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ディメンション・ゼロ「鵑王位」リーグ振り返り

予選1位通過したのに仕事のカットインで辞退することになったのでこのタイミングで筆を執った。

●「鵑王位」リーグとは

町田のボードゲームスペース「ちゃぶー堂」さんで半年にわたり、月1回開催された、ディメンション・ゼロのリーグ戦。
これでよい成績(6回合計で総合1位または2位)を修めると、「鵑王」の称号をかけた「鵑王位決定戦」に出場できる。
自分は幸い1位を獲れたんだけれど……というのが、冒頭の話。

余談。
ディメンション・ゼロは昔「赤王」という、赤いカードだけで大会をやって優勝者を赤王と崇めるレギュレーションがあって、その流れで(詳しいことは知らないけれどそうだと思う)各地の非公式大会でも、その優勝者に称号を渡す風習(傾向)があった。今でも遊んでいる人たちの中で慣習的に続いている(傾向がある)。
色々な称号がある中で、ここ数年のレンジでアクティブなのは以下の3つ。
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東北最強決定戦:「東方不敗」
望廊杯:「零仙」
鵑王杯:「鵑王」
----------
ちなみに、先日行われた望廊杯2ndの決勝戦の「ギド vs 清書」は「現零仙&鵑王の二冠 vs 現東方不敗」という激熱マッチアップだったりする。必見。


この鵑王位リーグ、通常のディメンション・ゼロの大会とは趣が異なるレギュレーションで、自分が開催している望廊杯とは別の味わいがある。

具体的には……

・その日1発の大会ではなく、月1回を半年行うリーグ形式。6回の合計点で順位をつける。
・1回の大会はスイスドローではなくトーナメント形式。負けるとその日の得点はそこまで。
・トーナメント表は開催週の水曜日に予め公開される。つまり、1回戦の相手と、その後の相手の傾向が見える。
・得点のつきかたは以下の通り。

ランキングポイントは次の式にて毎回算出します。
ランキングポイント=1+2^(勝ち数:0勝時は0とする)(16名時優勝者17ポイント)
合計し上位2名が「鵑王位」決定戦に進出します。

ディメンション・ゼロ 「鵑王位」リーグ ランキングトーナメント シーズン1 第1節
より引用

・デッキは50枚で組んで、互いに相手のデッキリストを見て10分で40枚に組み替えて対戦。サイドボードありの2戦目から始まるような感じ。


……で、それらを踏まえて半年何をしていたかというのを書くのが、この記事の趣旨。



●第1節 希望の青白敵軍キャンプ編(06/05)

点数獲得方式だけ見ると、偏って勝つほうがバリューが高い。
勝ち数が同じなら優勝を踏めた方が点が高い。8人参加を前提として、2回とも2勝で終わる(5×2=10点)より、1勝で終わる+1回優勝(3+9=12点)のほうがいい。もちろん偏りすぎて1没を乱発するのはダメだけれど。

とりあえず……ルール上強くなるデッキというものはある。
相手のデッキが見えて、不要な10枚を削除できて、ボロ負けのリスクを取っても勝ちを積めて……という感じで、メタを広く取ってから相手に合わせられる白単フェンリル系のデッキは都合がいい。このデッキは軽いユニットでドブンもあるからなおいい。

……が、白単フェンリルの問題点としてミラーマッチが大分先攻後攻に引っ張られるのがあり、勢いよく持ち込むと同族だらけの不毛なじゃんけんになる時がある。ミラーに強い白単だって組めないことはないが、こけら落としのタイミングでそこまで見るのは面倒くさい。さあどうしようか。

この時は望廊杯の予選も始まったばかりで環境はまだまだ分からない状態だから、周りも手探り状態。しょっぱなのTHE 東京予選すら3週間後なのだ。どれくらい手探りかって、そりゃもう勝手に★プレリーグで白緑魔獣暴走使ってニコニコしてるくらい。

※ちなみに、《魔獣暴走》を望廊杯環境に持ち込んだ人は0人です。

※本当に0人です。

で、望廊杯2ndで解禁された(※)カードで激アツなのが《光の巫女ホリプパ》と《錯乱時計パニックヴォイス》《エビアクトレス》。他にもあるんだけれど、この2枚は扱いがわかりやすくて汎用性も高い。

※解禁したのは僕です

つまり赤と黒は強いというか関心を集めている感じだったと。で、このちゃぶー堂レギュという観点から環境を検めてみたと。赤と……黒……

《ホワイト・レディ》いいよね……」

というわけで《ホワイト・レディ》を強く使えるデッキがいいなあというのが第一候補。わからん殺し性能も高いし、バレたら避けられるから1回目にもちょうどいい。
50枚→40枚の圧縮と言う意味でも役割がはっきりしているのがいいところで、要は抜けばいいんだ。

デッキの組み方と言う意味のゲームの中の方はこれでOK。あとは「勝ちが偏ると強い」トーナメント形式の方だ。

要は
「ぶっぱが内包されていて」
「サイドプランもいい感じのデッキ」
「白単はミラーがイヤだ」

……

…………


デッキ名:青白敵軍キャンプ
作成者: こかげ
禁呪合計: 10
【ユニット】
1×《香魔マナカ》(V-2 No.82)
1×《チャイルド・スピリット》(V-1 No.89)
3×《七つの海の王子》(IV-3 No.45 禁呪1)
3×《建材商人カイト・マシュー》(V-1 No.88)
1×《B-tan博士》(V-1 No.94)
1×《大陸アルドのマーメイド》(V-2 No.92)
2×《シニスターマインド・スピリット》(V-2 No.105)
1×《大陸アルドのウンディーネ》(V-2 No.103)
3×《蒼羅星ジャッジメントエッジ》(V-1 No.102)
1×《鮫の王レッドアイ》(IV-2 No.50)
3×《料理長コック・ハワード》(V-1 No.104)
3×《星降る海の魔女アナ》(V-1 No.105)
3×《ホワイト・レディ》(V-2 No.210)
1×《光の天使ピース》(V-2 No.144 禁呪1)
1×《神を討つ魔剣の勇者》(IV-3 No.94 禁呪1)
3×《マオ・ロシアンブルー》(III-1 No.171)
3×《鎧闘士エビシルバー》(III-2 No.89)
1×《鎧闘士エビプラチナ》(III-4 No.85)
【ベース】
1×《ペンギン・チェーン》(III-3 No.40)
3×《タクティクス・グラビティ・フィールド》(V-2 No.217)
【ストラテジー】
3×《ダークサイド・ソウル》(IV-2 No.60 禁呪1)
2×《紺碧の衝撃》(V-1 No.123 禁呪1)
3×《侵略者の一撃》(IV-3 No.61)
3×《天使たちの決意》(V-2 No.157)

これは最終形なので、初稿時点では当然もう少し粗かった。着想はkomekkunさんの麻雀みたいなデッキ白青耐性隊列。また、望廊杯2020本厚木予選の秋水さんの4色耐性は部分的に同じことを狙っている。

※なお、この回では「デッキリストはちゃんと並べて書け」というルールがなかったので、かなり配置を崩したレシピを作った(一応整ったやつも用意した)。D0-RSSのちゃぶーさんが上げた自分のレシピが汚いのはそのせい。全員やってくると思ったら自分だけだったので悪いのは俺です。2回目からは当然禁止された

組み方はおおよそ↓の埋め込みのツリーで参照できる。
※↑記事一旦投稿したくて端折ってるので詳しく言語化したいと思ってます

鵑王戦。デッキの組み方は40+10ではなく50-10。メインデッキ40に抜き差し……ではなく、対戦相手に合わせて持ち込んだ50枚を絞って40にするイメージ。理想状態の40を定める意味がない。それで戦えるというなら、それは残りの10枚が役割を持てていないということ。

