見出し画像

ハンドメイド販売 ネット販売で行ったこと

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ロリータファッションのヘッドドレスやアクセサリーを製作しています。

ハンドメイド作家としての2年目がもうじき終わります。今年1年で販売した数が目標の200アイテムを超えました。

普段はこんな感じの作品を製作しています。

自分なりに試行錯誤した部分もありますが、noteやブログ、YouTubeで体験談や情報を発信してくれている先輩作家さん、クリエイターさんのお話を参考にさせていただいたこともとても大きいと感じています。
私も微力ながら誰かの力になればと思い、ハンドメイド作家としてこれから活動をはじめる・はじめたての方、情報を集めている方、過去の私のような方に向けてのお話がちょこちょこできたらと思います。

今回のテーマは「売ってみた」です。
現在の私の売上のメインはイベント販売になりますが、今回はネット販売についての経験談やそこから考えたことについてお話しします。
何も経験のないまま、売ってみた、売れなかった、悩んだからこそ得たものが沢山あってそれを書いてみました。

この記事は
・ハンドメイド作品のネット販売をこれから始める、始めたばかりの方
・始めたけどなかなか作品が売れなくて悩んでいる方
に向けて書きました。
私自身がまだまだひよっこではあるからこそ悩んでいる方と同じかまたは近い目線で話ができるのが本記事の強みかと思います。

今回は作品作りよりも作った後の作業、出品や販売の方に重きを置いた記事となっています。

出品してみた

私はまず、「出品してみる」という経験をしました。
売り場は以前から買う側としてメインで利用していたことからcreemaを選び、商品ページを作成しました。
出品するのに最低限必要なものは
①商品
②商品の写真
③商品の情報(文字にする)
④売れた際の梱包・発送資材
だと思います。

思い出すとちょっと恥ずかしいのですが、出品後数日はドキドキしながら毎日毎時間スマホを確認していました。(お風呂にも持っていきました)

しかし一週間、注文は一件も来ませんでした。
少しずつ商品ページの数を増やし、15種類ほどになりましたが、1ヶ月、2ヶ月過ぎても注文が来ないままでした。
そんなに甘くないことはわかっていたつもりですがだんだん気持ちが滅入っていき、「何がいけないんだろう」と考えては落ち込むのループでした。

自分の中での最大の力を発揮して作った作品です。写真も商品説明文もその時の自分の最大の力で商品ページを作っています。だからこそ「(こんなに素敵に作ったのに)何がいけないんだろう」の沼にはまってしまう状態になりました。
2年たった今思い返すと写真は色味が分かりづらくごちゃごちゃしていて、文章は書き慣れていないんだろうなとわかる固さの文でした。それでも一生懸命撮った写真と一生懸命書いた文章だから私にとっては最高のもので、修正や見直しをする必要性を感じていませんでした。

初期の写真です
初期の写真その2

周りから流れてくる人気作家さん達の写真や文章はとても綺麗で、それぞれの方の独自の世界観を持っていました。それをみるたび「プロじゃないんだからこんな風にはできないよ〜。私はまず一個売れればそれで嬉しいわけだから…」と考えていました。
人気作家さん達は沢山の努力されているからこそ、素敵な世界観を構築できています。自分の実力とあまりにかけ離れ過ぎていることをいいことに私は現状を客観的に見ようとせず、その一個買っていただくための努力を怠っていました。

私は何者でもなく、初期は知り合いにも殆ど話さず作家活動を始めました。
買う側に立って考えてみるとどんな人が作ったかわからない人の、しかも始めたばかりで取引の実績もない作品をお金を払って買うのは相当勇気がいると思います。
よく言われている「最初の一個が大変」というのは本当に腑に落ちる話でした。
なので、世のハンドメイド作家さんは作品作りの他に何をしているかの情報を集めることにしました。

情報を得るようにした

当時結果を焦り悩みに悩み過ぎて有料コンサルタントも考えましたが、まずは無料で得られる情報を沢山吸収し色々試して、それでもにっちもさっちもいかなかった時に再度検討しようと決め、情報収集を始めました。現在も継続中です。

私は主にyotubeとnoteを活用しています。
「ハンドメイド 販売」「ハンドメイド 売り方」などで検索して手当たり次第動画や記事を見ることにしました。

作業中は耳が空いているのでyotubeの自動再生機能を使ってラジオやBGM感覚で流し聞きしています。私は一回で無理に頭に入れようとせず、同じ動画を何度か再生するようにしています。
中でも気に入っているのはおはようミンネラボです。

