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""渦まく知識がヒストリックにやってくる""ことの弊害

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渦巻く知識は強力なカードなのか?

 渦巻く知識がヒストリックにやってくる、ことについていくつか思うところがあるので書かせていただきます。そう!!あの!!モダンですら使用を許されていない超強力ドロー呪文!!がやってくるんです!!

 ストリクスヘイヴンで登場する番外カード、ミスティカルアーカイブ全63種(うち7種類はヒストリックに収録漏れしますが..)の中でもひときわ話題性が高い一枚であると感じます。信仰無きものあさり、テフェリーの防御などその他注目株もかなり多いですが、長い歴史の中で幾度も打たれたであろう1マナドローは多くのデッキで考慮するに値する再注目カードといっても..よいでしょう。

 最近アリーナなどから始めた方向けに渦まく知識について概略を。カードを3枚引き、その後に手札から2枚山札の上に戻します。一般的なドロー呪文と同様の感覚で使用すると"上に戻す"というテキストが強烈なデメリットになります。不必要なカードを戻そうとした場合、2回分のドローを不要牌をツモることに費やさなければならず、"山札の先のカードを手に入れる"ことについては長期的には選択に大きく劣ります。

 こういったデメリットを帳消しにするためにレガシーフォーマットではシャッフル手段を併用されています。"汚染された三角州"などのフェッチランドを用いるのが一般的ですね。モダン以下で使用できる実質的なアンタップインの2色土地でデッキの汎用性を損なわずに採用できます。アリーナ範囲だと後にも触れますが"寓話の小道"がこれに相当します。

 実際にヒストリックで渦まく知識を採用する場合どのように利用できるか考えてみましょう。(この辺りで不足あったらご意見頂けると喜びます)
まずはヒストリックで使用できる渦まく知識と同時採用されそうなカードを思いつく範囲で列挙してみます。
・寓話の小道などのシャッフル手段
・ヴァントレス城、アズカンタの探索などの占術や切削手段
・覆いを割く者ナーセットなどの指定枚数チェックをして残りを下に戻すカード

最初に挙げた寓話の小道は土地として採用できるため最重要な相方になるかと思います。最近のデッキではショックランドチェックランドなどの採用が多く3色デッキで安易に4枚割けるかどうかは考慮する必要がありますが渦まく知識を使用する場合は4枚にするかな、と考えてます。
逆にここで問題になるのはまともなフェッチランドが4枚しか積めないことにあります。(これ以下だと進化する未開地に手を伸ばさざるを得ない..)
12枚程度フェッチランドが積めるレガシー環境と同様に使用できる..というのはこの時点であまり望めないように感じます。そういった観点から次善の策としてヴァントレス城、アズカンタの探索、次いでナーセット..など渦まく知識を採用して得できるカードに理由を付けて行くことになります。

 この辺りをどう見るかは自分より優れたプレイヤーが答えを出してくれるかなと思います。ただ自分としては上記の青のカード群はもともと採用率が高くある程度遅いターンならば恩恵を受けやすい、と思っていて青白、バント、スゥルタイ系のコントロールでは使いやすいかと思います。

 総じて極端にゲームを高速化するわけでもコンボを強固にするわけでもない、といった理由からアーカイブ組の中で除外カード入りしなかったことにある程度納得がいきます。

強力であることの弊害、ヒストリックへの影響

 ここまでのことを踏まえて、自分が危惧しているのがヒストリックのデッキの採用カードの固定化になります。
 仮定法になるのですがヒストリックで"渦まく知識間違いなく強力なドローソースで青ならば4積みが板!"くらいの流れになってくると1マナのドローソースという都合上複数の環境デッキのスロットにこの4枚が居座り続けることが予想されます。
 レガシーでは青の定番ドローとして認識されている渦巻く知識ですが一方で渦まく知識以外のドローソースの採用余地を締め上げている背景があります。(定業のほうが強いケースがある、といったはみだしも一部ありますが)。同じカードが変わらず居座り続けるところはレガシーの良いところであり悪いところであると考えているものの、ヒストリックで同様の現象が起ころうとすることについては自分は懐疑的な立場を取っています。

 ヒストリックがパイオニアと近しい時期ごろに制定されてから1~2年程度経とうとしていますが、JumpStartでのマクサス+クレンコ、アモンケットリマスターズでの思考囲いといったヒストリック専用のテコ入れの作用、スタンから禁止により去ったものの未だ猛威をふるい続ける大釜の使い魔を擁するジャンドフード系などが居座り続け環境の流動が起こりづらくなってきたように感じています。(もちろん、ドミナリアの英雄、テフェリーも!)ここに"渦まく知識"が追加でリストアップされてしまうことでこの作用が青系デッキに対してもう一歩進んでしまう恐れがある、という予感です。(思考囲いはパラドックスコンボなどのオールインコンボ類に対して待ったをかける調整だったりして良い面も多いですが..)

 ヒストリックがアリーナでプレイできる自由度の高いフォーマットであることを考えると環境の固定化への流れは少し寂しいものがあります。渦巻く知識に関しては杞憂であるとよいのですが、こういったテコいれ的なカード追加に頼らず自然にスタンダードから流れてくれるカードで環境が流れてくれるようになるとよいなと自分は思います。激変ヒストリックなどのイベントも開いている点からメタゲームを監視してくれている感じは伝わるのですが..長い期間続くとスタンダードではいフォーマットはメンテナンスに限界があるのかな、と思っていたりもします。

おわりに

まとめると

・渦まく知識 はヒストリックで強力なドロー呪文に"やっぱり"なり得る
・強力な渦まく知識はメタゲームの固定化を招く"可能性がある"

といった感じになります。
とはいえ渦巻く知識も思考囲いからパーツを隠せるアクションが出来るなど面白くプレイできるカードではあると思うので自分も試してみようと思います。相手の覆いを割く者、ナーセットでカードとして完全崩壊してしまう点は気を付けたいですね。長文目を通していただき、ありがとうございます。

普段はYoutubeチャンネルでバ美肉バーチャルYoutuberとして不定期でMTGの配信をしています。様々なフォーマットをやっているので気に居るものがあれば、良ければご覧ください。

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