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ペルタニの知っても知らなくても「ドーナッツ」

「初めて」はいつだってドキドキ、ソワソワする。
初めて見る風景、初めて食べる物、初めて聴く音楽、初めて触る動物(コツメカワウソ触りたいなあ・・・)などなど。

「初めて」は経験しなくても困る事は無いけど、してみたらちょっぴり良い事あるんだよな。
でも

「しないよりした方が良い!」

みたいな強欲な考えは嫌いだ。

世の中、しない方が良い事なんていくらでもある。「すれば良かったー」よりも「しなければ良かった・・・」で、めちゃくちゃ後悔する事だってある。それを簡単に「学び」で片付けるのはどうかと思うよ。
俺みたいな人間は特にそうだ。意思決定なんてせずにフワフワ生きてたいんだ。
そんな人達のためにこのコラムを書いている。
オーケー始めよう。

さて、富山県黒部市と言えばダムが有名だけど、俺はdamのDよりも、こっちのDをオススメしたい。そう、それはdonutのD。
ドーナツって、だいたいミスドやスタバみたいなチェーン店で買うイメージがあるけど、そんなドーナツを長年、揚げ続けている老舗個人店がある「紅屋菓子店」だ。
その店の存在は黒部好きの友達に教えて貰ったんだけど、聞いたら居ても立ってもいられなくなり、早速、黒部観光がてら向かう事にした。

途中、美味しい蕎麦屋や最高な温泉に寄りつつ(そちらはまた次回)やがて店の前に着いた。

イメージしていたよりも真新しい店構えだった。聞くと道路拡張により、わりと最近、改装したらしい。
ワクワクしながら店内に入ると、ほのかにドーナツを揚げた良い香りがする。そして、新しいはずの建物なのに老舗感が漂っていた。

きっと店内のオブジェや手書きの貼り紙、そして、ご主人本体から滲み出る空気感がそうさせるのだろう。
メニューは、赤あん、白あん、りんぐ、の3種類で、1つ60円から80円とリーズナブル。
せっかくなので、それぞれ2個ずつ注文する。お店の人が奥の方へ行き、無造作にポリ袋に入れ、それを薄緑の紙で包んでくれる。

その間、店内に飾ってある「ももいろクローバーZ れに」と書かれたサインをボーッと眺める。本物だ。気になる所だがスルーしておこう。

お会計を済まし、店の外に出て早速、ひとつ頂く。初めて食べるはずなのにとても懐かしい味がする。
「ああ、この味食べた事あるわー。無いけどあるわー」
良い意味で野暮ったい甘さ、口に広がる油の香り、手作りの温もりが伝わる凸凹した形状、それらが脳に体験してないはずの「懐かしさ」を提供してくれる。美味い美味い。

意図的に「初めての味」「初めての食感」などのフレッシュ感を求めてここへ来たはずがその正反対を経験する事になるとは。

だがしかし、これもまた、ある種の「初めて」体験なのかも知れない。って事にしておこう。なんかそれっぽいから。
地ビールや海産物、ご当地和菓子など大量のお土産を後部座席に積み込み、カーステでグッドミュージックを聴きながら帰路につく。黒部楽しかったなあ。また来よう。
そして、早くコツメカワウソ触りてえなあ。

紅屋菓子店
〒938-0031
富山県黒部市三日市2585

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