禽獣は喰らい人間は食す

モノを買う時、何に拘りますか?
値段、品質、デザイン、ブランド…
基準は人それぞれあると思います。
しかし、人間は常に「いいモノ」を求めているはずです。
では、「いいモノ」とは何か。

同じクオリティのプロダクトがあった時、好きなメーカー、好きなブランドだから購入の要因にする方もいると思います。
私も好きなブランドやメーカーが勿論あります。

では、なぜそのブランドが好きか説明できますか?
持っているとカッコいいと言われるから、有名だから、著名人が宣伝しているから。
でも、それって貴方の感性ですか?

「誰かが良いと言っているから良いモノ。」
「値段が高いから良いモノ。」

私には実にチープなロジックに聞こえてしまいます。

世に沢山の情報が溢れているこういう時代だからこそ、自分で価値を見極められる物差が必要です。
なぜそのモノが良いのか。なぜそのブランドが良いのか。
論理的にその理由を説明できるようにする。そうでないと、結果として自身を騙す事になってしまいます。

私はワイン、特にフランスワインが好きです。
フランスワインと聞くと、5大シャトーやRomanée-contiのような格の高い、高級ワインが有名ですが私はそれらは飲みません。正しくは飲めません。高いです。勿論大学院生程度の身分で飲むモノではないと思っています。安くて美味しいワインを探す事が好きです。
だからこそワインに関する知識や勉強は不可欠であると思っています。どこのモノでどういった品種で、どういう製法で作られているのか。どういう味なのか。自分の感性をアウトプットしようと考えてみる。
安くて美味しいワインにエンカウンターできたときは非常に嬉しいと思いますが、私はこの目的はいつか高くて良いと「言われる」ワインが飲める機会が来た時に値段や評判に惑わされず自分の感性で「美味しい」「良いワインだ」と言いたいと思っているからです。

Les animaux se repaissent ; l'homme mange ; l'homme d'esprit seul sait manger.
ーJean Anthelme Brillat-Savarin
(禽獣は喰らい、人間は食す。教養のある人のみが食べ方を知る。 ーブリアサヴァラン )

あるモノを自分の感性で論理的に評価する時、幅広い知識、知見が必要です。私はそこに日々の学びの目的の一端があると言っても良いと思っています。

箱やロゴにお金を払うのではなく、モノ自体にお金を払えるようになりたいですね。

そんな駄文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?