2013年の全最は245構築2デッキ制禁呪合計10というレギュだった。本戦2位の強豪、じょんさんが当時言っていた「80枚で1デッキ」という言葉を今でもよく覚えているんだけど、近いところがある。50枚は40と10のふたつのかたまりではなく、50枚で連関している。

今回レシピを見るとわかりやすく「ホワイト・レディ/TGF/決意」×3のサイドパッケージっぽく見えるけど、これができるのは、できるようにしたから、というのが大きい。それぞれがサイドとしてではなく、デッキの動きと噛み合うようにした……つもり。

(以下ツリーであっちこっち逸れながら続く)

開催週の水曜日にトーナメント表が出て、当たり方を確認。

月海さん→ちゃぶーさん まで確定、決勝にありすさん、つじさん、だんくんさんの誰か。

月海さん:青黒クレバス8割。
ちゃぶーさん:刀匠4割、コロボ3割、赤青急襲2割。

ありすさん:カニ/赤青急襲が濃いめ、やや落ちて白単/緑単/黒単。
つじさん:青補給系か地雷が合わせて8割。
だんくんさん:草95%。あとロイクラ。

《ホワイト・レディ》単体だけを見れば、青黒クレバス、コロボ、赤青急襲まではよい塩梅。いずれも黒か赤に除去性能が偏るデッキ。

青単というデッキと、《天使たちの決意》、《タクティクス・グラビティ・フィールド》なら、カニや刀匠、ロイクラは取れそう。青補給は《ギガント・シーラカンス》あたりのケアが面倒臭いけれど、個々のカードパワーはあまり高くないからリスト事前公開ならかなり楽。地雷はもっと楽。草は……スピードに寄せてなんとかできなくもないだろう。

まあ、参加者の並びが発表されたのがこの日と言うだけで、前からメンバー自体は確定していたから、これは確認程度の話ではあった。じゃあ行けそうだな、ということで、当日まで1人回しとDiscordで微調整。

なお、この日はkomekkunさんが偶然めちゃめちゃ近いデッキを投稿するもんだからおったまげたりしていた。

あとは、自分がどう見られるか。これは自分のデッキ遍歴が偏っていたから簡単だった。大体青単なので。「本当は色々デッキを使いたいけれどまとまった調整時間を確保しきれないので惰性で青単を使っている」という理由もとい言い訳は広く知られていないので、少なくとも青単以外のデッキはあまり想定されない……はず。外に発信したデッキは大体レダさんと共同開発した電波デッキ(これとか)なので、ここを厚く考察されたとて対策面で相手側が有益にはなりにくい。
だから、青単の対策札を対策できるといいね、という基準で白のカードが採択されることになる。

それを踏まえて採用パーツ。メジャーどころは割愛。


・《ホワイト・レディ》《侵略者の一撃》《紺碧の衝撃》

コンセプツ。直接敵軍に飛ばせる耐性赤黒はまあ強い。白2を3回払って敵軍に行くのはあまりに悠長なので、そういう意味でも白単でこれを使うのは気が進まない。それなら《ワード・エイト》使った方がいいし。
クレバス系は《雪霰の魔氷ヘイル》がきついくらいで、《断裂の魔氷クレバス》を《タクティクス・グラビティ・フィールド》で補完すると安定した居座りができる。コロボックルは《ウツロイ・ドリアード》を採用していないと単騎突破札が実質ない。こいつを左ライン敵軍に立てることが出来れば、隊列決め放題キャンペーンが開始できる。


・《B-tan博士》×1 《ペンギン・チェーン》×1

両方重ね引くと弱いが、1枚引くと滑りが良くなるジレンマを抱える札。
「引いたら強いじゃん」ということで博士1枚だけ積むのが望廊杯2020までのセオリーだったが、《ペンギン・チェーン》は《ホワイト・レディ》がマウントを取れるなら八面六臂の激安特売が恒常化することを踏まえて採用へ。入れたいかもなと時折思っていた卡なのでよかった。
枚数比は、

博士がある→ペンチェを引く   キレない
博士がある→博士を引く     キレる
ペンチェがある→ペンチェを引く キレる
ペンチェがある→博士を引く   キレない

ということで1:1の採用が一番キレない。
この手法は後に清書さんなどとの調整を経て通常の青単隊列でも有効だと判明し、結果残すことになる。


・《大陸アルドのマーメイド》

《クリスタル・コロニー》をどかせるようにしておく強い意志の表れ。


・《タクティクス・グラビティ・フィールド》

青単はとにかく《断裂の魔氷クレバス》がひたすらにしんどいデッキで、フタができるならするに越したことはない。《ホワイト・レディ》を単独で青単にタッチするよりも、こういった弱点補完カードも一緒に散らせるほうがよいと思って、最も有効だと思う《天使たちの決意》とともに組み込んだ。
《マオ・ロシアンブルー》と《鎧闘士エビシルバー》がデッキに両方馴染むから出来ること。

この手のカードはこのレギュではデッキに入っていることが大事で、そこにあるだけで相手のケア札を増やしてくれる。40枚に組み込めば仕事をしてくれるし(仕事をするから入れているのだが)、入れなくても相手の脳裏で仕事をしてくれる。

地味~に仕事しない札を抜ききれないときに最悪1000パンプベースとして見られないこともない点は……あまりバカにならないかもしれない。


・《天使たちの決意》

最強テンポカード。カニ、赤青急襲、ミラーマッチに有効。今回はいないかなと思ったけれど、スカイロードにもいい。あとホリプパ。
青単隊列は《融解戦鬼灼熱王》の処理にとてもとても苦労するデッキなので、これ1種で本当に楽になる。

エネを使い切らなければ自動で青白が立つので、幻影としてとても優秀。


・《光の天使ピース》

ずっと相手の脳裏にいてほしかった。


・《マオ・ロシアンブルー》《鎧闘士エビシルバー》

使ったことのある諸兄はご存じのことと思うけれども、《マオ・ロシアンブルー》は印象よりも取り回しが難しい。移動エネルギーは節約できるが、言っても「それだけ」だから。

少し突っ込んだ話をすると、青単の低コスト域で重要なのは以下の4つ。

1.スクエア以外からスクエアに簡単に出られるか、自分がスクエアにいるときに他のカードをそうしてくれること
2.手札にカードをもたらしてくれること
3.敵軍に強気で入っていけること
4.《七つの海の王子》

《マオ・ロシアンブルー》はどれにも当てはまらない。
2枚揃うと任意の隊列が組めるけれども、多色カードの役割のひとつはエネに埋まる事なので、狙って起こすことは多くない。

弱いとは言わないが、次を作ることにまったく長けないので、初動として送り出すのはお勧めしない。多色枠のつなぎだし2コスユニットだしで結局入れてるけれど。

《鎧闘士エビシルバー》は最強なので送り出してください。


・《鎧闘士エビプラチナ》

この記事読んでる人の7割くらいはこれが読みたいんだと思うんですけれど
調整枠を胡乱っぽいカードで遊ぶのが好き……というのは措いといて、青白カードでよい調整弁が欲しかった。

5コストで出しやすく、とにかく場持ちがいい。《侵略者の一撃》で敵軍に飛んで行ってひたすら避けていいし、《闇の天使アポカリプス》で盤面を解決されにくいし、ユニットプレイ対応で《料理長コック・ハワード》から出せばリリースインだし。まあペガサス能力自体がそもそも肉で対応するのが難しくて、敵軍にカチコミをかけるスタイルとの相性がいい。

