患者対応・待ちくたびれてキレる患者

そこそこ混む店舗で働いたら、待ちくたびれてキレる患者には確実に出会います。
うちは混むときは一時間待ちなどざらにあるので、三日に一回くらいは誰かがキレます。

うちは処方箋を受付すると、番号札が出ます。
そして番号表示の電光掲示板があり、
できている番号と、ただいま○○分待ちですみたいな情報が表示されます。

慣れている患者はその○○分待ちというのを見て、ちょっと買い物してこようかしらとか思ってその場からいなくなるという技を使うため、例え一時間待ちでも怒りません。
しかし慣れていない患者は、本当に一時間、待合室で待っている場合があるのです。

私がいない間に呼ばれて、いなかったからって後回しにされたら嫌だわ
ひょっとしたら少し早く出来てあのバスに乗れるかもしれない

そんな理由だと思います。

そして患者さんたちは、病院でも散々待たされてきているので、もう心に余裕がありません。
更に三枚も四枚もある処方箋の患者はその辺も受け入れていますが、
しっぷだけ
目薬だけ
一種類だけ
の患者はもう一時間待った時半端なく機嫌が悪いです。

「書いてある通りに薬出すだけなのになんでこんなに時間がかかるんだ!!!!」

薬剤師をやっていると一度は言われるセリフです。

私は20代の時は、こんなこと言われたら傷付いて
申し訳ありません
とささっと渡して忘れよう、忘れよう、と自分に言い聞かせていました。

30くらいの時は逆にむかついたもんですから
書いてある通りに渡すわけではなく、まず処方箋を受付されますとね、あそこのパソコンで内容を入力しましてね、受付順どおりにね、それからそれが間違ってないか確認しましてね、それから書類や袋が発行されましてね、そこで初めて調剤室に行くわけなんですけどここでまぁ五分ちょっといただきましてね、やっと薬剤師の手元にいったらほんとに処方箋どおり調剤して大丈夫か確認をしましてね…
と淡々と説明したら
「もういい!!」
とめんどくさくさせてしまったこともありました。

今は私も患者さんの気持ちになって考えることができるようになったため
たとえ理不尽に怒られても
言い返すことはなくなりました。
言い返したくなったら
自分が銀行で待たされている状況を想像したり
長蛇の列のレジに並んでいることを想像したり
地震のとき、二時間並んだことあるんですよねー
レストランでなかなか料理が来ないことを想像したりして
すると、あぁめっちゃわかる、となります。
今はまず最初に
お待たせして申し訳ありませんでした
を言います。
本当に申し訳ないと思ってるし
好きで待たせているわけではないし
更に自分も待たされている状況を想像してから投薬するので
自然と顔が申し訳ない顔になります。
それでもなお怒って、心ない言葉を投げつけてくる患者さんもいます。でもそれは投薬した薬剤師に対して怒っているわけではないので、傷付かなくなりました。怒られたら、どうしたらいいかな、と、次に繋げて考えられるようになりましたね。

怒る人も、好きで怒ってるわけじゃないですもんね。

私は改善策として、時間がかかりそうな人には事前に声かけをします。
調剤室を見れば、どのトレーが大物か一目瞭然ですので、
途中経過を報告に行くだけでも違います。

ちょっと機械が混んでまして、待ち時間より少しかかるかもしれません
病院に問い合わせしていて返事がまだで、時間がかかりそうです
今から最後の確認をしますが、番号が少し遅れてしまうかもしれません

ちょっと声かけするだけで、ちょっと違いますよね。

そしてそんな時は、しっぷだけの人は少し早めに出します。
順番通りだと50分待たせるところを
45分で少し順番早めに出すと、
50分待たせてるより穏便に済みます。

色々気を使う仕事ですが
対人業務ですからね。

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