そして彼も、ヒーローになった。

あごたふです。マンガ情報サービス「アル」でライターをやらせてもらっています。本当に、ささやかに。しかし、今回のnoteの主役は僕ではありません。

彼の名は……

推しを推しだと語るため、彼はピッチに立ったのだ。

ダークホースはいつだって死角からやってくる。

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大好物】(だいこうぶつ)

『四月は君の嘘』『さよなら私のクラマー』を始めとした新川直司先生作品をこよなく愛し、マンガ・声優・アニメ、あらゆるエンタメを楽しみ尽くし、その胃袋が受け付けないものはないというほどの、情熱の男。

(彼と『無職転生』アニメの話題で意気投合した思い出は忘れない。)

それでもやはり、彼にはサッカーマンガとの強い繋がりを感じるのは、きっと『ブクロキックス』を知ったきっかけが彼だったからだと思っている。

そんな彼に、これまた同じくサッカー(キャプテン翼)を愛し、愛媛(重ね重ね愛!)の片隅からイケボで囁きかける、とあるもふもふな男がいた。

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【もり氏】(もりし)

アルライターであり、「マンガライターもり氏の好きなマンガを誰かと語りたいラジオ」のイケボパーソナリティであるアルパカ人間。

そんな彼が、とある一大イベントを立ち上げた。それが、『愛を叫ばずにはいられない!第1回推しライタープレゼン大会』である。シンプルに、(アルライター限定で)好きなライターへの思いの丈をstand.fmの中心から誰にともなくぶつけようという本企画。(何を隠そう、あごたふもサブMCに抜擢されたのである。)

そして彼は、このアルライターの輪の中に「大好物」氏を迎え入れようと画策していたのである。

本企画は名だたるアルライター界のレジェンドたちが参加する豪華イベントである。その中で、彼はアルライターではなかった

言ってしまえば、彼にとってこのフィールドはアウェイなのである。

もり氏氏から声をかけられて、彼は一瞬ひるんでしまったかもしれない。震え上がってしまったかもしれない。

しかし、それは杞憂だった。武者震いだった。

そう、彼は情熱の男なのである。自分の「大好物」に対しては、いつだってどこだってなんだって関係ないのだ。

だって彼には、推しライターがいたのだ

故に彼は、颯爽と、堂々と、ピッチに立つことを決意したのである。

すごい男なのだ。

もしかして、これは。ひょっとしなくとも…

主人公とは、周囲と一線を画す異彩を放つ者。図らずも、大好物氏はアルライターではないが故に、すでにこのイベントでの主役の座は約束されていたのである。(かもしれない。もり氏氏とゴールデンコンビでおなじみのみやおさんもいたことからは目を伏せておくことにする。すみません。)

主役(ヒーロー)は、遅れてやってくる。

大好物氏の出番は、トリの手前。

先のツイートでもあるように、彼が推すライターは、江口ひろ氏である。まずは、聞いてほしい。(約3時間後、また会おう。)そして、江口氏のそのメガネを通した洞察力が光る記事の数々も読んでほしい。

大好物氏が語る江口ひろ氏の魅力は、

①記事の精度を上げるための直向きな努力と圧倒的アウトプット力
②愛するが故に作品への着眼点が広く、記事がオリジナリティに富む
③記事の読者に新たな楽しみ方や視点をもたらす言語化能力

確かに伝わった「江口ひろ氏はアルにとっても、大好物氏にとっても「ヒーロー」なのだ」という確信。

魅力のエビデンスをまとめ上げる情熱、言霊に込められた推しへの確かな愛、ライター顔負けのワードセンス。なんて魅力的なプレイを見せてくれるんだろう。

まさに大好物氏こそが……

そして、登壇者の大トリは大好物氏が推す江口ひろ氏である。直前に放たれた彼の熱い熱いプレゼンは江口氏に効果は抜群だったはずである。誰だって、自分を好きだという人間を前に敵対意識は消失してしまうものだ。

江口氏には大好物氏がこう見えたはずである。

江口ひろ氏「感無量です。」

クールな印象の江口氏だが、この時ばかりは流石にデレた。

聞いているこちらもまさに感無量。僕は文字通り、言葉を失った。

バトンを受け取った江口氏は、大好物氏が語った通りの姿、ヒーローの背中に恥じぬ推しライター語りを魅せた。そこには、大好物氏が語り抜いたままの江口ひろ氏が確かにいたのだ。

しかし、わずかに江口氏の声が震えているのがお分りいただけただろうか。大好物氏のプレゼンに対する感動が尾を引いていたのかもしれない。(ただし、無料マンガ情報でおなじみのおこめさんが、ワクチンの副反応でHPがわずか2の状態である江口氏にメラでトドメを刺した可能性も否めないのであるが。)

なんと美しい光景だったろう。なんと輝かしい時間だったろう。

そして彼も、ヒーローになったのだ。

全てのライターがプレゼンを終え、試合は終了。

結果は、ご存じのとおりである。

Tシャツの柄なんて気にならなくなるほどの、熱い空間が、大好物氏の大逆転劇が、なんとも鮮やかに幕を閉じた。

最後に……

試合後、江口氏は彼にこう言ったのだ。確かに伝えたのだ。

大好物さんは、大親友です。

この姿を、主役の背中と言わず何と言おう。

この瞬間、彼はヒーローと肩を並べた。

愛を届けた。

そして、トロフィーを掴んだ。

彼もまた、ヒーローとなったのだ。


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