2022年前半に行った演奏会よりティンパニを中心に感想を書いた

今年に行った演奏会(上期)の、特にティンパニを中心に感想を纏めようかと思います。
3月 東響名曲
4月 関西フィル打楽器
   神奈川フィル定期 
   関西フィル定期
   大阪交響楽団名曲
5月 日本センチュリー定期
   瀬戸フィル徳島公演
6月 関西フィル定期
  PAC 定期

この中で、特に気になった御三方の事を書きます



①東響は清水太さんがマーラー巨人を演奏
マレットはAPOGEE青を中心に
先に書いておくと、APOGEE青は他のマレットには感じられない独特な音色を持っていると思います。
ミューザは大きな空間、この時に演奏したのはハンブルク稿というティンパニが1人の稿でしたので、音量も通常よりも増した感じで演奏したのではないでしょうか?
元々大きく振る印象というか、留学からの経験を元にティンパニとしての役割を考えておられます。大きな音量でも騒音とは感じさせず、オーケストラの土台になったり、時にはスパイスとなったり、例えば第3楽章冒頭からの音程感の素晴らしさだったりとか、ずっと見ていられました🙂
7月はマーラーよりももう少し小さな編成の演奏会を聴けるので、どう解釈するのか楽しみです。


②関西フィルは中山直音さんが首席。打楽器演奏会ではテーリヒェンTimp協奏曲、定期ドヴォルザーク6番他、松村禎三Pf協奏曲第1番、ラフマニノフ交響曲第3番
関西に行くのに近かったので、比較的見る機会が多かったように思います。
使用マレットは殆どDevi Malletかと。
基本的にプラスティックヘッドのティンパニをよく使用している印象です。小さい編成や古典だと時々バロックティンパニ使ってるかな??
河内長野のラブリーホールで演奏されたテーリヒェン、ホールのティンパニを使用したとの事ですが、大変素晴らしい演奏でした。音立ちが良く、プラヘッドに起こりがちな痛い音に全くなりませんでした。Devi Malletの真価を生で体感した瞬間でした🙂
シンフォニーホールで聴いた時は団所有のティンパニ(プラヘッド)でしたが、シンフォニーホールの少し小さめな空間でもしっかりとバランスよく聴こえてきました。バランス良くと言っても、調和ばかり意識している訳ではありません。松村さんの協奏曲を聴いた時に、強奏を随所で見せますが、その美しさよ。細かい動きも音が潰れることなく聴こえてくるのは流石でした。シンフォニーホールは残響多めですが、だからプラヘッドを選択しているのかなと。
Deviとプラヘッドの相性は良さそうですね。残響とのバランスも良いと感じました👍



③神奈川フィルは篠崎史門さんが担当。ブラームスの交響曲第1番他を聴きました。
会場だった神奈川県民ホール第1印象はホール容量が広く、残響も無茶苦茶あるように感じませんでした。
史門さんは、どちらかと言えば少し押し込むような叩き方をしています。実際にどこまでやってるかは分かりませんが。
ブラームスではAPOGEEを使用していたとのことでした。演奏を聴いても、多分APOGEEかな??と予想がしやすかったです。
僕の印象では、清水さんよりも史門さんの方がアタックの強さはあったかと思います。弱音の音程感は清水さんかな。ホールやオーケストラ、楽器が違うので一概に比べられませんが、首席お二方を演奏へのスタンスを少し見た瞬間でした👍
もう少し定期演奏会での演奏を見ることで、曲の解釈やティンパニへの考えを感じられたらなと思います👍


次の記事では、現在の自分の演奏スタンスを書いて、この先どうするかを書きたいと思います

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