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No.175 2024年7月 軽井沢風越学園を訪ねる

 2024年7月、ぜひ一度訪ねてみたいと考えていた私立「軽井沢風越学園」に訪問することができました。この学校に関わっていらっしゃる、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員の豊福晋平先生のご紹介で行くことができました。当日、先生とは軽井沢駅の改札口で待ち合わせ、タクシーで一緒に行くことができました。豊福先生とは洗足学園小学校の研究会でお会いすることからつながりができました。
 軽井沢風越公園の近く、自宅や別荘が立ち並ぶ自然環境がとても良い中に学校はありました。
 学校内での子どもたちの活動などの写真撮影はできません。まだ、学習が始まる前の校舎外での学校の環境の一部です。 

 これが学校の一部だと思うとワクワクしてきますよね。

 この冊子に「軽井沢風越学園 12年をつなぐ環境と探究の学び」が書かれています。軽井沢風越学園は「幼小中混在」の学校です。幼稚園と義務教育学校(1~9年生)からなる12年間の学校です。3歳から15歳までの12年間の連続性を大切にしたカリキュラムを目指しています。
 この中から「つくる」「テーマプロジェクト」「マイプロジェクト」「土台の学び」について引用します。

つくる
 軽井沢風越学園の軸。軽井沢風越学園は、子どもも大人も「つくる」経験を、じっくり、ゆったり、たっぷり、まざって積み重ねていきます。本気で手間をかけて「つくる」ことに没頭し、ときには不安や不安定さを味わいながら「つくる」ことに挑戦しています。

テーマプロジェクト
 ラーニンググループ(年齢の近い学年合同のグループ)単位でひとつのテーマを探究する義務教育学校の時間。子どもたちは、スタッフから提案されたテーマについてそれぞれが問いを立て、仲間と協働しながら探究する。

マイプロジェクト
 自分の「やりたい!」をとことん追求したり、仲間の「やりたい!」ことにのっかってみたり、「やりたい!」を探したり、あらゆる「やりたい!」を探究する学びの時間。毎週水曜日の1~4時間目がマイプロジェクト(マイプロ)の時間となっている。

土台の学び
 「ことば」「世界と地球と人」「算数・数学」「科学者の時間」「外国語」「音楽」「つくる・えがく」「アドベンチャースポーツ」「デジタルシチズンシップ」「こころとからだ」などの学びを総称して「土台の学び」と呼ぶ。「教科毎の学びの枠を超えて。12年間の育ちの中で教科の本質をどんなふうに子どもたちに手渡していくのか、スタッフは追究し続けている。

 訪問した日は「17th OUTPUTDAY」で子どもたちの「テーマプロジェクト」と「マイプロジェクト」の発表会でした。私のような外部からの参観者と共に保護者の方も参観されていました。よく学校である整然とした発表会ではなく、どこでどんなアウトプットが行われているのか探しながら参加しました。どこでもフィードバックが求められますので、参観者も真剣なコミュニケーションの態度が見られました。
 
 当日の全体スケジュールです。

 「テーマプロジェクト」の紹介です。

 私は「暮らしの手仕事・私の手仕事」/56年生にとても関心が向きました。粘土・木材・革・羊毛・アロマ・筆・カゴ・ザルのジャンルに分かれて自分たちで作品をつくるのです。

 「マイプロジェクトマップ」です。とにかくバラバラな場所での発表ですので、初めて訪問した私はその場所に辿り着くので精一杯でした。一人ひとり個性的な取り組みが見られました。

 開校4年目ですでに書籍『プロジェクトの学びでわたしをつくる』の改訂版が出されています(2024年)。スタッフの研究心にも驚かせられます。本書を読めば軽井沢風越学園の実践がよく分かります(地元の印刷会社の製本のためAmazonでは買い求めるもとができません。当日手に入れました)。

 従来の一斉学習中心とは異なり子どもたち一人ひとりの個性を伸ばす私立小学校、オルタナティブスクール(もう1つの学校)ではプロジェクトが学習のキーワードになっているようです。
 これからも各地の学校の「プロジェクト」を探検していくつもりです。

参考
軽井沢風越学園
https://kazakoshi.ed.jp/


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