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ッタターンタターン

Hello〜 ペリーです。

今日、実家で家族と話していたときのことを書きます。

まず、皆さんはショパンの「革命のエチュード(正式名称:練習曲 作品10-12)」という曲をご存知ですか。
念のため、演奏の一例を貼ります。
せっかくなので天才キーシンの演奏をどうぞ。

クラシック素人かつピアノの弾けない私にとって、この曲の大枠は、右手の力強い「ッタターンタターン!」という部分です。

わかりやすいよう、この部分をオマージュ、というか完全に引用しているBerryz工房の曲も貼っておきます。これはただの私の趣味。
0:19〜流れるところですね。

さて、本題です。
実家でお菓子とか食べながら家族とくつろいでいた時、姉と私がたまたまショパンの話になり、姉と私がショパンといえばこれだよね、と「ッタターンタターン!」を鼻歌で歌ったのです。

すると母が「それなんの曲???」と全然ピンときてない反応をしたのです。
母は音大卒でピアノを専攻していた人で、いまもピアノ教室を開いている、けっこうクラシックに造詣の深い人物なので、そんなはずないでしょ、超有名じゃん、おかしいなという風潮になりました。

そしてよくよくすり合わせていくと、やっと母は曲名が一致したようなのですが、その時のひと言が驚きでした。
「ああ、右手のパートを歌ってるのか!」

すなわち、私のようなクラシックパンピーは、主なメロディーの印象で曲を把握し、記憶しているのですが、ピアニストというのは、曲をスコア的にとらえているということなのでしょう。
(いずれも個人の主観なので、あまり主語をでかくしてはいけませんね。悪しからず。)

実際に弾いたことのある母にとって、あの「ッタターンタターン」は曲を構成する一要素に過ぎず、むしろ「革命のエチュード」の主たる要素は、絶え間なくダリラリラリラリダリラリラリラリとVulfpeckのJoe Dartのベースのよう(?)にシャカリキに弾きまくる左手の技巧であり、だってそれこそが「エチュード(練習曲)」の部分じゃんという談なのでした。
なるほど!

つまり、ピアニストはこれぞ真骨頂とばかりに丹精込めてグリグリと左手の反復運動をかますのですが、大抵の一般人には大して難しくないあの右手のメロディしか耳に残っていないということなのでした。


音楽のみならず、「発信している側が超頑張った部分があるのに、受けとっている側の印象に残っているのは実は全然違う部分だったりする、そもそも印象に残っていないこともいっぱいある」んだろな。

やっと訪れた秋の寒さをほのかに察知した日の出来事でした。

追伸:
くらもちふさこ先生の超名作ピアノ漫画「いつもポケットにショパン」ってあるじゃないですか。
主人公が思いを寄せる「きしんちゃん」の名前って「キーシン」からきてるって聞いたんですけどマジすか?

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