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30 さいごに

私が綴れる事は、以上です。
私と同じように迷ったり感じたりする方がいらっしゃれば、
このノートを参考程度にしていただければと思いますし、
私の経験したことが少しでも誰かのお役に立ちましたら幸いです。

脳腫瘍(聴神経腫瘍)と診断が下ったとき、どう思われましたか?
私は、良性と聞いてほっとしながらも、
今生でやるべきことがまだあるのだな、と感じました。
悪性であれば、おそらくこの世を去ることになっていたはずですから。
とはいえ、今生で私がやるべきことが何なのかは分かりませんが、
この経験は自分の人生の一部にすぎず、
この経験を通して見聞きし感じた事を今後の人生の学びとして
生かしていきたいなと思います。

残念ながら、私は聴力がとても落ちてしまいました。
それを今どう捉えているか、ですが、不自由を感じることはありますが、
生きていることの方がラッキーで素晴らしいことだと思っています。
正直に言うと、聴力の温存だけではなく現状維持を私は狙っていました。
リスク説明は理解してはいましたが、心の中では意外といけるのでは、
と狙っていたのです。
残念ながら、その思惑は外れた訳ですが、人生、何もかも上手くいくわけではない事も、それまでの人生で学んでいた事ですので、結果を受け入れることはできました。そして、この経験が私の今後の人生で役に立つであろうことも理解できました。
何に役立つのかまでは分かりませんが、人生にはムダな経験など1つもありませんから。
今言えることは、病気にかかった時、どんな励ましの言葉よりも「辛さは本人しか分からないよね」という言葉が一番慰められるということです。どんな専門家であれ、この病気を経験していない人に分かったように言われることは、あまり慰めにはならないものだと分かりました。

それでは、誰かの何かのお役にたてていれば嬉しいです。
ありがとうございました。

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