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玄白

僕は筋金入りのゲーム好きです。

こう聞くと、なんとなくゲーセンに入り浸っていたり、ゲームチェアのある部屋で一日20時間ぐらいやり込んでいるゲーム廃人みたいな人を想像するかもしれませんが、そっち系ではありません。

物心ついた時には「花札」「トランプ」「百人一首」(坊主めくりや銀行という遊びがあります)などで遊んでいましたし、テレビゲームなど無い当時は「モノポリー」や「人生ゲーム」や「バンカース」(日本版モノポリー)などのボードゲームで家族や友人と遊んでいました。

中学生になるとボードゲームやシミュレーションゲームを自作したり、ゲーセンへ通うようになり、やがてファミコンやプレステなども発売されるようになり、最近はもっぱらPCでゲームをしています。

シューティングゲームやアクションゲームはほとんどやらず、どちらかというとじっくり考えて進めていく、シミュレーションゲームやRPGを好みます。

さて、前置きが長くなりました。
元々ボードゲームやカードゲームが好きな事もあり、昔はデパートの玩具売り場などでマニアックなゲームを発掘していました。
そんな中、今から35年ほど昔になりますが、カルトでマニアックなゲームを購入し、友人たちと夢中になってやっていました。

ハマる者が続出し、皆次々と購入しては広めていくという、謎ブームを巻き起こしたのです。
そのゲームが玄白です。

名前の由来はもちろん、解体新書ターヘルアナトミア杉田玄白すぎたげんぱくから来ています。

やり込み過ぎてボロボロになっていますが、外観はこんな箱とケースに入っています。

外側の紙箱 人体しりとりカード玄白 と書いてあります
中の金属のケース。すっかり塗装も剥げています。

この可愛らしい絵柄、ご存じの方もいるかもしれませんが、当時一部でカルトな人気を博していた漫画家の原律子さんのデザインです。

レトロで可愛い画風と非常にお下劣な内容のギャップに驚きます

それではどのようなゲームなのか見ていきましょう。

まずはカード。これは基本的にトランプと同じです。
AからKまでの13枚に、ジョーカーに相当する2枚のカードと特殊な用途の2枚のカードがあります。
クラブ、ダイヤ、ハート、スペードの模様の代わりに、赤ちゃん、若者、中年、年寄りが描かれています。

人体のパーツが描かれています

ルールはトランプの「ダウト」とほぼ一緒です。
ダウトと違うのは、数字の順番に出すのではなく、しりとりで進めて行くところです。

赤ちゃんの「キャン玉」を持っている人が、「キャン玉!」と大きな声で発声し、表向きに出すところからスタートします。

次の人は「マルピーギ小体」と言いながら、カードを伏せて出していきます。
早く無くなった人が勝ちです。

手持ちのカードに、しりとりを続けられるカードが無ければパスもできますが、早く無くなった方が勝ちなので「胃袋」などと言いながら適当なカードを捨てて減らしていきます。

その時に他のメンバーは怪しいと思ったら「玄白!」と宣言します。
その時は出したカードを確認し、ウソだったら見破られた人が場に出ているカードを全部貰わないといけませんし、間違っていなければ宣言した人がカードを全部貰う事になります。

「上腕二頭筋」と「胸腺」は「ん」のつくハズレカードです。
そ知らぬふりで、出して行かないといけません。

特殊カード

同じカードは複数出すことができます。
「気管支」を3枚持っていたら3枚伏せて出すこともできますし、1枚は「気管支」であとの2枚は「爪先」と「上腕二頭筋」を知らんぷりして出しても構いません。

例えば自分が「肋骨」を3枚持っている時に、誰かが「肋骨」と言って2枚捨てたら「玄白!」と宣言するわけですが、ここで注意しないといけないのが「手術」です。

「手術」はオールマイティなので、全てのカード代わりにも使えます。
上の例みたいに、相手を引っかけるために使う事も出来るわけです。

この表を頭に入れて戦う

写真のフローを頭に叩き込んでおかないとなかなか勝てません。
「心臓」ときたら次は「うぶ毛」しかありません。
手元に「うぶ毛」があれば自然に「うぶ毛」と言いながらカードを出せますが、手元に無い時にフローを覚えていないと(えーと心臓・・・「う」ね、うの次はなんだっけ?)とフローをチラっと見てしまうと、「うぶ毛」を持ってないのがバレてしまうのです。

シンプルが故に、老若男女問わず誰でも対等に戦えるのでみんなハマるのです。

親戚の子供が遊びに来る、親戚と温泉旅行に行くなど、どうやって時間をつぶそうか、歳の差があるけどみんなで何か遊びたい、そんな時は「玄白」をお勧めします。

飽きたらトランプとしても使えるので、ババ抜きや7ならべ、大富豪などに切り替える事もできます。

さすがにもう絶版ですが、メルカリなどには結構出品されています。

あなたも伝説のカードゲーム、玄白の世界に足を踏み入れてみませんか。


この記事は noteで文化祭【ゲームコーナー】に参加しています。

#noteで文化祭 ※ゲームコーナー


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