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AWSソリューションアーキテクトアソシエイト合格『薄いテキストと模試を活用した勉強方法を紹介します』

2020年7月26日、AWSソリューションアーキテクトアソシエイト認定試験(SAA-C02)を受験し、無事合格することができました。前日まで模試を何度やっても合格ラインを超えることができなかった僕ですが、どんな方法でどれだけの期間をかけて試験対策を行い、合格にたどり着けたのかを紹介します。これから受験する方の参考になれば幸いです。

なお今回紹介する勉強方法は、情報処理試験の午前問題やその他ベンダー試験など、知識を問われる選択形式の試験なら同じように使えます。自分に合いそうであれば試してみてください。


1.メインテキスト購入から合格までにかかった期間

まずはテキスト購入から試験本番までのスケジュール実績を紹介します。

1月上旬:メインテキスト購入。本棚で待機。
1月:本棚で待機
2月:本棚で待機
3月:本棚で待機
4月:本棚で待機
5月:本棚で待機
5月下旬:メインテキスト開始
6月上旬:メインテキスト読了
6月14日:メインテキスト巻末模試を実施
6月21日:サブテキスト巻末模試を実施
6月28日:無料WEB問題集を実施
7月上旬:ペルソナ5スクランブル購入
7月18日:ペルソナ5スクランブルクリア。AWS本番試験申込。
7月18日:udemy模擬試験講座を2コース購入
7月18日:udemy模擬試験コース1-①を実施
7月18日:udemy模擬試験コース1-②を実施
7月19日:AWS公式模試を受験
7月23日:udemy模擬試験コース2-①を実施
7月23日:udemy模擬試験コース2-②を実施
7月23日:udemy模擬試験コース2-③を実施
7月24日:udemy模擬試験コース2-④を実施
7月25日:udemy模擬試験コース2-⑤を実施
7月26日:試験本番

ラスト1週間の追い込みがありましたが、メインテキストで勉強を開始してから試験合格までは約2か月間でした。仕事が忙しくて勉強できない日やゲームをしてた期間もあるので、勉強した日数だけでカウントすると30日間くらいかと思います。平均すると平日は2時間、休日は4時間くらい勉強していました。

最後の1週間はudemyの模試をやりましたが、なかなか合格ラインを超えることができず前日まで苦しみました。模試と復習を繰り返して知識が定着してきている実感はあったのになかなか模試の点数につながらず、模試をやるたびに知らないサービスや知識がでてきて、前日時点で「これはマズイかも」とかなり焦っていました。


2.勉強開始前の知識レベル

具体的な勉強方法の紹介の前に、この勉強方法&この期間で合格となった僕の知識レベルについて紹介します。各種の合格体験記で勉強方法の紹介は多数されていますが、「2週間で合格したというこの人、どのくらいの知識レベルなんだろう?もともとインフラをバリバリやってた人なのかな?」などと読んでいて疑問に思うことがあったので、今回のAWS試験に関連する知識について、勉強開始前に何をどこまで知っていたかを説明します。もちろん僕と同じだけの知識レベルは必須ではありません。参考情報の1つとして見ていただければと思います。

▽システム開発
SE/PMとして企業システムの開発を10年以上しています。ずっとアプリ担当だったのでインフラ設計&構築経験はないですが、システム構成や処理方式についてインフラ担当の説明をすんなり80%は理解できるくらいの知識はありました。

▽AWSを仕事で使った経験
ゼロです。

AWSを自分で触った経験
Amazon Web Servicesアプリ開発運用入門」というテキストに沿って、EC2立上げ、CI/CD環境構築、RDS構築を実施したことがありますが、いま思えば書いてある通りに設定しただけで、セキュリティグループの設定もEIPの取得も意味が全然わかってなかったですね。SAA合格レベルの現在の知識でやったほうが、このテキストは活用できそうな気がします。

▽その他
IPアドレス、サブネット、DNSなどのネットワーク関連技術については情報処理試験対策で勉強したことがあったのですが、今回のAWS試験においても各種サービス理解のために大変役にたったと感じました。


3.勉強方法 ~テキスト編~

勉強に使用したテキストは以下2冊です。

【メイン】この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト テキスト&問題集
【サブ】AWS認定試験対策 AWS ソリューションアーキテクト-アソシエイト

勉強方法はいたってシンプルで、メインテキストを読み、各章の章末問題をやっていくだけです。メインテキストの説明で理解できない単語や仕組みなどは、サブテキストやネットで調べながら進み、まずはメインテキストに記載されていることを「理解しながら一通り目を通す」ことを目標にしました。僕の場合、この時点ではテキストにマーキングもしないし、ノートにポイントをまとめたりもしません。模試をやるまでは試験によく出る重要ポイントがわからないため、最初はただひたすら読むだけです。他のテキストに比べて僕がメインで使っていたテキストは図が多くページ数も少なめなので、サクッと最後まで読み終えることができました。


4.勉強方法 ~問題演習編~

▽わからなくても全力で模試をやる
メインテキストが読み終わったら、さっそく模試をやります。僕は特段記憶力や理解力が優れているわけではないので、テキストを1度読んだくらいでは各サービスの特徴はうろ覚えですし、序盤に読んだ章などは半分くらい忘れています。そのような状態ですが模試をやります。模試をやることで「何が試験で問われるか」「自分が理解できていないところはどこか」が明確になるため、「試験で問われるけど自分が理解できていない部分」を発見することができます。テキストを1度読んだくらいの理解レベルで模試をやると自分のできなさ加減に心折れそうになりますが、「自分の理解できていない部分を発見する作業中だ」と自分に言い聞かせて、わからないなりにも全力で模試をやります。