《マオ・シンガプーラ》のノーマルがどうも好きになれない身なので、収まりは良かった。ただしこいつで助かった場面は当日特になかった。まあエネに置かれるのも相手の脳を圧迫するのも仕事だから。。。


大体そんな感じ。当時も今もこれをこのコンセプトのまま通常レギュレーション……つまり最初から40枚に圧縮するのはかなり難しいように思う。50枚構築のための内容だなあと。


そして迎えた当日。

(ラウンド相手表記敬称略)

R1 月海/青黒クレバス

予想通りの青黒クレバス。《ツイン・ヴォーテックス》は入ってくるだろうけれども特に刺さらない(※)カードなので、実質怖い個人メタカードは《メロー・カード》くらい。

※撃たれるとそれが何であれ青単2コスに求める条件「2.手札にカードをもたらしてくれること」を自動で満たす

《ホワイト・レディ》が敵軍で《ペンギン・チェーン》を背負って永久激安セール。
のプラン出し《B-tan博士》が自軍で引っ込むことで使用コストに多様性を与えて《断裂の魔氷クレバス》を(たまたま)ケアし、出さざるを得なくなった《断裂の魔氷クレバス》に2枚目のTGFを合わせてゲームセット。ちなみにこの瞬間がこの記事のヘッダー。

実は《B-tan博士》はユニットなのでスマッシュができるんです。


R2 ちゃぶー/赤青急襲

赤青急襲は一応想定の側のデッキ。
《醸造商人プラヴァ・ビル》以外は《ホワイト・レディ》で完封できる並びなので、ちょっと無理をしてでも彼を落とせればそのまま勝てる、という意識の下で展開し、勝ち。TGFも《天使たちの決意》も《ホワイト・レディ》も全部有効なマッチアップなので、ちゃんと効いていてよかった。それだけ《融解戦鬼灼熱王》が怖いってこと。

アーカイブ見返したら《建材商人カイト・マシュー》を《シニスターマインド・スピリット》で入れ替えたときにマシューが破壊されるのを見逃していた。これはプレイとしてもルールとしてもダメ。すみません。


R3 だんくん/草

草夾竹桃コンボ。ブレない。ブレないので予想しやすいけれども、予想したところでこれに特化対策作るかと言うと微妙なので、全く余裕ではない。

《光の巫女ホリプパ》《闇を招く者ルーラ》《幽魔タスヴィーリー》《断裂の魔氷クレバス》と並ばれると白メタカードが一貫しない(3種全部使わないとどこかすり抜ける)のでエネ起きが難しく、「言うて速度に身を任せてだなあ」などと思いながらゲームスタート。

結果としてはメタカードどうこうというより先方の色事故がここで回ってきて勝ち……と言う感じ。


てなもんで優勝。1+2^3=9点獲得。
参加者が8名以下か9名以上かで優勝点が9か17と大きく差が付くとはいえ、開幕リードは単純得。下位有利の捲りシステムがあるわけではないし。

まあ予想が運よくハマったな、というのと、勝って気持ちよくなったのとで帰りにTwitterでちゃらちゃら語りを垂れ流してその日は幕。
少なくとも理屈は間違ってないね、という安心があったのもあると思う。

「白メタカードをつまむという手法が結果を残した」という状況と、THE 東京予選の結果が出たところで、勝負は第2節へ。

第1節 希望の青白敵軍キャンプ編 完



●第2節 反逆のスカイロード編(07/03)


この時点での望廊杯2nd環境は以下のようなものだった認識。

Tier1:赤緑コロボックル、青単隊列
Tier2:スカイロード、エキドナ系

この時は、大会自体とは別の考えがいくつかあった。
・青単隊列やその派生じゃないデッキも使いたい
・望廊杯の主催でもあるので、自分でメタを動かすよりかは、生まれ出た環境デッキを使って自分でフィードバックしたい、という感覚
これらは鵑王リーグと直接の関係のない思考だけれど、指針になった。そうでなくとも青単は自分の背景でも前回の結果の上でもマークされるので、連打することはしなかっただろうとは思う。

そうこうしているうちに、第2節のブラケットが発表される。

びぎなーさん→清書さんor月海さん→決勝5択。

デッキ予測は
びぎなーさん:◎黒単(エキドナ) ○メタクリ三銃士 △赤青急襲 ☆赤黒コントロール 
清書さん: ◎エキドナ系 ○青単隊列 △赤青急襲 ☆草コンボ
月海さん: ◎青黒クレバス ○赤系のビートダウン ☆暴走ファーザー
(水曜町田会で暴走ファーザー擦ってたのこの時期か記憶が怪しいが)

黒単小ボケブログの人びぎなーさんはおおよそ黒、たまにその他。ズラしたカードチョイスで翻弄されると辛いかもしれない。
清書さんは参加登録から受けた印象が「調整会延長戦」なので使い慣れた赤青急襲よりは環境デッキの感触を見たそうに感じた。
月海さんは青黒クレバス以外なら尖ったデッキを選びそう。

決勝想定は5択でさすがに予想が厳しい。2位のだんくんさんに寄せるのが賢明か、くらい。

《ホワイト・レディ》でカチコミをかける手段が白日の下になったので、他の誰かがそこから着想を得ているかもしれない。じゃあ赤と黒を基調にするのはやめておこう。直近3人のデッキイメージに対して《ホワイト・レディ》の通りがいいのが惜しいところだけれど、それは相手が自分目線に立った時に容易にわかる事でもある。

白単フェンリルの出しどころかなとも思ったけれど、世界一白単が嫌いっぽい清書さんが2回戦で当たり得ることを考えると、ルール上の有利があっても今回はやめておこうと思った。

ちなみにびぎなーさんと真面目な場で戦うのは初めてなので、礼儀として胡乱側に極振りしたデッキで行ったほうが良いのか小一時間真剣に悩んだ。

ちゃんと候補もあった

さて、デッキ自体に実績のある強さがあって、かつドブンもあるデッキ。ぜいたくを言うなら、今の環境にあるもの。そして、青単隊列ではないもの。


じゃあ、一択だろう。


デッキ名:反逆のスカイロード
作成者: こかげ
(デッキ作成サイトで見る)
禁呪合計: 10
メインデッキ
【ユニット】
3×《香魔マナカ》(IV-4 No.41)
2×《賢者妖精ペイングリン》(V-1 No.85)
1×《B-tan博士》(V-1 No.94)
3×《香魔ラコク》(V-1 No.90)
3×《香魔ギンヨウ》(V-1 No.99)
3×《香魔ミダレバコ》(IV-4 No.50)
1×《シニスターマインド・スピリット》(V-2 No.105)
1×《妖魔の王子ウッディ》(V-2 No.104 禁呪1)
2×《料理長コック・ハワード》(V-1 No.104)
3×《風の女王イーシャ》(V-2 No.108)
3×《香魔キャラ》(IV-4 No.52 禁呪2)
3×《堕天使ムリエル》(III-4 No.77)
1×《調整体ノゼ》(V-1 No.43)
2×《錯乱時計パニックヴォイス》(V-1 No.52)
1×《闇の天使アポカリプス》(V-2 No.62 禁呪1)
【ベース】
3×《時空城砦》(III-4 No.81)
2×《懺悔の螺旋階段》(V-1 No.69)
【ストラテジー】
2×《絶対的終身雇用》(V-1 No.73)
2×《ダークサイド・ソウル》(IV-2 No.60 禁呪1)
3×《メディア征服作戦》(III-1 No.83)
3×《不運の始まり》(IV-4 No.59)
3×《侵略者の一撃》(IV-3 No.61)

