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ハンドメイド イベント出展のディスプレイについて

Petit écrin étoile(プチエクランエトワール)のeriと申します。ハンドメイド作家としてロリータファッションのヘッドドレスやアクセサリーを製作しています。

以前書いた作家活動系の記事のアクセスが意外とあるので、今回はイベント出展時のディスプレイについてのnoteを書くことにしました。
この内容で何か誰かのお役に立てることがあればいいなと思います。

活動初期はディスプレイについて、noteやブログ等で先輩クリエイターさん達がどうやっているのか取り憑かれたように調べていました。

私が調べた中では「目線の高さにする」という方が多く、参考にさせていただきながら色々と試行錯誤してきました。
イベントも回を重ねるにつれ、別の考え方も取り入れてディスプレイを組むようになり、現在はその形で安定してきたところです。


私について
・活動歴約一年半
・イベント出展12回
・販売品は布物、アクセサリーが中心
・机に販売物を並べ、机を挟んでお客様と対面する形で販売しています。

活動初期〜最近のディスプレイはこんな感じです。

初出展
初出展から半年後くらい
最近はこんな感じにスタイルが固まってきました

まだまだ駆け出しである分、初期に何が知りたかったかを覚えていると思うため、今回も出来る限り沢山書いてみようと思います。

私がディスプレイ用品を揃える〜当日実際に並べるまでに(見直し時含め)考えていることです。
1〜4の要素についてそれぞれお話しし、その後実際の私のディスプレイ・行動に当てはめて書いて行こうと思います。

1.テーマカラー

2.方向性を決める

3.自分の動きを考える

4.ディスプレイリハーサル


1.テーマカラー
まず考えた部分はテーマカラーです。
ディスプレイ用品として使用できるものは世に沢山売っているため、絞り込みをかける意味でもまずは軸となる色味を決め、これに従って選んでいます。
また、更にブースの統一感を出すために材質をある程度絞り込んだ上でお買い物をしています。

2.方向性を決める
方向性はディスプレイを凝ることで何がしたいかを考えました。
例えば
・通りすがりのお客様の目に入るようにしたい→高さを出す・アイキャッチをつくる

・宝探しのようにお買い物を楽しんでもらいたい→ぎゅっと詰める

・お目当てのものをパッと探せるようにしたい→陳列の品目を絞る・アイテムの種類ごとに揃えて並べる

など、目的とそれを叶えるための方法を決めていきます。
優先度の高いメインテーマと次に考えるサブテーマを決めて什器の購入をはじめました。

什器の購入についてですが、イベントによって使用するディスプレイ用品・什器の決まりがあるところもあるため、特に高額なものは出たいイベントで問題なく使用できるものかチェックして購入の決定をしています。


3.自分の動きを考える
・搬入搬出
(販売品を含めた荷物量が自分のキャパシティ内に収まるのか)
・陳列
(時間内に組み終わる内容なのか)
・什器や販売品以外の置き場所
(荷物はどこにしまうか、ゴミはどうするか等)
・お買い物のやりとりの動線
(商品の受け渡しやお会計をするスペースの確保)

これらのイメージトレーニングをした上で考えていきました。
また、実際に経験をしていくことで不便だったところや改善したいことが出てくるため、見直し時に反映できるように試行錯誤しているところです。

4.ディスプレイリハーサル
イベント毎に机や陳列台の大きさが変わるため、実際に組む・シュミレーションをすることで机に乗り切るものなのかをチェックして当日のディスプレイを決定しています。
私はパソコンの中で図を組み合わせながら考えています。
マスキングテープや新聞紙等で借りている机と同じ面積のスペースを作って、ディスプレイ用品を実際に配置してみながらシュミレーションをする方法もあるかと思います。

何も不便がなければ4のみ繰り返し、何か改善したいことが出てきた際は1つづつ戻って見直しできるようにチャート化しています。

次に、実際に私のディスプレイや行動に当てはめて書いていきます。


1.テーマカラー
グレー、ゴールド、アイボリーの3色を原則としました。
販売品に色物が多く、可愛い系からダークまでテイストも定まっていないため、干渉の少ない無彩色を基本とすることにしました。
グレーとシルバーが近い色であるため、アクセントをつける意味で金属系の部分はゴールドカラーのものを基本に選んでいます。
その他のルールとして、冷たく無機質な雰囲気を出したかったため、暖かみのある木の什器は基本的に使用しないことと決めました。

初出展の際はこのテーマカラーのみぼんやり決め、ディスプレイ用品として使用したものはこの3つだけでした。
・机に敷く布
・鏡
・写真立てをお店の看板にしたもの
その後イベントを実際経験しながら少しずつ少しずつ揃えて今の形になっています。

もし、イベント未経験でディスプレイに頭を悩ませるのであれば、その時間をSNSの告知に使った方が良いと私は考えます。
後述する「搬入搬出」「動線」などはそれぞれ本人がやってみなければ分からない部分が大きいと考えるからです。(実際買って失敗した什器が沢山あります)

