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油揚げを食べてきました

昨日車で1時間ほどの仙台市内にある定義山じょうぎさんに行ってきました。
登山ではありません。
正式名称を極楽山西方寺ごくらくざんせいほうじという浄土宗のお寺です。
しかし地元で「極楽山西方寺」と聞いて、わかる人はあまりいないかと思います。
定義山じょうぎさん定義如来じょうぎにょらいと呼ぶのが一般的です。
そして定義山じょうぎさんというよりは、親しみを込めて「定義じょうぎさん」と呼ぶことが多いです。
さらに地元では「じょうげさん」と呼ぶ人も多くいます。これはこの辺りの訛で「ぎ→げ」になったためと言われていますが、先日TVでご住職が「正しくは、じょうぎです」と仰っていました。
ちなみに僕は「じょうげ」派です。

年間100万人が訪れるそうですが、地元民にとって定義さんにお参りに行くという事は、油揚げを食べに行く、という事とほぼ同義になります。どういうこと?

では前置きはこれぐらいにしてレッツラGO!


まずは位置の確認をしましょう。

右下の赤枠が仙台駅、左上の赤枠が定義さん

かなりの山奥にあります。実際、この先は少し進むと道もなくなります。
定義さんの下にある湖のようなものは大倉ダムというダムです。行く時はこのダム湖の左岸を通って行き、帰りは右岸を通ってきます。
ちなみに路線バスも1時間に1本走っています。

現地に着いたのは12時15分。

正面奥が本堂
右側はお土産屋さんが並んでいます

まずは簡単に食事を済ませます。
お土産屋さん兼食堂が何軒かあるので、そのうちの1軒に入りました。
お昼時だったので混んでいる事を覚悟していたのですが、なんとお客さんはゼロ。ハイシーズンで無いとはいえ、これでは大変だろうなと感じました。ちなみにコロナ禍前はいつも大勢のお客さんが入っていました。

誰もいない昭和レトロな食堂
かけそばとやきめし

定義さんは「やきめし」が名物で、あちこちのお店の前で売っていますが、いわゆるチャーハンはなく、味噌の焼きおにぎりの事です。
今日はにんにくやきめしにしました。にんにくの入った味噌の香りが何ともいえません。
お蕎麦は立ち食いソバのアレですので、ここで味や風味やノド越しなどを求めてはいけません。そういう時は少し足を伸ばして山形県まで行きましょう。

腹ごしらえを済ませて店を出ると山門が見えてきます。

古そうですがこの山門は昭和に入ってからの建立
本堂の貞能堂さだよしどう

大事な事を忘れていました。
定義さんの由来です。
この本堂の貞能堂さだよしどうですが、貞能さだよしは人の名前です。
その昔、平貞能たいらのさだよしという武将がいました。貞能は平清盛の重臣で、平家が滅んだ後この地に落ちてきて、安徳天皇と平氏一門の冥福を祈って阿弥陀如来を祀った事に由来します。
その際に名前を貞能さだよしから定義さだよしに変えたため、定義さんと呼ばれるようになったのです。

中はこんな感じ
正面に見えているのが鐘撞堂で自由に撞けます

お参りを済ませたので裏山に行ってみます。

なにかお堂が見えます

実は裏山に来たのは初めてです。
案内看板を見たら「安徳天皇塚」と書いてあったので来てみました。

ここで安徳天皇の遺品を祀っていたそうです
海の下にも都はあったのでしょうか

写真の大木はケヤキらしいのですが、今は枯れてしまっています。
そのすぐ隣から若いケヤキが生えていて「連理の欅れんりのけやき」と書いてありました。
連理とは別々の木がつながる事です。
見上げるとそれらしいのが見えました。

真ん中の枝がくっついているように見えます
きっとこれの事かな

次はここから数分のところにある大本堂へ向かいます。

貞能没後800年の1999年に落慶した大本堂
今はご本尊もこちらにあるそうです

御朱印は以前頂いているのでパスしてお参りを済ませます。
曇天で太陽が隠れているとはいえ、30度を優に超えているので汗が出てきます。
少し涼みたいので、5分ほどのところにある庭園に向かいます。確かそこでお茶が飲めたはず。

庭園にある五重塔

だいぶ昔に抹茶を飲んだ記憶があったのでやってきたのですが、当時とは変わっていて簡易的な椅子と机が置かれていて、そこでいただくようになっていました。
昔は畳敷きの部屋でいただいたような気がするのですが、気のせいかもしれません。
メニューに冷やし抹茶があったので、それにしました。

キンキンに冷えていておいしかったです

中はエアコンも効いていて、汗も引きました。
それでは戻りがてら、一番の目的である油揚げを食べに行きましょう。

いつも大勢の人で賑わっています
大量に油揚げが作られています

その場で食べるのはもちろんですが、お土産に買っていく人もたくさんいて、飛ぶように売れて行きます。

そうそう、油揚げなんてわざわざ食べたいと思わないな、そう思ったあなた!揚げたての油揚げをその場で食べた事無いですよね?
ハフハフ言いながら食べる揚げたての油揚げは絶品なんです。

1枚150円
醤油と七味でいただくのが定番

厚さが結構あってボリューミーですが、ペロリといけます。
油揚げってこんなに美味しんだと食べる度に思います。
以前は発泡トレイで提供されていましたが、紙皿に変わっていました。こんなところにもSDGsの波が・・・・

無事に油揚げを食べられたので帰宅します。
5年ぶりの油揚げでした。

そうそう、余談ですが帰路はダムの右岸を通りますと最初に書きましたが、道が狭くてすれ違えない箇所があるので、ダム湖を時計回りに回るような一方通行になっているのです。
すれ違えない場所というのがココ。

大倉ダムの天端(筐体のてっぺん)が県道なのです

今回は寄りませんでしたが、写真に見えているグリーンのゲートの少し先に車が3台ぐらい止められる待避所があって、そこに車を停めて下を見る事ができます。

以前行った時に撮ったもの
高所恐怖症なので脚がガクガクしていたはず

仙台にお越しになる方は、隠れた観光スポット「定義さん」に行かれてみてはいかがでしょうか?

※トップ画像は5年前に定義さんで開花したリュウゼツランを展示していた時のものです(珍しいらしい)

おしまい


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