2000文字チャレンジ6

2000文字以上の文章を書く、ただそれだけ
書き出しにその日の思いついたこととか聞いたことから始まるだけで
それ以外の縛りは一切なし。

散文に次ぐ散文。
最早浮足立った浮遊文。
語韻と語感となんとなくな文章、お時間あればお目通しいただければと。

そして、うっかり7月1日に投稿してから今日まで大分置いていたことに気が付く。

まぁ、アレです。

長めの夏休みって事で。

そんなわけで本日のお題はこちら。

『8月31日』

それでは第六回2000文字チャレンジ、やってみたいと思います。



何かが始まれば、それが終わる時が必ず来る。
それはどんなものであろうとも必ず終わる。

悲しい。

悲しいけど仕方がない。

そんな気持ちにさせるのが8月31日。

夏の終わり、夏休みの終わり…

昨今、それより前に夏休みが終わる所もぽつぽつあるようですけども…

でも、なんだか夏の終わりっていう気がする8月31日。

実際、夏休んでいる学生だけじゃなくて、大人でも夏の終わりを感じちゃう気がする。

正直、まだまだ暑いのは続くんですけども、でもなんだかアンニュイな気分になる夏の終わり。

夏の終わりとはよく言うけども、秋の始まりとはなかなか聞かない今日この頃。

多分、秋が始まる喜びよりも、夏が終わってしまう寂しさが勝っているからなのか。

後、秋っていう季節がなんか、ブチアガる季節じゃないって言うのも関係しているのかもしれない。

夏の始まりは長めの梅雨が終わって、さあこっから天気も良く気温も上昇、ブチアゲて行こうぜぇ!

って、どこぞのラッパーとかアッパーな方々が盛り上がっていきそうだけれども…

段々涼しくなって、木々が色付きだして、作物が大いに実り出して…ブチアゲて行こうぜぇ!!!

って、どこぞの誰が盛り上がっていくのか…

いや、どっかにはいるんだろうけど…

明らかにラッパーとかアッパーな人口に比べると少数派。

夏を惜しむラッパーやアッパーな面々の哀しみにかき消されてしまう。

祇園精舎のヒアウィーゴー、沙羅双樹のシェケナベイベーにはいかな選挙カーも太刀打ちできない。

大体かき消されてしまう。

ウグイス嬢が頑張って声を張り上げても、そこは盛者必衰のラブサンバリトゥナイトである。

そんなわけで、全体的に夏を惜しみたくなる今日この日。

8月31日、大人も子供も過ぎ去ろうとする夏を想い、楽しかった夏の思い出に浸るのだ。

どうしてか、夏だけは終わってしまう寂しさが強い。

春から夏も、秋から冬、冬から春に変わるとき、春が終わったとか秋が終わったとかなぜかあんまり言わない。

冬が終わったは言わなくはないけど、ニュアンス的には春が始まった感が強い気がする。

でも、夏から秋に変わる時、夏が終わると皆が言う。

学生だって、先生だって、ラッパーだって、夏が終わるっていう。

そんな不思議な共通認識な夏。

寂しさ、名残惜しさと共に夏が終わるっていう。

夏の余韻に浸って、夏の残り香が無くなった時、ようやく秋に気が付く。

なんか、ないがしろにしてごめんね、秋。

いや、秋が嫌いなわけじゃないのよ?

ただ、何ていうか…夏の余韻がね、なぜか気になってしょうがないんですよ。

昨今は夏の余韻が思ったより長くて、11月くらいまで余韻が続いて…

そうなると、1か月くらいですぐ冬になっちゃって…

秋の事を気にかける時間が短くなっちゃう。

しかも、秋は常に冬の事を考えちゃったりする…

秋、蔑ろにしてごめん。

悪気はないの、皆。

ただ、なんか冬の準備って色々しないとだからどうしてもそっちに気がいっちゃうんでね…

今年はもうちょっと秋の事考えたいという気持ちは持っておきたい。

夏の余韻を残しつつ、まもなく夏が終わってしまう。

皆、準備は良いか?

夏が終わるんだ。

夏が終わればまた次の夏までしばらくは雌伏の時。

夏に活発に活動したラッパーは冬ごもりの準備を始める。

アゲアゲのバイブスをそっと巣穴にしまい込み、マイクロフォン片手にヒップでホップな夜を過ごしだす。

あの夏の夜を思い出しながら、夏の残り香を追い求め夜な夜なビートを刻むのだ。

夏の終わりはラッパーの終わり、なんて言い出したのはどこの誰だったか。

でも、悲しむことはない。

また、来年の夏が来ればラッパーはやってくる。

越冬したラッパー、冬眠したラッパー、色々な冬を過ごしたラッパーが夏をブチアゲに帰ってくる。

だからもう少しだけ待っていてほしい。

残った宿題でも片づけながら、ラッパーたちが帰ってくるのを待っていてほしい。

夏が来ればラッパーはいる。

夏こそラッパー、むしろ、ラッパーこそが夏なのかもしれない。

夏草や 兵どもが 夢の跡

なんて俳句があるが、『兵』と書いて『ラッパー』と読む事はあまり広く知られてはいない。

松尾芭蕉もある意味ラッパー…

俳句なんてほぼラップ、MC芭蕉…いや、MC芭・Showにお任せあれ。

下手したら来年の夏はMC芭・Showも復活したっておかしくない。

古池どころか不忍池に飛び込むMC芭・Show。

夏の暑さがMC芭・Showをおかしくさせる。

もし来年、街でMC芭・Showを見かけたら温かい目でそっと見守ってほしい。

もし、おかしなことをしていても見守っていてほしい。

きっとそれは夏のせいだから。

夏の不忍池のせいだから。

8月いっぱいはそっと見守っていてほしい。

9月に入れば落ち着くから。

柿食って法隆寺の鐘聞いて夏の余韻を探しているから。

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