※反逆要素はありません

スカイロードを選んだのはエクセルさんが勝手に★プレリーグで使っていた《時空城砦》と《料理長コック・ハワード》と《賢者妖精ペイングリン》の無限コンボを気に入ったのも大きい。クソルートはいつだって欲しい。

以下は細かい採用牌。

・《調整体ノゼ》
《融解戦鬼灼熱王》を楽に取れる生き物が1枚欲しかったので。

・《香魔ギンヨウ》
役割のひとつがパワーライン形成。《香魔キャラ》を《光の勇者マキリ》の7000圏外に押し出す要員として、《風の女王イーシャ》に積み増すかたち。
もうひとつがメタられ処理班。前半3人が黒めなので《メロー・カード》に突撃できるサイズ感のスカイの積み増し。

・《妖魔の王子ウッディ》
スカイと共存する例はあまり見かけないが、↑と同じく《メロー・カード》を処理できる、能力移動に頼らないソリッドな札として。《闇の天使アポカリプス》は確実だけれどグルーヴ感のあるやつも好き。



当日は9人参加で17点マッチ。負ければ一瞬で捲られるが、勝てば大量リード。蓄積のない序盤は展開が派手だ。


R1 びぎなー/メタクリ四天王
1人増えてますやん。
《機械竜エスティタート》を釣られる際にそれじゃないユニットを釣られると勘違いして《料理長コック・ハワード》周りの挙動をミスったりと丁寧さのないプレイを露見するところもあったが、《機械竜エスティタート》でストラテジーが封じられる一方で、盤面優位自体は維持出来て勝ち。リアニメイトに全力を注ぐと盤面に触るリソースは減り、リアニメイト先が除去能力を持たないと盤面は厳しい……みたいな、リソース配分という観点でみると面白い試合のように思う。


R2 月海/青黒クレバス
清書さんは参加辞退。相手のデッキタイプは同じだが、今回は《メロー・カード》がガッツリ効いてくるマッチアップ。ゲームレンジの長い《錯乱時計パニックヴォイス》デッキ同士なので、山切れを念頭に置いてゲームを進めていくことになる。

実際の序盤でも、個人的にあんまり使う機会がない《不運の始まり》はひたすら《錯乱時計パニックヴォイス》と山回復の側面のある《時空城砦》を下に下に送り。

大局的にはこちらだけが《錯乱時計パニックヴォイス》を引けている都合の良い不均衡だったので、リソース確保をしようとすると相手だけ山札を削ることになる、というゲーム。

そうなれば、こちらの危険は相手の(山札の)危険とイコールになる。中盤では《断裂の魔氷クレバス》ですごいいい感じにドローしてもらいたいと考えて、《香魔ギンヨウ》と《香魔ミダレバコ》を固めたりもした。ユニットが2枚除去されてすぐの《香魔ギンヨウ》3体による《断裂の魔氷クレバス》ブッコミも成功し、《時空城砦》の芽を抑えていい感じ。

山札の枚数差で制限時間を課し、終盤で堅守に舵を切って《幽魔タスヴィーリー》のワンチャンを切って勝ち。望廊杯だと30分の壁で分けるゲームだけれど、ここは時間制限がないので山札切れを念頭にしてもゲームになる。


R3 ありす/赤黒ザガリオン
赤黒ザガリオン。そういや確かに使ってたなこの人。3rdのカードが多く1枚1枚のパワーは高くはないが、マッチアップの相性は結構悪そう。
《呪術研究所》が死ぬほど刺さるし、《鬼哭神機ザガリオン》の全体バーンはピッタリ7000で、《香魔キャラ》が《香魔ギンヨウ》ごと吹っ飛ぶ。《祭儀の踊り子リムセ》で《錯乱時計パニックヴォイス》は許されないし、《射撃訓練所》で《香魔マナカ》も《香魔ラコク》も遠くから撃たれる。そりゃD0はプレイが大事なゲームだけれどもカードの相性ってのもしっかりある。

仕方ないので「先手を取って《不運の始まり》で《呪術研究所》埋めたれ」の精神でゲームを開始すると、実際そのようになった。僥倖。
《祭儀の踊り子リムセ》は献上することになるが、それさえ下に送って《呪術研究所》を引かれてしまうよりはよっぽどマシ。ベース足りないなら出てくるのも遅いしね。

幸いこちらが《懺悔の螺旋階段》を置けて、もうなんでもいいよとばかりにプランから出る《B-tan博士》と《調整体ノゼ》のハンデスでリソース差を貰い、軽めのユニット横並びのスマッシュ被弾から《香魔キャラ》着地で面を取り返し……最後のターンの《鬼哭神機ザガリオン》合成を巡るスタックの応酬は面白いのでぜひ見てほしい。


ということで連覇とあいなる。
17点マッチ、得てしまえばただただ強いので、まあ運がいい。序盤で点差もかなり開き、まさに酒池肉林である。まあ次は負けるんですけれども。

前回の青白がメタカードの差し替えというわかりやすい形なのに対して、こちらは全体的にコンセプトに対してユーティリティのあるカードで構成されていて、残すカードの取捨選択は比較的に難しくなっている。相手から見ると「このカードは入ってくる、これは入ってこない」と断定しがたいところで悩ませる点はよいが、逆に劇的な効きのあるカードを入れられていないということでもある。どちらがいいかとなると、難しいところ。

第2節 反逆のスカイロード編 完



●第3節 無念のバニラプラチナ編(08/07)


世間(って何?)ではちゃぶー堂予選が終わり、環境が真っ青に染まった。

大幅なリードで迎えた第3節。他の人とは異なる視点でデッキを組むことになる。具体的には、リーグが6回なのであと1回優勝するとおおよそ盤石だよね、というところ。
なんなら第4節以降は参加すると9人(=17点マッチ)になりそうなら参加しないほうが正着……という流れさえありうる。

気持ちを含めた指針は以下の通り。
・そろそろ青くないデッキを使っておきたい
・1没してリードを雑に縮めるのはイヤ

それはそれとしてこの頃は《隠れ潜むバイオレットエッジ》と《錯乱時計パニックヴォイス》のシナジーが気に入って、《マスター万手ブレード》をぶん投げて遊んでいた。リーグに持って行けないかと画策したが、レダさんとプレイしていた時に後に中部予選を優勝するバカボックルにボコボコにされて劣等民族の烙印を押され、夢は途絶えた。
ちょうどワンピースが盛り上がっていたタイミングだったのでワノ国編がどうこうみたいなくだらない話をしていた覚えがある。

このブレマス周りの話、実は結構行けるんじゃと思っていただけに結構しっかりショックだったので、デッキ候補を改めて広く見直す必要があった。


そんな心持ちのなかで発表されたブラケット

ちゃぶーさん→Ronron-kokoさんor月海さん→決勝5択。

ちゃぶーさん:◎刀匠系 ○赤青急襲系 △コロボックル
Ronron-kokoさん:◎スクラップ(ほぼ決め打ち)
月海さん:◎青単隊列 ○赤単 ×青黒クレバス
(↑ 7/17にクレバスではないデッキを触ると宣言していた)

第2節と異なりカラッとしたビートダウンの並び。なんかスクラップいるけれど気にしたらダメよ。いや気にはしますけれども。

《光の勇者マキリ》の投げつけは効きそうだなあと思いつつも、青々しい今《ファンシーカット・ムーンストーン》を合成させるのはなあ……と思ってコロボックルは却下。
赤青急襲は使ってもよいが、サブカラーとはいえ青いところは青いので、せっかくなら別のデッキがいい。ちゃぶーさんの刀匠が白緑だと《タクティクス・グラビティ・フィールド》がありえてベースの除去手段をちゃんと積む必要があって面倒くさい。