ミンネラボでは自分には関係ない質問テーマだと感じても、ほんのちょっとのハッとするヒントが隠れていたり、その時はピンとこない話も時期をずらして聞くことで言っている意味がわかるようになることがあるため、一度聞いて難しいと感じた動画はその3ヶ月後〜半年後にもう一度聞いてみるようにしています

眠れない夜はベッドの中でnoteを読んでいました。noteはその方それぞれの経験談が多いと感じます。作家さん達本人の言葉でその時思ったことや悩んだこと、感じた事が書かれていることが多いため、エッセイのような感覚で読み進め頭に入ってきやすかったです。

得た情報や経験談などは頭の中で自分にも当てはまるかを考えて取捨選択しています。
一人の話を全部を間に受けて全部を実践すると引きずられるため、時間をかけて5人以上のお話を見聞きした上で「みんなが言っていること」「自分の目指す方向に近いこと」「実践しないけど頭に入れておきたいこと」などにわけていきました。
三番目は例えば「SNSでの顔出しは"生産者の顔が見える野菜"のように信用を得るための近道」という話がありました。なるほどと感じましたが、私はプライバシー等の面でSNSには積極的に顔写真をのせないと決めていました。なので実践はしませんでしたが一つの学びとして聞きました。

また、写真撮影など実際に手を動かすことに関する情報は一度流し聞き・読みしたあと、後日動画を流したりページを開きながら実際に自分でも実践するようにしています。

商品ページの見直しをした

前項の情報収集と並行して商品ページの見直しをはじめました。
(現在も時間の取れる時に練習したりちょこちょこなおしています)

・写真の練習
・文章の練習
・売り場を充実させる
・季節などに応じ全体の並びを時々変える

写真の練習は以前記事を書いたのでよろしければご覧ください。

活動初期の写真です
その一年半くらい後に撮りました

世界観を表現することに憧れるあまり私は当初背景や飾り付けなどに過剰にこだわりましたが、2年たって見返すとシンプルなのに今の方がおそらくやりたい表現に近いです。
この2年で10000枚は撮ったかと思います。基本ができてこその応用で、写真をたくさん撮っていくうちに角度や空気感など少しずつ好みに近づいてくるのだと感じました。

初期の写真
同じく一年半後
マネキンの着画は髪の毛がボサボサじゃないことを意識したり、多くのお客様に近い髪色を選びました

写真撮影を数こなしていくうちに少しずつ上達を感じているので、文章もたくさん書こうと思ったことからnoteを書くようになりました。この記事も勿論そのトレーニングの一環です。
学生の頃は国語が大の苦手でした。文章表現は今もかなり苦手で勉強の毎日です。

文章の練習で私が心がけていることは以下です。
・一文を書き始めたらなるべく早くマルまで終わらせ、見直しに時間をかける
・使ったことのない言葉、覚えたばかりの表現を実際に使ってみる(練習だからこそです)

実際に始めたばかりの時のnoteを見返すと、肩に力が入りすぎている感じてちょっと恥ずかしくなったりします。きっと今はだいぶナチュラルに書けるようになってきたということだと思います。
そして文章を書く練習をはじめてからお客様とやりとりするメッセージも作成が早くなり、一石二鳥だなと思っています。

売り場を充実させること、季節などによって並びを変えることは言葉で聞くと大変そうに感じますが、「自分のお店を整えていく」と考えるととてもわくわくします。
商品数は続けていくうちに増えますし、時期によりどの商品を特にアピールしたいかが変わるので、この作業は続ければ続けるほど楽しいなと私は感じています。

これも同時並行でしたが、SNSを育てて告知・宣伝していくことも大切です。
新作販売などはお知らせしないと知ってもらえないからです。
SNSを育てることに関しては私は長期的に考えていて、長くなるのでまたの機会に記事にしようと思います。

売る場所を変えてみた

私が初めてネットで注文を頂いたのは初出品して7ヶ月後、売り場をcreemaからminneに変えて2ヶ月後のことでした。 (初めての注文は目玉が飛び出るかと思いました)
そしてその後は数は多くはないもの定期的に注文をいただくようになります。
各プラットフォームの単純な良し悪しではなく、駆け出し時期は特に「自分の作品を手に取ると考えられる方が普段どのプラットフォームを利用しているか」も大きいと感じました。