▽間違えた問題だけを復習する
復習は間違えた問題のみやります。当たり前のように聞こえると思いますが、裏を返せば「自信がないのに偶然正解した問題は復習しない」ということです。これは僕のスタイルなので人によって合う合わないはあるかと思いますが、正解した問題まで復習し始めると、復習にものすごく時間がかかってしまうんですよね。選択肢として登場したサービスや用語の意味まで調べはじめたりして復習が終わらなくなります。それよりは復習をさっさと終わらせて、別の模試に着手した方が効率的だと考えています。復習するのが間違った問題だけなら、自分の正当率があがればあがるほど復習にかかる時間も少なくてすむので、模試→復習のサイクルがどんどん早くなっていきます。

▽メインテキストに☆マークをつける
初回読み込み時にはマーキングも書き込みも一切しなかったメインテキストですが、ここからどんどん書き込んでいきます。模試で間違えた問題は解説を読みつつ、メインテキストでも該当ページを確認します。メインテキストに記載を見つけたら☆マークをつけます。この☆マークは間違えた印なので、模試で2回間違えたら2個、5回間違えたら同じ箇所に5個の☆マークがつきます。☆が増えると目立つので、テキストを隙間時間でパラパラ読みした時にも自然と目につき、何度も同じところを読むことで記憶に残るようになります。僕の場合は、最大でも☆は3個くらいまでですね。3回間違えればだいたい覚えられます。

▽足りない説明を自分でテキストに追記する
今回メインで使用したテキストは他のものに比べてページ数が少なくて薄いです。そのため説明が簡易的だったり説明そのものがされていないサービスや用語がたくさんあります。それらは模試の解説やサブテキスト、AWSドキュメントの説明を読んで理解するのですが、理解したらメインテキストの該当サービスのページに内容を追記します。1度理解しているので追記するのはキーワードだけでもOKです。このやり方には、以下3つの効果があります。

①頭の中はメインテキストの章だてで知識が整理されており、それに付随して枝葉の知識を追加するので記憶に残りやすい
②追記できる程度のボリュームにするには要点をまとめる必要があり、まとめる作業の中で理解が更に進む
③模試前日や当日の復習時にメインテキストだけ読めばよい


以上のような模試→復習を繰り返し実施しながら理解を深めていく、というのが僕の勉強方法です。自分にも合うかもなぁと思うところがあれば、真似してみてください。


5.模試の正当率推移

同じようにudemyの模試をやりながら試験対策している方向けに、各種模試の正当率推移を参考情報として記載しておきます。AWS SAA試験の合格ラインは72%ですので、試験前日まで全然足りてないことがわかると思います。ただ僕は、1度実施した模試については再度やれば90%はコンスタントにとれるくらいを目標に復習をしていますので、同じ模試の2回目をやれば合格ラインに届く正答率を記録することができたかもしれません。今回は時間が足りずに同じ模試を2回やることはできませんでした。

6月14日:メインテキスト巻末模試→63%(41/65)
6月21日:サブテキスト巻末模試→76%(23/30)
6月28日:無料WEB問題集→76%(98/129)
7月18日:udemy模試1-①→69%(45/65)
7月18日:udemy模試1-②→55%(36/65)
7月19日:AWS公式模試→65%
7月23日:udemy模試2-①→80%(52/65)
7月23日:udemy模試2-②→61%(40/65)
7月23日:udemy模試2-③→60%(39/65)
7月24日:udemy模試2-④→60%(39/65)
7月25日:udemy模試2-⑤→56%(37/65)
7月26日:試験本番→合格(809/1000)


6.試験当日の様子

試験はオンラインではなくテストセンターで受けました。オンライン試験だと試験官と英語のやり取りがあると他の方の記事で見ており、余計なことで緊張したくなかったのでテストセンターで受験しました。

9時30分からの試験でしたが、8時には会場近くのカフェに着き、メインテキストに追記した自分の書き込み中心に復習をしました。そして9時には会場であるテストセンターに到着。受付を済ませて試験開始です。

試験が終了し、最後のアンケートに回答した直後に、画面に結果が表示されました。スコアは表示されず「合格」の文字だけだった気がします。テストセンターですぐにスコアレポートがもらえるもんだと思っていたのですが何ももらえず、本当に合格したのか少し不安になりました。AWSからの合否連絡とスコアレポートは、試験終了後3時間くらいしてメールで届きました。そこでようやく合格を確信し、ホッとしたのを覚えています。


7.これから受験する方へ

最後に、これからAWS SAA試験を受ける方に対して、今回の試験対策の中で気づいたことを共有しておきます。トピックもレベル感もバラバラですが参考情報なのでご容赦を。

・テキストは最新版を使いましょう。AWSは日々新しいサービスが増えていて、半年以上前のテキストだと、解答解説の内容が古い可能性があります。(例)Fargateと組み合わせることができるのはECSだけだったが2019年末のアップデートでEKSも使えるようになった

・僕が使ったメインテキストにはでてこないのですが、FSxは模試でも何回か登場しました。EFSだけでなくFSxも特徴を理解しておくとよいです。

・snowシリーズも増えています。snowballだけでなくsnowcornやsnowmobileも特徴をおさえておきましょう

・その他にも、EC2(ベアメタル、スケジュールドスポットインスタンス)、S3(S3 select、transfer acceleration)、VPCエンドポイント(ゲートウェイ型/プライベートリンク型)、拡張VPCルーティング、DynamoDB(streams、accelerator)などはメインテキストに記載がないので、キーワード検索して特徴を覚えておくことをオススメします


僕の勉強方法の紹介は以上となります。これから受験する皆様の参考になれば幸いです。皆さん勉強頑張って下さい!

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