こかげ「デッキ」
レダ「バニプラ」
こかげ「ウッス」


(勝った時しか写真を撮らないせいでここで映えが足りなくなっている)

デッキ名:バニラプラチナ
(デッキ作成サイトで見る)
禁呪合計: 10
メインデッキ
【ユニット】
3×《グレン・リベット》(IV-1 No.207)
2×《ピパ・ナイト》(III-1 No.92)
2×《ペイントマンクイーン》(V-2 No.121)
2×《シックス・シリンダー》(IV-4 No.61 禁呪2)
1×《ワーキシー・ナイト》(V-1 No.132)
3×《鳴り響く斧の乙女》(V-2 No.130)
3×《シェカラート》(V-1 No.133)
2×《天魔マナナン・マクリル》(V-2 No.141)
1×《プラチナドラゴン》(V-2 No.152 禁呪3)
3×《冷笑する人形イヴ》(V-1 No.42)
2×《錯乱時計パニックヴォイス》(V-1 No.52)
3×《処刑人レオナルド》(IV-1 No.53)
2×《幽魔タスヴィーリー》(V-2 No.68)
3×《大陸アルドのサイクロプス》(V-2 No.72)
1×《ドラゴンゾンビ》(V-2 No.71 禁呪3)
【ベース】
2×《ソーラービーム・サテライト》(V-1 No.153)
2×《大増産ライン》(IV-4 No.76)
2×《クリスタル・コロニー》(V-1 No.154)
3×《呪術研究所》(IV-1 No.73)
【ストラテジー】
3×《歓迎の宴》(IV-4 No.39)
3×《毒蛇のひと噛み》(IV-1 No.76)
2×《因果律の抜け道》(V-1 No.78)


《タクティクス・グラビティ・フィールド》が厄介なのはこれも同じことだが、白いのでベース破壊自体はするりと積める。《シェカラート》を併載できる点もよい。《スクラップ・ファクトリー》への狙い撃ちも達成。

《細い葉の柳シュシュ》がかなりキツイものの、ビートダウンの並びにはめっぽう強いデッキなので、デッキ選択に憂いなし。

以下細かいやつ。

・《シックス・シリンダー》
投下じゃ届かない敵軍の《細い葉の柳シュシュ》《忠実なる闘士フェンリル》を踏むために搭載。《シェカラート》と合わせて遠くを見られる白いカードとしてよい塩梅。

・《大陸アルドのケンタウロスナイト》不採用
スマッシュで負ける前提として、《光の勇者マキリ》に届かないので却下。《ワーキシー・ナイト》があれば足りるが、それを引かないとラインの具合が悪いのであれば、なくてよい。

・《ワーキシー・ナイト》
1000足りなくて2枚投げるケースでこれがあると実質ドローなので、というドブン期待の1枚。《マザー・シップ》を積んでいないので邪魔になりまくることもなさそうかなと。

・《天魔マナナン・マクリル》
今環境は《錯乱時計パニックヴォイス》《B-tan博士》《命の歌声シュシュ》のどれかが大体積まれているので、どっかしらに当たる。博士は盤面解決優先なので、黒と緑が主なターゲットか。まあ大体黒い方。今振り返るとこの選択は余計だったかなと思う。

・《大増産ライン》
THE 東京予選でレダさんが使ったバニラプラチナに組み込まれていたギミックで、びぎなーさんが提唱したもの。
具体的には「ヴァンパイア」指定で置き、《処刑人レオナルド》の補給2枚分になるとともに《大陸アルドのサイクロプス》を8コストでプレイできるようにするもの。
2枚目を置く時は「フォーリナー」指定で《大陸アルドのサイクロプス》を両面で引っ掛けながら《プラチナドラゴン》《ドラゴンゾンビ》をあわよくばで狙うか、稀に「ゴーレム」指定で《シックス・シリンダー》《シェカラート》を受ける。好き。

・《毒蛇のひと噛み》
コロボックルや青単に対してどうにも間に合わない軽コスト高パワーを処するための追加カード。《海の守り手アトゥイ》+《夢を見るモコロ》や《七つの海の王子》あたり。

・《歓迎の宴》
赤青急襲というか《融解戦鬼灼熱王》がキツい(そんなんばっか使うじゃん)デッキなので、簡単に取れる(しかも《祭儀の踊り子リムセ》まで取れる)キラーカードとして。前回スカイロードで劇的メリハリカードを取らなかった反省もあり。


R1 ちゃぶー/赤緑コロボックル
嗚呼、ホリプパを投げないでください。
いきなり細かい話をすると、こちらは《毒蛇のひと噛み》までぶち込んでいるものの、コロボックルに対しては有効性を持ちにくい。それはコロボックルの2コストと青単隊列の2コストは立ち位置が違うから。というのは、コロボックルのそれはわりと使い捨てられて、青単隊列のそれは割とちゃんと大事にされるところ。
前者は《光の勇者マキリ》の導線として機能しなければエネルギーブーストの肥やしとして使われ、エネが伸びた後はプランに見えたら撒いておく、みたいな役割。だから《毒蛇のひと噛み》は青単隊列ほど有効になりにくい。これに気付いたのはこの日から大分経ってのことなんだけれど。何事も勉強と実践と反省なんですね。

実際のゲームは2回の大きなミスで敗北。
ひとつは4ターン目の《シックス・シリンダー》の取り扱いに伴うエネルギーセット(黒でなく白を置かなければいけない)。これにより《大増産ライン》の設置タイミングを逃し、その時に使った《シェカラート》1枚の手札減少によって後々《大増産ライン》を埋める羽目になった。
もうひとつは、相手の《大陸アルドのフェアリー》が前進できる状態で、《細い葉の柳シュシュ》を倒すかプランの《錯乱時計パニックヴォイス》を守るかの選択。前者を選び《シックス・シリンダー》をプレイして、《大陸アルドのフェアリー》にスマッシュされたこと。
後々リソースを取り返す際の要衝を自分から捨ててしまっていることが共通事項。つまり目先の盤面を優先しすぎている。

ゲームをふわっと遠目から見れば《光の巫女ホリプパ》に轢殺されただけっぽくも見えるけれども、その2点でリソースを抱えるほうに振っていれば、《光の巫女ホリプパ》に着地されても対処できる盤面は作れていたと思う。

プレイングが重要なゲーム。パワーカードにはパワーカードをぶつければ対抗はできる。パワーカードを持っていないときに、相手のパワーカードが有効でない状態をつくることができるか。まだまだ磨くところはある。

構築側のスキルでそこそこ勝ってきた経験があるだけに、無意識か意識か、まあまあ調子に乗っているところはあったかと思うので、ちゃんとプレイングを鍛えようね、という教訓としては良い機会だったということにしたい。


いきすぎ丸さんの優勝でリードが8点まで詰まって終わり。まだ首位ではあるが、16点を詰められたことは事実として手痛い。

デッキを教えてくれたレダさんに申し訳ないですね(ここ伏線)

第3節 無念のバニラプラチナ編 完



●第4節 最強の台風低気圧編(09/18)

だいたいタイトルでオチている回。

東北最強決定戦/仙台予選の日時の都合で例外的に前より間が空いた第4節。

真っ青な環境から一転、補給急襲がトップ2を戴いて、青単←赤青急襲とメタの回転を感じさせる。

それはそうとして、第3節で失ったリードを取り戻す必要はあるわけで。

ブラケットは月海さん→ちゃぶーさんorRonron-kokoさん→決勝3択。おおよそ第1節と同じ感じ。月海さんのデッキは違うだろうけれど。

その時考えていたのは「ここで青単出そうかな」と言う感じ。一番自信のあるデッキだし、点は欲しいし。
ブラケットの想定デッキが青単、赤単、刀匠、コロボックル、スクラップと、黒っぽくも《融解戦鬼灼熱王》っぽくもなかったのがとても大きくて、「読まれても突き通しやすそう」なイメージもあった。