2.方向性
メインテーマとして今一番重視しているのは「安定感」です。
お客様が商品を手に取ったとき・もとに戻す時に、うっかり陳列を崩して申し訳ない気持ちにさせたくないなと思い、私はなるべくこれをメインで考えるようにしました。
高低差を付けつつも自分側から簡単に陳列の手直しがしやすいよう、若干低めに組むようにしています。
低めに組むことでこちらからの死角がないことが明らかなため、(特に大型イベントなどで耳にする)盗難や万引きなどを予防する効果があるとも考えています。

また、サブテーマとして「拭けるもの」を考えて什器選びをしています。
そのため、陶器、ガラス、アクリル、プラスチックなどの材質が主になっています。

私がディスプレイ用品を買っているお店です。
なるべく安く揃えて、その分製作に回したいと考えています。
・サリュ、ナチュラルキッチン : トレイなどを買っています
・100均 : 安くて可愛いフォトフレームが多いです
・無印良品 : アクリル系が綺麗で丈夫なので気に入っています


3.自分の動き
一番初めに参加したイベントは平置きでしたが、その後ディスプレイを少しずつ凝っていくようになりました。
その頃見落としていたポイントで荷物のキャパシティと時間の管理があります。
ディスプレイ用品が荷物に入りきらないせいで直前に商品の数を減らすという元も子もない事態になったり、当日準備の時間にいっぱいいっぱいになって開場時にはすでにヘトヘトになっていたりしていました。
せっかく長い時間をかけて準備してきたイベントなので、当日慌てないようにしたいなと思い、レイアウトをがらっと変えた時はそのイメージトレーニングもするようになりました。

自分がお店を構えて一日過ごす上で不便に感じることがあればその改善策がないかを考えています。
例えば最近は小さなカウンターのような場所を用意するようにしています。
ここに会計トレーを置いてお代を用意していただく間に商品を袋に入れてお渡しの準備ができるようになり、ほんの少しですがスムーズに対応ができるようになったと感じています(もともとが手間取り焦る性格なので気持ちの余裕がだいぶ大きくなりました)。

右側の何も乗っていない台がそれです

また、初期の頃はなかった悩みとしてブース前が混み合う時間がでてきたため、試着のための鏡待ちが発生することに悩んでいました。
そこで、混雑時にはこのカウンターを第二の鏡置き場として活用することにし、課題の解決を図っています。

使用しているのはコの字型のラックです。
高低差が出せる上、下段にも商品を置いたり電卓などの事務用品置き場にすることもできるため、コの字ラックを導入してからスペースをうまく使えるようになったと思います。

無印のアクリルのコの字は幅が26㎝、私が出展するイベントの机はだいたい30㎝刻みで幅が変わるため、机の幅が毎回異なっても調整がしやすく感じています。


4.ディスプレイリハーサル
最近はイベントごとに毎回テーマを決め販売品の内容を変えているため、並びついては当日迷わないように図を作る形にしています。

私は普段からショップカードやSNSのお知らせ等を作るためにcanvaを利用しており、それをディスプレイリハーサルでも活用しています。
什器を図形として作っておいて、机サイズの大きな長方形の上にどんどん置いていくように作っています。(1pxを1mmとしています)

canvaでディスプレイの図を作っていて便利だと感じたところです。
・過去にスマホからアップロードした商品写真が「アップロード」の項目にあるため、そのままディスプレイ組み立て時に使える
・勝手に保存してくれているので製作の合間合間にちょっとずつ作れる
・自宅PCで図を作った後、当日会場でスマホアプリで編集・確認することができる

商品は列ごと、大まかに何を置くかを記しています。煩雑ですが自分がわかれば大丈夫!
左上は使わなかった什器です。
当日並べながら微調整し、実際こんな感じになりました

並びは色味やテイストのバランスを見ながら考えることが殆どですが、最近は時にSNSの反応を参考にすることもあります。
他の作家さんと同じく私もイベントが開催が近づくとTwitterでお品書きを投稿しています。
商品ごとに1ツイートずつ分けていて、そのエンゲージメント数(特に画像・詳細クリック数)を参考にします。
混雑時に人が固まるのを防止するため、他の商品と比べ極端にエンゲージメントが高いものがあった際は人気商品となるべくくっつかないように考えることが多いです。

少し手間ですが、やっていて良かったと実感した出来事があります。
什器や商品の殆どを郵送した際に荷物の到着が会場ギリギリになったことがあり、30分あるかないかの時間内にほぼ1から組まなければならないという大ピンチ状態に。しかしあらかじめレイアウトを決めていたため商品陳列も含め時間内に準備を終えることが出来ました。
この先のイベントでも電車などが遅れるなどトラブルがないとも言えないため、この作業は続けていきたいと思っています。

以上はあくまで私のやり方ですが、何か少しでもお役に立てることがあったら幸いです。

読んでくださってありがとうございます。

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