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かかりつけ薬剤師・どんな患者さんに声かける?

私は自慢じゃないですがかかりつけ薬剤師契約数が多い薬剤師です。

会社にノルマはありません。
算定トップであっても私の給料変わりません。

ノルマがないのになんでこんなに増やしたの?と思われることもあると思いますが、ノルマがないから自分の中でかかりつけ薬剤師になることはイコール営利目的ではなくなったため、純粋におせっかい精神だけで増やせたのかなと思います。

でも私は店舗の中では出遅れました。諸事情により休んでいたため、復帰した時は認定を持ちながらかかりつけ薬剤師をやっていないのは私だけでした。

焦った。
やば、私だけいない。

……まずは私生活でも知っている看護師さんに契約してもらいました。
ごめんね、私誰もいなくて、第一号お願いしたい、と頼んで。

1人契約できたら、なんだか自信がついたし、自分の患者が定期受診すると思うと予約日は気合いが入りまくり。
看護師さんだから飲み間違いとかも心配ないし、薬の相談の幅が増えるくらいで少しも負担ではありませんでした。

そのあとは、誰に言われたわけでもないのに普通に常連さんとバシバシ契約していきました。

私から声をかけた人がほとんどですが、向こうからお願いしますと言われたことも何回かあります。制度の説明をとりあえずしてみたらそのまま「じゃあお願いします」となった人もいます。あとは家族の誰かと契約してうまくいっていたら「じゃあ夫もよろしく」「妹もよろしく」みたいに家族でかかりつけをしている場合もあります。

ではどういう基準で声をかけていったかを、なんとなく紹介します。

①自分の特技なのですが、患者の顔と病気と今までの流れを覚えるのが得意なので、数回あたって色々イベントがあったり疑義があったりしてお話する機会があった人は完全に覚えてしまい、処方が入ると「あっ○○さんだ。私出したい」とたまに感じることがあったわけです。

そういう人に声をかける
向こうも私がいつも色々覚えているのでなんとなく親しい気分でいることが多く、このパターンで多くの方と契約しました。

②たくさんの科にかかっていてすぐ来る。毎回違う人が出すと薬歴が埋もれて前回の話ができないし継続してフォローができない。
そういう人のことも①同様覚えていますので

そういう人に声をかける

③話が長い患者さんは一定数います。あしらうのが苦手とか、相手が苦手な薬剤師は何十分も捕まります。

そういう人に声をかける
(注・そういう人は何人もいるので、担当薬剤師を分担します。私の患者さんでは話がものすごく長い人は三人、そこそこ長い人も三人います)

④入院が多くて処方の混乱が起こりやすい人。継続フォローしてると退院後の処方変更や科がバラけた時の剤の振り分けなどがわかります。

そういう人に声をかける

⑤のみわすれや残薬調整が多い人。私残薬調整得意ですからね。ケチだし。もったいないお化けだし。④の入院多い人も余るから

そういう人に声をかける。

⑥あと、いつも調剤に時間がかかって待たせてしまう人。私はわりかしスピード薬剤師なので、気合い入る。順番通りを目指して作れる。

そういう人に声をかける。

私の患者さんはほぼこのタイプです。
①は絶対他の薬剤師が対応するより私が対応した方がいいと断言できる相手が多いので私が契約しますが、②以下は患者の性格を見て(覚えちゃうんだよね、何回か関わると)合いそうな同僚に「契約してきな」と振り分けたりもしています。

実際かかりつけ薬剤師をやって、患者さんに信頼されたり、疑義で遅れることが減ったり、いつも一時間待っていた人が30分で帰れたり、処方を整理してアドヒアランスが向上したりするととても嬉しくて

承認欲求が満たされてしまって際限なく契約が増えてしまったのが私です。
毎日誰かが来ます。妙な責任感が生まれて休みづらくなっています。
それでも仕事がとても楽しくなったので、私も救われています。

ただ、自分の中でできそうな人数は設定しておいたほうがいいと思います。
私は40人を限度としようかな、と思ってます。あと数名です。
20人でもう無理、という薬剤師もいるし、10人でもう無理、という薬剤師もいます。数を増やしすぎて質が下がるのはもっとも避けたいことです。

ちなみに、最初に契約した看護師さんは、今でも契約を続けています。
お金のかかることなので、私の人数が増えてきたあたりで一度お別れを提案したこともありました。でも、継続を希望されたので今でも月1で対応しています。彼女のおかげでかかりつけ薬剤師として自信が持てたことを、いつも感謝していますし、本人にもそれ言っちゃいます。

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