そんなわけで、50枚で純粋な青単隊列を組んだわけだが……

当日は前の日から続く台風14号により外はドシャ降りビッチャビチャ、体は低気圧でドゥルルルル。もう勝つとか勝たないの話ではなく、ただ単に「行けない」状況になり、ちゃぶーさんへ無念の棄権DM。参加点1点さえも届かず、そして差は3点分、またじわりと詰まることに。

まあこればっかりは仕方がないんですけれどもね。

概要説明では省いたが、参加点1点というのがなかなかバカにならない。これがあるとないとで詰められる最大点数が確実に1点減り、リードを守るにも、最後の詰め上がりが出来るかどうかにも絡んでくる。もちろん勝たないと3点5点9点と取っていくことはできないが、ツキに見放されてもなお来るだけで取れる1点には、その獲得の容易さ故の、笑ったり泣いたりするだけの重みがある。いきすぎ丸さんのスコアなんかが顕著で、ちゃんと1点2点を積んだ分のワンチャンスが最後にやってきている。

第4節 最強の台風低気圧編 完



●第5節 本気の青白隊列編(10/02)

出席点さえ取れず、2位いきすぎ丸さんに5点差まで詰め寄られる結果となった前節。最初のリードはどこ吹く風、今や後続の呼吸はすぐ後ろ。

並行する望廊杯予選は中部予選を終え、カードプールを同じくする大会は本戦まではもうない。追加で点を盛っておきたいことは前節から全く変わらず、差だけが縮んだ状態だ。幸いなのは、前節が9点マッチだったこと、台風だから当たり前だけれども。

だから、デッキ自体は前節と同じ理由で青単隊列が第一候補。
ブラケットはRonron-Kokoさん→月海さんor緋蓮さん→決勝5択。
Ronron-Kokoさん:今環境はスクラップで走り切る気がする
月海さん:青隊列か、前ちょっと使ってた赤緑。
緋蓮さん:白黒エキドナほぼ決め打ち。使いたいって言ってたし

《ホワイト・レディ》を再度引っ張り出したい気持ちも湧いたが、スクラップ相手となると微妙なところ。《タクティクス・グラビティ・フィールド》の通りの方が良いのでむしろ悩んだのはこっち。

全体的に青単隊列自体の通りは悪くない。悪くないが、スクラップの《鋼炎龍ムスプルヘイム》《機械竜ラルゴ》や、《竜皇帝アルィンド》の能力といった8000アッパーのラインはうっかり倒せないとそのまま返されてしまいかねないし、《シニスターマインド・スピリット》に防御面を大きく頼る都合、《スクラップ・ファクトリー》の「介入できないタイミングで敵軍にユニットが着地する」部分がプレイングを難しくさせる。踏んでしまう負け筋はある。《天使たちの決意》でも止められないので、《タクティクス・グラビティ・フィールド》が要になるだろう。7コストのユニットは出てくるが、即時で面と取れるユニットの数自体は大幅に減ってくれる。覚醒・隊列のタネが残って1ターン貰える状況を作れるなら、状況を悪化させて返すことはできる。

問題は緋蓮さんで、こちらのデッキに寄せてくるエキドナというのがもう鬱陶しい。《犬闘士チワワ》+《闇の天使アポカリプス》、手には軽量除去で《七つの海の王子》だけはケア、のような面作りをされたらズルズル負けることは必至。そもそも《悪魔竜エキドナ》+《ドラゴンゾンビ》or《プラチナドラゴン》の伝統パッケージが強い。《断裂の魔氷クレバス》のようにいたずらに山札を削ってもくれない。素面で9ターン目を迎えると負けるのと同義なので、初戦の延長でもある《タクティクス・グラビティ・フィールド》は差し込んでおきたい。

別のデッキを使ってもよかったといえばよかった。コロボックルとか。ただ初速でちぎれないと路頭に迷うデッキでもあるから、スクラップが《クリスタル・コロニー》を置けちゃった時が怖いとか、自分のターンの終わりに《光の巫女ホリプパ》が出てきてもそこまで美味しくないとか、そういったルート遂行が死んだり中途半端な時のケアが難しそうでやめた。スクラップも、青単も、エキドナも、こちらが躓いた時間はしっかり盤面に返してくるデッキなので。
赤青急襲はワンチャンあるか? とは考えつつ、《プラチナドラゴン》きちーな……という印象強し。墓地焼けるのはいいんだけれども、《歓迎の宴》でキャッチされたらもうげろげろ。第3節の自分のデッキ(しかも勝ってないやつ)に首を絞められている。

今思い出したので書くと第2節の頃に作っていた「草スティング」みたいなのも手元にあるにはあったが、あれは自軍エリアのスクエアが5つくらい必要なデッキな上、別にコントロールに強いわけでもないので候補にすらならなかった。
(レシピは上げていないがちゃぶーさんの草刀匠Ver.0が近い)

まあ、最終的には「緋蓮さんと全力でバトる」ということで青隊列にした。情。


(これ写真無いと勝ってないネタバレにならんか?)

デッキ名: 青白隊列
(デッキ作成サイトで見る)
禁呪合計: 9
メインデッキ
【ユニット】
1×《香魔マナカ》(IV-4 No.41)
3×《七つの海の王子》(IV-3 No.45 禁呪1)
3×《建材商人カイト・マシュー》(V-1 No.88)
2×《B-tan博士》(V-1 No.94)
1×《大陸アルドのマーメイド》(V-2 No.92)
2×《ローグ・ロングホーンビートル》(V-2 No.99)
2×《シニスターマインド・スピリット》(V-2 No.105)
1×《大陸アルドのウンディーネ》(V-2 No.103)
1×《妖魔の王子ウッディ》(V-2 No.104 禁呪1)
3×《建築家スラシュ・ライト》(V-1 No.101)
1×《鮫の王レッドアイ》(IV-2 No.50)
3×《料理長コック・ハワード》(V-1 No.104)
3×《星降る海の魔女アナ》(V-1 No.105)
3×《マオ・ロシアンブルー》(III-1 No.171)
3×《鎧闘士エビシルバー》(III-2 No.89)
1×《鎧闘士エビプラチナ》(III-4 No.85)
3×《シェカラート》(V-1 No.133)
1×《神を討つ魔剣の勇者》(IV-3 No.94 禁呪1)
【ベース】
3×《タクティクス・グラビティ・フィールド》(V-2 No.217)
【ストラテジー】
2×《ダークサイド・ソウル》(IV-2 No.60 禁呪1)
2×《紺碧の衝撃》(V-1 No.123 禁呪1)
3×《侵略者の一撃》(IV-3 No.61)
3×《天使たちの決意》(V-2 No.157)

※実は執筆中にデッキレシピを見直すまで青「単」隊列だったと勘違いしていた

・《シェカラート》
《ホワイト・レディ》を積まない都合、白くて都合のいいカードが求められる。幾度となく自軍の《七つの海の王子》を吸い殺してきた憎いこんちくしょうは、《犬闘士チワワ》《エヴァンジェリカル・エンジェル》を吸うことができて、出涸らしも《闇の天使アポカリプス》を(歩かれるとそりゃ死ぬが)踏んづけられる。暴走はとてもイヤだが積み増した《B-tan博士》になんとかしてもらう。

