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「犬は反省する」「トイレの失敗は嫌がらせ」って本当? -第2回セミナーまとめ【前編】-
みなさんこんにちは!PETWELLclinic広報担当です。 今回は10月末にウェビナー形式で行われた第2回無料セミナー『「犬は反省する」「トイレの失敗は嫌がらせ」って本当?』のサマリーをご報告します。講師は第1回に引き続き、人と動物の関係学を専門にされている鹿野正顕先生です。 当日オンライン配信された映像を一部編集し、前後編に分けてアップしています。今回も大変興味深い内容となっておりますので、ぜひごらんください!それではまずは前編です【約23分】。 【チャプターリスト】 00:00〜 鹿野正顕先生 自己紹介 01:47〜 犬は「反省」する?わざと「トイレを失敗」する? 03:58〜 「反省」して見えるのは恐怖反応 07:47〜 脳の構造上、犬は本能的な欲求を満たしたいだけ 12:28〜 犬は前頭葉が未発達で感情の抑制やモラルやルールの理解できない 17:12〜 人間の赤ちゃんくらいの理解度を想像してみるとわかりやすい 19:07〜 「トイレの失敗」は嫌がらせじゃない 【サマリー】 犬を叱ると、目をそらしたり上目遣いになったりする。しかし複数の研究の結果、それらの行動は「反省の素振り」でなく単なる「恐怖反応」であることがわかってきている。それらが「反省の素振り」でないといえる根拠は、犬の「脳の構造」にある。 犬の脳は人間の脳とは異なり、大脳新皮質&前頭葉が非常に小さいため、「感情のコントロール」「モラルやルールの理解」「善悪の判断」などができない。そのため「悪いことした」と理解して反省するのは非常に難しい。つまり叱ってもなんの解決にもならず、ただ飼い主と犬との関係性が「恐怖心」により悪化するだけなのだ。 また犬の理解度は「人間の赤ちゃんと同等」とするとわかりやすい。1歳の赤ちゃんが悪いことをしたとして、「そんなことやっちゃだめでしょ!」と叱ってもしょうがない、と思うはず。そう捉えると、犬の数々の行動にも寛容になれるのではないか。 上記のことから「トイレの失敗」ももちろん「嫌がらせ」ではない。犬はそもそも排泄物を「汚い」と思っていないため、「汚すこと」→「飼い主を困らせること」とつなげて考えられるはずがない。だから「トイレの失敗」には、なにか他の原因があるはず。なのにこれを「嫌がらせ」と捉えて「叱る」などしてしまうと、お互いの関係性がくずれてしまうだけ。 また犬は飼い主に対して上下関係を求めていない、とするのが近年の定説。飼い主が上に立とうとして厳しいことばかり行ってしまうと、犬は意味を理解できないまま、ただただ恐怖のみを学習してしまう。 犬がどういうふうにものごとを「認知」し、「考え」「思う」のかを理解してあげることが犬との共生の第一歩となる。 【後編】はこちら↓ https://note.com/petwell_clinic/n/ndde7fc913233