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千歳くんはラムネ瓶のなか
どうしても感想を書きたい衝動に駆られたので思うがままに書きます。
ガガガ文庫から出版されている「千歳くんはラムネ瓶のなか」
というライトノベルを読んだんです。
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この作品と出会えたのは偶然の出来事でした。
私の趣味は旅。自転車ツーリング。歴史資料館巡り。史跡巡り。城巡り。
そのなかで、日本100名城、続日本100名城という
日本城郭協会が定めた城を巡っておりました。
福井に行く機会が訪れたのは当時、
JR西が販売していたサイコロ切符を買い、
福井県にある芦原温泉駅を引き当てたことによります。
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福井県で登録されている城は
丸岡城、一乗谷城。
福井城、越前大野城、佐柿国吉城、玄蕃尾城の計6つ。
既に丸岡城は回収しており、今回行くのは
一乗谷、福井城、越前大野城の3つ。
そのほか、登録されていないのですが、柴田勝家の居城であった北の庄城にも立ち寄る予定と、これに加えて、道中の滋賀県の100名城も回収するという事で、小谷城を回収したのち、福井に向かうプランを組みました。
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その後、福井へ。
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生憎、3日間とも雨で天気は悪かったのですが
一乗谷、朝倉博物館、ソースカツ丼、越前大野城、秋吉の焼き鳥、福井城、
福井市郷土博物館、北の庄城、芦原温泉と、なかなか満喫をしておりました。
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そんななか、福井駅付近やえちぜん鉄道やら、至るところで目にしたのが。
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写真に残っていたのはこれだけでしたが、コラボか何かなのか、「千歳くんはラムネ瓶のなか」という作品、サムネのポスターを至るところで目にしていたこともあり、やけに印象に残っておりました。
しかも初めて聞く名前。たまたま自分が知らないだけで、どんな作品なのかなと思って調べてみると、
・福井県福井市を舞台にした青春ラブコメリア充ストーリー。
・未アニメ化作品ながらこのライトノベルが凄い2連覇中(2022当時)。
ざっくりとした概要はこんな感じですが、未アニメ化ながら
福井という地方都市でここまで大きく存在感を放ち、コラボされているという事は、
地域への、地元への、福井という街への愛が相当あるんだなと思い、興味が沸きました。
そんなこんなで福井の旅が終わり、月日が経過し、
ようやくタイミングと機会を得たので、「千歳くんはラムネ瓶のなか」という作品を、読んだのです。
凄かった。
衝撃だった。
こういう作品を読みたかった。
かつて、学生の頃、あったら良いなと思っていた作品。無ければ作ってみたかった作品そのもの。
この作品は、自分にとって、
面白い以上に、己の癖にぶっ刺さった作品でした。
福井県福井市という、言うなれば地方の一都市。
舞台がはっきりしているからなのか、ご当時ネタが頻繁に出てくるせいなのか、実在する店の名前、地名、公園、施設、会社を使っているゆえ、どこでその会話をしているのか、物事が起こっているのかがイメージ出来ることにより、実在性を感じさせてくれるからなのか、ジャンルが学園モノの青春ラブコメのため、非現実感すぎる設定ではないからなのか、また、かつて自分自身が地方都市で生きていた学生だったからこそ、抱く思いに共感できたおかげなのか、
登場人物が、福井という街で生きている、生活している。何気ない描写が、そこに住んでいた人にしか抱くことの出来ない描写で、確かな地方への、地元への愛を感じさせてくれて。そしてそこで生きている学生が、今しかない、二度と戻らない一度きりの学生生活を駆け抜けているという事をありありと実感させてくれて、そこがたまらなく美しく、
登場人物に注目してみても、主人公は真っ直ぐで、心が綺麗で、まさにヒーローと言わんばかりの主人公感に満ちたキャラクター。そんな主人公の、それぞれ色んな要素に共感を持ち、密接に関わってきてくれるヒロイン達。
考えや立ち振る舞いが似ているゆえに理解してくれる子。
相互に憧れ、憧れられた存在で、心に触れて導いてくれる子。
自分が熱中してきた、賭けてきたものの熱さを共感してくれる子。
境遇に遠くないものを感じ、止まり木になって安心させてくれる子。
ただひたすらに、想い想われている子。
それぞれの巻毎に展開されるヒロインとの各エピソードが濃く、熱中して、没入してページをめくっていました。
あの日、福井に行ったことで偶然出会えた作品。
最新巻、現時点で刊行されている8巻まで追いついてしまい、何巻まで続くのか、どんな結末を迎えるのかはわかりませんが、
福井県福井市という地方都市で繰り広げられる、一度しかない、名残惜しい青春の物語を最後まで見守っていきたいと思います。
ちなみに今年もコラボをするらしい。
そうだ、福井に行こう。
ちなみに一番好きなキャラは明日姉です。
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