・《ローグ・ロングホーンビートル》
自分は青単に基本的に《ローグ・ロングホーンビートル》をあまり採用しない。青単が苦手な踏み倒しのケースは大体《断裂の魔氷クレバス》《竜皇帝アルィンド》のような出た時全体除去で、《ローグ・ロングホーンビートル》の能力でお帰り願っても仕事は済まされているケースがほとんどだからだ。
じゃあどうして今かと言えば、《スクラップ・ファクトリー》に干渉できることと、ミラーの可能性が平時より高いことによる。
ミラーマッチの場合は、踏み倒したユニットが存在それ自体で仕事をしてくる。むしろ、「出た時の能力」がかなり少ないデッキなので、存在の方が仕事としては大きい。そのため《ローグ・ロングホーンビートル》はミラーマッチが起こりそうなら枠を作る。7500も《神を討つ魔剣の勇者》と相討ちならまあ強いし。

あとは割と素直め。


R1 Ronron-koko/赤黒スクラップ
黒かよ!!!!でもそういうの嫌いじゃないわ。
《タクティクス・グラビティ・フィールド》と《ローグ・ロングホーンビートル》が立派に仕事をし、しかも前者の1000パンプがきっちり後者を最後の《竜皇帝アルィンド》から守りきって勝ち。Beautiful Deck…


R2 緋蓮/白黒エキドナ
予想は当たり。つまり、一筋縄ではないということでもある。
ゲーム自体はもう互いの山切れまでもつれ込んで、攻めと除去の応酬がひたすらに繰り返され……な感じで、細部までよく覚えていないのが正直なところ。相手のデッキは、《エヴァンジェリカル・エンジェル》が1枚だけなのが計算しやすくはあったけれども、正直それ以外はきっちりデッキを合わせられているように思えた。何なら《エヴァンジェリカル・エンジェル》も単体だけなら刺さりが浅い時も少なくないし。

最悪のタイミングで《闇の天使アポカリプス》が着地して、半壊で返ってくると思っていた盤面が全壊したりして、でもそれはケアできたことだよね、と反省したりもして。最終的には乾坤一擲《紺碧の衝撃》X=6の《料理長コック・ハワード》に対して《クリスタル・コロニー》設置で耐久され、《タクティクス・グラビティ・フィールド》が崩されて《悪魔竜エキドナ》→《幽魔タスヴィーリー》で負け。悔しいのは悔しいとして、本当に面白い時間だった。今年(なんならここ5年くらい)のベストバウトは間違いなくこれです。こういう時に限ってアーカイブがねえんだな! ガハハ……ハハ……

17点マッチで、今回の獲得は5点。2位に躍り出たありすさんとは4点差。3位のだんくんさいきすぎ丸さんとは9点差。
次が9点マッチなら抜け確(な事に気づいたのは実際に9点マッチになった最終節ブラケット発表後だったが)、17点マッチなら捲られうる状態。
最初から比較すればまあかなり詰められてしまってはいるが、「有利な状況」であることはギリギリ維持しているはず……多分。
マラソンで最初飛ばして後からヘタれる子供みたいだが(そういえば自分がそうだったわ)、ともあれ最後にちゃんとスパートをかけないと負けることは変わらない。

ここでいう負けとは、まず第一に「1位を奪取されること」。次に「2人に追い抜かれること」。そのためにはどうすればいいか? そんなものはこの時点でも容易にわかる。

「あのありすって男だけを、絶対に倒さないといけないんです」

第5節 本気の青白隊列編 完



●第6節 執念の白単フェンリル編(11/06)

このリーグの勝ち抜け条件を改めて記すと、リーグの総合1位と2位が「鵑王位決定戦」進出となる。で、1位と2位にも差があり、ざっくり言うと1位の方が「鵑王」になるために1回分戦いが少なく済む。相対的に1byeなのである。だから1位である意義はとても大きい。ここでの1勝は、ちゃんと効く。

この時の得点差ははたから見れば多くの人にワンチャンがある面白いものだった。17点マッチの場合はありすさん9点、他誰かが17点、自分が1没、なんて具合になったら全然捲られる状況。はたから見て面白いってことは首位から見たら大変なんすよね。勝ってないからなんだけれども……

まあ、いずれにせよ自分の成績は自分で作るものなので、デッキはブラケットを見てから、初戦の相手をガチガチにメタるか……! と意気込んでいた。

水曜までデッキを決めるつもりはなかったけれど、点数の分散が大きいと大変なのはわかっていたので、参加者が2人とか3人の時までは参加しない選択肢も見据えて(4人以内なら5点マッチなので)、ちょいちょいツイプラの確認をしていたので、無駄にそわそわしていた気がする。ありすさんが参加意思表示している時点でどうせ自分も出るので、本当に無駄なやつ。

そして水曜日。 初戦、ありす(2位)。

概説はだんくんさんのツイートに任せる。

自分はと言えば、ありすさんとの対面に意識が全部持っていかれたので、9点マッチで抜けが確定している事にしばらく全く気づかずひとりでチャカポコチャカポコしていた。

ちゃんと整理すると、
・3位と9点差なので、最大8点しか差が詰まらない9点マッチが確定した事によって、自分はリーグ勝ち抜けまでは確定した。
・2位のありすさんとは4点差なので、自分がありすさんに負けた上で、ありすさんがもうひとつ勝って決勝まで行くと5点以上が確定し、順位が逆転する。
という感じ。

つまり、自分が1位抜けする条件は、
・自分がありすさんに勝つ。
・ありすさんが自分に勝ち、続くちゃぶーさんかだんくんさんに負ける。
のどちらか。

ならば、やれることはひとつしかない。ありすさんピンポイントの、徹底的な対策である。

ありすさん:
◎赤青急襲、カニ
○緑単、エキドナ系
△白単、黒単
☆赤黒ザガリオン、青補給系

当初はリーグでは同じデッキを使わないつもり……というようなことも言っていた気がするが、状況が状況なので撤回する可能性は大いにある。もちろん卑怯でもなんでもなく、戦いに臨む姿勢だと思う。

彼の持ちデッキは急襲とカニ(という認識)。使い慣れた手持ちの選択肢の中から取るなら、大一番であることを踏まえて可能性が高いのがこのふたつ。強いて言えば青単に良いポジションを取ってこれる赤青急襲。

緑単はデッキ被りなし発言を通す場合に有力な候補。《守護兵ヒッポ》とか使うやつ。エキドナ系はありすさんの使用実績から見てソリッドさから選んでくる可能性があるかなと思い。前節で自分が緋蓮さんのエキドナに負けてるのも含めて。白単・黒単はだいぶ前の全最のシーンで使っていたと記憶していて、多少のズラしがあるなら候補に据えてもおかしくなさそう。
ザガリオンはデッキ被りなしを撤回してまで使うかというと怪しそうで、青補給系はいきすぎ丸さんに託したものを自分でも使おうとするならワンチャンあるかな程度。

全8デッキを書き出して、通りの良さそうなデッキを小一時間考えて……そして「ここだ」と思った。第1節から考えてはいた、白単フェンリルの出しどころ。

可能性が高そうな急襲、カニ、緑単、エキドナ系を見ることができて、黒単、ザガリオン、青補給系にも不利はつかなさそう。ミラーはちょっと怖いので、テコ入れの必要はあるけれども。

