の部分を右眼に近づけますが、いまいちどのあたりにそれがあるのかわかりません。ぼやっとしている感じです。そして、上を向いたときに視野に黒い輪の縁のようなものが見えました。後からわかるのですが、それは、眼球の中のガスと液との境目、液面の縁だったのです。液が溜まってきて、その縁がちゃんと見えたのでした。
ただその時点では、それがわかりませんでしたから、こんなものが見えていいのかしら? と不安になりました。何しろ黒っぽい色ですから、なんかの問題が発生してるんじゃないか? と思えました。

夜になってうっすらと見えるようになってきた。

その日は、眼科医に言われたとおり、できるだけ下を見るように心がけました。頭を下げる必要はないということから、iPad や MacBook などできるだけ顔の真下くらいに置くようにしてそれを見るようにしました。眼が悪くなってから購入をした iMac24インチ は顔の正面にディスプレイが来るので、活躍できませんでした。……眼が悪くなっている自覚症状があるのに新しいパソコンを買っちゃうところが自分らしいなぁと思います。
夜になって、うっすらと物の形がわかるようになりました。言葉で説明するのは難しいのですが、水中メガネをつけずに水の中に潜ったような感じ、それをもう少しぼやけさせたような感じでした。
それでも「穴がふさがった」という言葉や、実際に朝よりも見えるようになった感じから、安堵の気持ちを持つことができました。

気持ちが弱くなるのは仕方ない

手術の翌日1日のことを振り返ってみると、やはり気が滅入っていたのは事実です。

の記事に次のように書きました。

「死ぬこと以外は全部かすり傷」
「仮に右眼を失ってもまだ左眼がある。死ぬわけじゃない。」

その気持に変わりはありませんでした。ただ、やはり、手術を受けること、またうつ伏せで寝ること、そのことに配慮することってのは、体力をうばいます。そして、それにより、気力も萎えてくるのが事実でした。
「あぁ、自分は弱っているなぁ」って感じました。そのため、夕方の少し前から昼寝をしました。やはり疲れていましたし、安心したこともあったのでしょう。1時間半ほど熟睡したようです。夕方に妻に起こされて気づきました。
寝ることによって、気力も少し回復しました。

ご注意……上記の話に出てくる医療関係のことは、私の主観で記述しているものであって、もしかしたら聞き間違いとか勘違いとかもあるのかもしれません。そういうつもりで受け取ってくださいね。餅は餅屋、医療のことは、お医者さんにちゃんと聞いてくださいね。

……たぶん続く。

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