1月29日(火)〜2月2日(土) 橋本治が死んだ
1月29日(火)
大きな黒い犬と亀を連れて動物園に入ろうとしたら犬と亀が異常に怯えるので入り口で引き返した、という夢を見た。犬は安心して僕に抱きついてきた。なぜかそこはバキの世界で、園長が愚地独歩で、宮本武蔵がそのへんで素振りしてた。
ツイッターを眺めていたら橋本治の訃報が目に飛び込んできた。すごくショックだ。病気がちしているらしいのはエッセイなどで知っていたけれど、もっと生き延びそうなイメージだった……。平成も終わるし、一つの時代が終わる感じがする。
橋本治がいなかったら自分は文章を書いたりしていなかった、くらいに言えるかもしれない。
平易な言葉だけでどんなにややこしいことを考えてもいいんだ、ということを橋本治は教えてくれた。難しい言葉をできるだけ使わないようにするのは橋本治の影響があると思う。
確か高校生くらいで最初に読んで衝撃を受けたのが『恋愛論』で、そのあと『青空人生相談所』などを読み、一時期は生きるのに迷うと橋本治を読む、というのを繰り返していた。最近はそんなに追ってはいなかったのだけど。
好きな本はぱっと思いつくだけでも、『「わからない」という方法』『人はなぜ美しいがわかるのか』『失楽園の向こう側』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』『巡礼』『ひらがな日本美術史』とかたくさんある。しかしかなり読んだにもかかわらず、橋本治の著作量が膨大すぎて(数百冊はあると思う)、多分半分以上未読だ。源氏も平家も桃尻娘も実は読んでいない。
恋愛とか性欲とかの話が好きだったな。昔書いた感想。
物書きとして橋本治と自分を比べると、あまりの器の違いに自分なんか書く意味がないような気までしてくるけれど、そんなこと言ったら治ちゃんに「ちゃんと自分の頭で考えなきゃダメでしょ!」とか言われるだろうので、なんとか粛々とやっていこう……。
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