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ペルタニの知っても知らなくても「インドのことわざで言うところの牛は茶でも黒でも乳は白」

春が近付くとSNSのタイムラインが卒業式だ、入学式だ、と賑やかになって来ます。
様々な方の思い出やフェイバリットソングの投稿からは、その時、その瞬間のキラキラした情景が伝わって来ます。
それを眺めながら毎年思うのです。
「俺、なんか素敵なエピソードあったかな?」と。
そして、答えは毎年同じです。
「何もなかったなあ」と。

自分が思い出す記憶は自分のためだけなのだから、自分の都合の良いように改変すればいいものを、生真面目に「何もなかった」という正史を脳から引き出す俺。
何も無さ過ぎてそれを鮮明に覚えているくらいです。
小学校の卒業式も中学校の卒業式も滞りなく式を終え、その後、クラスメイトや部活の仲間たちと泣き笑いするでもなく、そのままスッ!と家に帰り、お菓子を食べながらゴロゴロしてました。

今になってみるとあの時の心情が謎ですが、来年は思い出を改変して、皆さんのタイムラインにキラキラを添えたいです。

さて、本題ですが。
あれば食う、無ければ食わない、その程度のカレー好きです。
無ければ食わないのだから、当然、
「◯◯のカレー屋が美味しいらしい!行ってみよう!」
という前のめりなテンションにはなりません。しかし、チーズナンは別です。アレは年に幾度も食べたくなります。
メインであるはずの「カレー食べたい!」よりもはるかに回数を上回ります。
その時ばかりは普段そんなにしない
「カレー オススメ チーズナン」
で、検索します。
ちなみに普段は
「おもしろ 顔 世界チャンピオン」
で、検索しては、いざという時のために画像フォルダに保存しています。
今のところ、まだその時は来ていません。

今回ご紹介するお店「アグニ」ですが、居抜きをそのまま使用した店内が質実剛健、うちは美味いカレーをリーズナブルに食べて欲しいんだ!という想いがビシビシ伝わって来ます。
インドのことわざで言うところの
「牛は茶でも黒でも乳は白」
でしょうか。
注文すると店内のインドの方々があっという間にカレーとチーズナンをこしらえてくれます。
しかし、決して手を抜いてる訳ではありません。おそらくオープン前に下準備をしっかりしているのです。それはインドのことわざで言うところの
「牛乳があるのにバターを探す」
です。
アグニのチーズナンはチーズの量が半端ではなく、手がチーズ汁にまみれ、ベタベタになるほどです。
そのベタベタが美味さのバロメーターでもあります。
とにかくそのチーズナンとカレーの相性が抜群なのです。
追加で味がどう、歯触りがどう、なんて野暮なことは言いません。チーズナンとカレーのハーモニーをぜひ現地で。

家路につきながら満たされた腹をさすり、
インドのことわざで言うところの
「オウムのように話し、白鳥のように瞑想し、ヤギのように口を動かし、象のようにシャワーを浴びる」
だよなあ、と思う次第でありました。

AGNI 西落合店
東京都新宿区西落合2-9-6

良い店構え
2022年7月に食べたチーズナン。
2022年10月に食べたチーズナン。
2023年3月に食べたチーズナン。

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