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ペットショップクーアンドリクに対しての告発について、ペットショップ店長が思うこと。命の交換とは。

ペッショップの告発が相次いでいますね。先日はこのような告発がでました。

今回の告発に関しては、正直、舐めてるなと思いました。
飼い主さんが、ワンちゃんと暮らすことに対して、舐めてるなと思いました。

今回は、ペットショップの肩をもちます。
飼い主さんの調べ不足と、飼育の仕方に課題があると思います。

私はペットショップに勤めていたからこそ、そして今も優良ブリーダーからご家族へ直接引き渡す仕事をしているからこそ、引き渡す側によった意見になります。

全てをペットショップのせいにしすぎです。

告発の内容は、トイプードルを迎えて3ヶ月後に歩き方がおかしくなって、病院で先天性の膝蓋骨脱臼、通称パテラ(膝の骨が正しい位置から外れていること)と診断されたというものでした。

ちなみに迎えて1ヶ月の時にも他の獣医さんにパテラと言われたことを、この時に思い出したようです。

パテラは、【トイプードル なりやすい病気】【小型犬 暮らし方】と検索するとほとんどのサイトにも書いてあります

小型犬飼育本にも必ず書かれているであろう、知名度の高い病気です。

パテラには症状のグレードがあって、悪化させないための暮らしの工夫がかなり大切になってきます。脚に負担をかけないように、床にカーペットやマットを敷くことが推奨されています。

今回の件、迎えて1ヶ月で指摘されて、
その後の2ヶ月間で悪化してるんですよね?

全部をペットショップのせいにしすぎじゃないでしょうか。

飼い主さんは【トイプードル なりやすい病気】【小型犬 注意事項】などと調べていないのでしょうか。告発を見る限り、パテラについて知らなかったととれるようなことが書いてありました。

それは、飼い主さんの調べ不足による、予防が足りなかったのではないでしょうか?飼育本の1冊でも読みましたでしょうか。

なんでもペットショップのせいにする前に、まずは根本的な飼育の仕方や病気について調べてからお迎えしてほしいです。

ペットショップの命の交換

先天性のパテラと診断されたことに対して、ペットショップが「犬の交換ならできる」と言ったことに対しての批判もありますが、

ペットの実家(弊社)も、売買契約は「先天性疾患の場合は犬を交換します」「代犬を提供します」としていることが多いです。

これはペットの実家だけではなく、ペットショップの多くは同じです。

これは命を軽視しての契約ではありません。

なぜこのような契約なのかと言えば、

子犬の体調不良やそれにかかる治療費は、
子犬だけの問題ではなく、
飼い主さんや獣医さんの力量によって変わってくるから
です。


大切なことなのでもう一度書きます。

子犬の体調不良や治療費の金額は、
飼い主さんの力量によって変わってくるから、
です。

飼い主さんが普段どれだけワンちゃんに豊な生活を提供するために努力をしたか、どれだけはやく病気に気付くことができたか、どれだけ知識があったか、これらに子犬の体調が左右されます。

確かに「交換」という言葉は家族にとっていい内容ではありません。

しかし、事実をお伝えすると、ほとんどのペットショップが治療費を支払うことはありません。支払ったとしても提携先の病院でのみ5000円までといった内容が多いです。治療費をペットショップに負担してもらう契約にする場合、お迎え時にオプションで料金を追加しなければならないペットショップも多いです。

飼い主さんの力量にかかっているからですね。飼い主の落ち度をペットショップが負担することはありませんそのためのペット保険であり、トラブル防止のための売買契約書のはずです。

今回の告発は、いい例ですね。
パテラは予防が大切です。

すべてをペットショップのせいにしすぎです。

ちなみに交換された後のワンちゃんは処分されるのではという声もありますが、里親募集されます。ペットショップが里親募集することもありますし、保護団体に任せることもあります。治療をどっちがするか、里親さんが行うかはケースバイケースです。


命を迎えるということ

私はこれまでペットショップで引き渡しをした後に、トラブルになったことはありません。トラブルにならなかったのは、みんながみんな健康だったからではありません。

引き渡す時に、これでもかというほど説明したからです。

「お腹を開いて内蔵奇形があるかどうかなんて見ていません。レントゲンやエコーでみたところで身体が小さいので分からないことが多いです。血液検査だってこの月齢ではできせん。

そして、もしからたら、今感染症の潜伏期間で明日発症するかもしれません。もしパルボウイルスだった場合致死率は高いです。治療費も何十万とかかります。

今は元気、とは言えますが、明日も、来週も健康だとは言えません。何かあればすぐに病院へ行ってください。ペット保険に入らなくて本当にいいのですか?」

このような話、店員もできればしたくないはずです。
みんなハッピーな気持ちだけでお迎えしてほしいと思っています。

それでも伝えなければならないので、「何かあれば病院へ行ってください。」とだけ伝える店員さんは多いです。ただ、これだけだと何かあった時に「説明不足」とされてしまいます。

私はトラブル防止のために、このような説明を皆さんにしていました。

今は元気だよ。」と。

生き物をお迎えするということは、少なからずリスクがあります。
そのリスクを全く想像せず迎えようとしていないでしょうか。

動物も人と同じように、成長しなければ分かりません。健康に生まれたとしてもなんらかの障がいが成長してから見つかる可能性があるのは、人も動物も一緒です。

「購入したから健康だ」とは言えません。
どれほど高値で購入しても、保証できません。

みなさんは、このリスク、見えていますか?

命を軽視しているのはペットショップだけでしょうか。
可愛がるだけが愛情でしょうか。違いますよね?

動物を迎える下調べや準備を、あなたが、ご家族が、してください。

店員に説明されなかったではないんですよ。
あなたはあなたの家族を迎えるんです。

ただ、それでも元気な子を迎えたい方は多いと思います。
そう思った時にしなければならないことは、まずは下調べです。

大前提としては犬種の歴史。トイプードルは実は狩猟犬だったんですよ。そのため活発です。活発だけれども、脚に負担はかけてはいけません。

歴史を考えると接し方も変わると思います。

あとはワンちゃんがどんな環境で育ってきたか、どんな管理をされてきたか、親犬は衛生的な環境にいたか、どうやってワンちゃんがここにきたか、それも調べていただきたいと思います。

ペットの実家では、あなたと出会うまでの幸せを考えて、母親や子犬・子猫にとって素敵な環境を整えている犬猫ブリーダーさんを紹介しています。

この投稿をみて、ワンちゃん・猫ちゃんを迎えるのが怖くなったという方は、一度ペットの実家のサイトや他のYouTubeもご覧ください。

Instagramでは、質問にもお答えしています。

ワンちゃんと暮らすことは楽しいことばかりではありません。
今一度、リスクにも目を向けてほしいです。

みなさんが素敵な家族を迎えて、
全てのワンちゃんが幸せに暮らせますように!