初めて出品した時点では私のSNSのフォロワーは0人、発信の仕方がわからないため自分で集客する力がない状態でした。そのため、そのプラットフォームの集客力に依存する状態です。私の作品はロリータファッションのヘッドドレスがメインですが、当時ゴシック・ロリィタ、そのためのヘッドドレスはminneの方に多くありました。
ライバル商品が少ないことはチャンスかも知れません。しかし商品数が少ないからこそ検索にもかからず、そもそもターゲットとなるお客様があまり来ていなかった可能性があります。
それを裏付けるかのようにcreemaからminneに変更してまずは日々のアクセス数が0〜5→10〜20に変わりました。

私のケースとは反対に、minneで売れない・アクセスされないものがcreemaで上手くいくケースも沢山あるかと思います。
ラクマやメルカリなど他の売り場も色々あり、どこで上手くいくかは作家さん・作風・価格帯・ライフスタイルなどにより異なると思います。

自分と同じような系統・アイテム展開の方がどこに多いかを各プラットフォームの検索機能やSNSなどで知ることができます。
毎日のアクセス数が極端に少ない場合は商品ページの見直しの他に、少し時間をかけて売る場所の見直しをしてみるのも一つの手だと私は考えます。

minneやcreema等を利用することでそれぞれ販売手数料がかかりますが、サービスに対してその手数料分の価値を感じて続けています。
・プラットフォーム自体に集客力があり、検索によってブランドを知ってもらえる機会がある
・支払い方法が多数あり、入金の確認をサービス側が行ってくれる
・指定の宅配便利用でコンビニでQRコードをかざすことで伝票が発行できるため、作家側での住所の書き写しミスを防ぐことができる
・時々一斉にクーポンが出るため、プラットフォーム自体が盛り上がり販売促進につながる

また、顔の見えないお取引になるため、お金・物品のやり取りについて沢山の実績のある企業様を間を挟むことで安心感を得られることが私にとっては大きなメリットだと感じています。

配送について

ちょっぴりおまけのような項目です。
配送についての方針は販売をはじめたばかりの頃にとても迷った事の一つです。
定形外や宅配便等どの手段で配送をするか、また、自分の住所は書くのか。みなさんどうしているのだろうと沢山調べました。
結局のところ正解はないですが、一つのケースとして私の決めた事とその理由を書きます。

・配送は必ず"追跡ができるもの"を選ぶようにしました。
作家側・お客様の双方で発送・配送状況をチェックできるため安心感が強いことから選んでいます。
現在私が利用しているのはクロネコヤマトの宅急便コンパクト、ネコポスが主です。
定形外郵便などで送るより値段は高いですが、お取り引きでの安心感は大変強く感じています。

・送り主の住所や連絡先、名前は伏せずにお送りしています。
理由は作家活動を仕事にしたいと考えており、何かトラブルあった際に匿名で送るよりも早い対応ができると考えたからです。
それからいくらサイトを挟んでいても個人同士のお取引となります。お客様が住所などを書いてくださるのに販売側が隠してしまうのは私個人としては気が引けてしまうのも理由の一つです。
時々ネットなどで耳にする、自宅に急に来られるなどのトラブルには私は今のところ遭遇していません。(予防策として、購入者様とのメッセージのやりとりの際にはお友達に送るようなフレンドリーなメッセージは避け、サンキューカードも印刷のものを使用し、失礼にない程度に心の距離を保つようにしています)

さいごに

作品が売れなくて悩んでいる時期って結構しんどくて、自己肯定感がどんどん削られていくような思いになる方もいると思います。私もまさにそうでした。
思考の暗闇に入って出られなくなった時、私は一度立ち止まって「なぜそれらを売りたいのか」等考えるようにしています。動機を意識することでモチベーションを保てたり、進む方向が少し見えたりすることがあるためです。

作風やタイミングなども大きく左右するため「これをすれば絶対売れる」というノウハウは存在しないなと、まだまだ勉強中の身でありながらしみじみ実感しています。よく「トライアンドエラー」の繰り返しが大切だと言われますが、まさにそのようです。作品作りに関してもそう感じることがあります。
そして悩んで悩んで突破できた時の達成感や経験値は作家・ブランド活動における財産になると感じます。
大変だけどお互い楽しく頑張りましょう。

とても長くなりましたが、最後まで読んでくださってどうもありがとうございます。
また機会を見ながら色々発信していこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?