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『ミステリと言う勿れ』から学ぶ考え方 Episode1①

とても身勝手な理由で行われてしまう殺人。その殺人には幾つもの謎が残るが、その謎を主人公が見事な推理で解決をしていくミステリー漫画。
そんな風に聴くと、ありきたりなストーリと思うかもしれません。

でも、違うんです!
とても心が温まる漫画なのです。

それは、来年、4月からドラマ化されることが決定している
「ミステリと言う勿れ」

私はこの漫画の、そして、主人公のファンです。とても面白いですが、
まだまだ知らない人も多いので、是非とも皆さんにおススメしたい!
そう考えて、勝手に分析と魅力をお伝えします。

尚、本来は醍醐味のはずである謎解き部分に関しては、
ほとんど触れる予定はありません。
もちろん、読者の中には、「そのミステリー部分がすきなんだ!
そこを語ってくれええぇぇぇ」という方もいると思います。

私も謎解き部分も好きですが、それ以上に主人公のキャラクターと、
何気ないときに話す余談に心を癒されます。

ここでは私が好きな主人公『久能 整(くのう ととのう)』と、その余談の魅力、そして解説を自分勝手に私なりの言葉で目一杯紹介したいと思います!

※極力、謎解きには触れなずネタバレがないようにしています。
※余談の魅力を伝えるために、登場人物の背景を軽くお伝えします。
 ネタバレにつながる恐れがありますので、ご注意ください。

1.Episode1 犯人は一人だけ① 

「Episode1犯人は一人だけ」では様々な家族関係をと教して、
大切なことを語りかけてくれます。
(主人公は結構、ぽやぽやしているので、全然ちがう話もしますが)

あらすじ
とある殺人事件が発生し、主人公の久能整は被疑者として扱われ、警察に事情聴取として呼ばれることになった。そこで様々な刑事と出会い、その心の中を時に癒し、時に(容赦なく抉り)本心に触れ、事件を解決に導いていく。

※ここでは少しでもネタバレ防止のために、登場人物をA・Bなどのアルファベットにしています。

久能整・・・主人公
A刑事・・・子煩悩。
B刑事・・・切れ者刑事。以前に冤罪事件で問題に。
C刑事・・・若手の男性刑事。奥さんが妊娠中
D刑事・・・唯一の女性刑事。最近、ペットが亡くなった。
E刑事・・・ベテラン刑事。ご家族を亡くしている


2ー1.娘から嫌われている

とても愛して、大切に育てたのに、大きくなった時に
「お父さん臭い、近寄らないで」なんて言われてしまうと
怒りたくなったり、泣きたくなったり、
何とも言えない気持ちになりますね😢

そんな娘さんへの憤りを感じる刑事が同僚と愚痴を言います。
「あんなに可愛がってやったのにお父さん臭いとかウザイとか」
「生意気で腹立つ、ほんと育て方を間違ったよ!」

こんな風に言いたくなる気持ち、分かります!
あんなに手塩を掛けて育てたのに〜!!って
裏切られた気持ちになりますよね。

そして、翌日、A刑事は事情聴取の席に座り、
主人公に向き合い尋問をしようとします。
すると、主人公は突然に質問をします

「子煩悩なんですか?」

ここから、わずか21コマで気持ちをちょっと和らげます。

2-2主人公の語り①

「腹立たしいですか?」
この一言から、その場の空気が変わり出します。

「でも、それ、娘さんのせいじゃないですから
 生き物としての反応ですから」

私たちは、人間である前に、動物であり、生き物です。
でも、ついつい賢い部分もあり、色々と考えることができるから、
当たり前のことを忘れてしまうんですね。

主人公は語ります。

「生き物の多くは父親と一緒に暮らさない
     (中略)
 育て方を間違ったとおっしゃった
 でも逆です。 正しく育ってる
 これがいくつになっても
 父親べったりでお父さんのお嫁さんになりたい とか
 母親べったりの息子とかだったら
 そっちのほうが失敗なんです

 「これを寂しいと思うAさんは
 ちゃんとお子さんと向き合ってきたんだと思います」

 「娘さんはちゃんと大人になろうとしている
 そういう これ いい話です」

この言葉を言われたA刑事は、
気の抜けたような顔で、事情聴取で何も聞かずに終わるのです。

後には、何だか心が温まった私がいました。

①反抗期の娘

2-3.親子関係の『反抗期』

私は心理学とキャリアをかじっています。
その中では親子関係の相談も来るのです。

そして、『反抗期』は親子の両方にとって大きな問題です。

親は反抗期を失くそうとし、子供はどうしてもイライラして
親にぶつかってしまう。

でも、これは正しい成長なんです。
反抗期が無い子供は増えていますが、それは子供に活力が無かったり
親がしっかりと真正面からぶつかってきたときに、
受け止められていないということです。

でも、それって分かっていない時には、
本当に悩んで辛いことです。
いや、勉強して分かっていても、辛いことかもしれません。

そんな時に、目の前の人から
『それでいいんです。あなたのやってきたことは
 正しいですよ。』

そんな風に言ってもらえると、凄く嬉しくなりますよね。

私も目の前の人の葛藤や悩みに、
ちょっとした言葉で心を解きほぐすような
そんな関わりをしたいと思いました。

3.続き

この後にはちょっとした続きがあります。

C刑事「今の、ほんとの話ですか?」
主人公「そういう説があるってことです。
    僕はけっこういい説だと思ってる」

そうなんです。
主人公は知識を偉そうに語るわけでもなく、
ただ、知っていて、自分が良いと思う知識や考えを伝え、
それで相手に選んでもらっている訳です。

考え方を変えようとも、分かってもらおうとも思っていません。
ただ、思ったことを、そのまま伝えるだけの主人公です。

そんな主人公だからこそ、読者の心にも刺さるような
優しい言葉をくれるのです。

続きは、また今度。
(Episode1の語りは6個あるのです(笑))



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