そうと決まれば、頼る先は自ずと決まる。


デッキ名: 白単アンチありす
(デッキ作成サイトで見る)
禁呪合計: 10
メインデッキ
【ユニット】
3×《ピパ・ナイト》(III-1 No.92)
3×《大陸アルドの山犬》(V-2 No.124)
3×《忠実なる闘士フェンリル》(V-1 No.125 禁呪2)
3×《聖騎士ホーリー・クレイモア》(V-1 No.124)
3×《ワーキシー・ナイト》(V-1 No.132)
3×《聖騎士ホーリー・ブレイカー》(IV-3 No.67)
3×《エヴァンジェリカル・エンジェル》(V-2 No.136)
3×《シェカラート》(V-1 No.133)
3×《ブル・ショット》(IV-3 No.69)
3×《ワード・エイト》(V-1 No.139)
2×《光の天使ピース》(V-2 No.144 禁呪1)
1×《ロイヤルクラウン・ナイト》(V-1 No.146 禁呪2)
【ベース】
2×《ソーラービーム・サテライト》(V-1 No.153)
3×《タクティクス・グラビティ・フィールド》(V-2 No.217)
3×《クリスタル・ストロングホールド》(V-2 No.155)
1×《電脳神の聖地》(IV-1 No.158)
【ストラテジー】
3×《天使たちの決意》(V-2 No.157)
2×《ボーイ・ミーツ・ガール》(V-1 No.159)
3×《現場指揮》(IV-3 No.82)

50枚全てがありすさんに向けられたチョイス。
レダという男を全面的に信用し納得もしたので、サジェストからは1枚も変更していない。

・《大陸アルドの山犬》
《侵略者の一撃》を遅らせて、《ブレイブ・スパーク》《再改造手術》《ダークサイド・ソウル》の効力を下げる。《聖騎士ホーリー・ブレイカー》だけにとどまらない、カニの足回りを止めるための徹底的な選択を。

・《ブル・ショット》《現場指揮》
ミラー後手から捲りあげるための《シェカラート》積み増し。《エビショーグン》や《花園の歌姫》あたりの吸い上げ。

・《ロイヤルクラウン・ナイト》
4〜5点叩いた後の詰め手段。アドバンテージにもリリースインにも多面展開にも乏しい白単フェンリルの爆弾として、辛いロングゲームを一気に省略する札。
レダさんとしても試験的にどうか、という感じだったが、詰め札がある方が好みなので、かなり気に入っている。
特に殴りの弱いユニットが《忠実なる闘士フェンリル》のバックアップで攻め続けるような時間のかかるケースで、盤面を崩されるかどうかのタイミングで1枚から2面処理要求を繰り出せる点が良い。出てくるユニットは良くて4コストだが、打点になりさえすればよいので、外すことはほとんどない。

・《ボーイ・ミーツ・ガール》
脳裏枠。相手のデッキ候補の多くがユニットの色に偏りを持つので、実際に有効なケースも多いと予想した。


ここまで書いておいて、白単フェンリルを使ったことはほとんどない。大会形式ならこの日が初めて。フリープレイ含めても両手で足りる程度だと思う。

実際ここの点ではすごく葛藤があった。「青単で行けばベストデッキだし、負けても仕方ないんじゃないか?」みたいなもの。でも、「ベストデッキで負けたから、仕方ない」は負けたときの傷を少なくするだけの欺瞞だと思って、見えている情報と推測とレダさんとのやり取りを選ぶことにした。

そりゃあプレイの経験はない。でも、花音とレダ両名のプレイを近くで10年眺めてきた経験ならある。信じてやれることをやるのみである。白単に負けた数なら日本で1番じゃい。


R1 ありす/青白カニアーミー
当たった予測、先攻、欲しいものが全て揃った初手、3ターン目プランからの《聖騎士ホーリー・ブレイカー》。全てが味方していた。
拾いうる負け筋は《鎧闘士エビブロンズ》の合成だけなので、毎ターン《カニアーミー》を潰しておき、合成のために《鎧闘士エビシルバー》+《カニアーミー》プレイを要求し、プラン作成の試行回数を圧迫して勝ち切り。

1位抜けが確定した。

周りを見るとワンチャンスあった他の人が全員1没しており、この卓が事実上の(1位2位)決勝戦になっていた。

この50枚の役割は終わった。完璧に応えてくれた。少なくとも「鵑王位リーグ」に関しては、あとはもうエンドロールである。


R2 ちゃぶー/赤緑コロボックル
《ピパ・ナイト》が小粒を倒し続け、《光の勇者マキリ》に《光の天使ピースを》合わせてカップルを仲違いさせて勝ち。


R3 ITO/白t青フェンリル
最終節最終戦にして新手である。油断も隙もない。しかもミラー。
先攻を取れた上《ピパ・ナイト》と《忠実なる闘士フェンリル》を固め引いて序盤の有利を確固たるものにしたが、これはスマッシュが遅々として進まない形でもあり、《クリスタル・ストロングホールド》を置いていることからいつかはシェカソラビでメタメタにされることが自明な状態だった。

そんな時の《ロイヤルクラウン・ナイト》。シェカソラビに備えて5ターン目から抱え持ち、シェカソラビで大きく動かれたタイミングに合わせて放り込み。エネルギー量的圧迫が成功し、勝ち。
表層的には最後にロイクラブッパして勝ったわけだが、そこに至るまでの盤面の取り合いで始終《ワーキシー・ナイト》が強さを放っていたりと、ありすさんへの白単フェンリルミラーの意識はちゃんと活きていた。

何となくかっこよく書いてはいるが、《ピパ・ナイト》でもっさりスマッシュしているときに自軍エリアの他の《ピパ・ナイト》や《忠実なる闘士フェンリル》をどう動かしたものか今イチわからず戦力追加のタイミングを逃し続けていたりとナチュラルにミスってたりはする。

でもまあ、勝ちましたよ、レダさん。偉いでしょ。ありがとうございます。

そんな感じで、デッキのやる気もオーバーランして、全6節中3節を優勝し、まあまあちゃんとした1位通過にはなったように思う。
相手にメタを張り、選択肢を広げていく中で、自分のデッキチョイスはやっぱり広くないなと体験の上で感じたり、不慣れなデッキはやっぱりミスったり、かと思えば慣れていてもミスったりと、力不足を感じることのできる、大変良い機会だった。





この調子で「鵑王位決定戦」も頑張りた……はい、こかげです。え、12/10,11で仕事ですか? ええ、ええ……わかりました。はぁい。






●鵑王位決定戦(12/11)

……とまあ、以上は全て自分の視点の話だけれども、それぞれのプレイヤーが色々と考えて、頑張ってきたわけで。

これを書いている、日付が変わって12/11の深夜の今は、繰り上がった2名と、ちゃぶー堂予選の上位枠の2名と、ありすさんと、現「鵑王」のギドさん、それぞれがどういった選択をしているのだろうかと、大変興味深く、楽しみにしている。リアルタイムで観測できないのが本当に残念でならない。

それぞれにそれぞれの思惑があって、このレギュレーションはそれが可視化されやすい特徴がある。望廊杯では見えないものがここでは見える。

自分は降りることになったが、ぐだぐだとifの話をするつもりはない。
最終的には実際にその場で戦っている人が1番強いので。出席点はバカにならない。それは全く変わらない。

相手に勝るために調べ抜き考え抜こうとしている、舞台の上の人たちを遠くで応援している。そしてこの記事を読んでくれた人たちにも、その気持ちが伝わればいいなと思っている(訳:14時からの鵑王位決定戦配信を見ろ)。




ちゃぶー堂店主 ちゃぶーさん、リーグ戦に参加された全てのプレイヤー、この記事を読んでくれた人たちに感謝を込めて、ここで筆を置きます。

決定戦前の執筆、間に合った〜〜〜〜〜〜!





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