見出し画像

佐渡×シエナ 5年ぶり河口湖に凱旋!〜富士山河口湖音楽祭20年記念〜

富士山の麓の大自然の中に佇む古代ローマの円形劇場を模した野外音楽堂 河口湖ステラシアター(2007年より可動屋根付き)で2002年から指揮者 佐渡裕さんを音楽監修に迎えてスタートした富士山河口湖音楽祭。2016年に佐渡さんが15年間に渡る富士山河口湖音楽祭の監修にピリオドを打ってから5年。
昨夜、音楽祭の20周年を記念して5年ぶりに河口湖の舞台に帰ってきた!

自分自身の音楽体験の原点

佐渡×シエナの生演奏と出会って今年でちょうど10年になる。初めてプロフェッショナルの吹奏楽を聴いたのがこのコンビであり2011年の音楽祭でのことだった。以降"夏の風物詩は佐渡×シエナ"となり、2016年まで毎年のように通い続け、その後佐渡さんが河口湖を離れられてからも毎年クリスマスの時期に東京で行われる佐渡×シエナのコンサートは欠かさず通ってきた。地元の音楽祭ということもあり、音楽祭には様々に関わらせて頂き、ここには書ききれないくらいの思い出がたくさんある。
それだけに自分の"音楽体験の原点"はここ(河口湖)なのだろうなぁと思いを巡らせながら客席で演奏を聴いた。

佐渡×シエナ王道のプログラム

お馴染みのシエナウインドオーケストラのメンバーが舞台に並び、佐渡さんが舞台に登場した瞬間、込み上げてくるものがあり冒頭からウルウルし目頭が熱くなった。
プログラムの前半は、佐渡シエナ選りすぐりの定番曲が並んだ大人の文化祭的な名物コーナー"音楽のおもちゃ箱"。佐渡さんのトークを挟みながら、これまでの音楽祭での思い出深い選りすぐりの5曲が演奏され、前半最後のワーグナー:「エルザの大聖堂への行進」で涙腺は崩壊し目に涙が溢れた(大袈裟では無く…)。2016年のファイナルコンサートでも演奏した曲だけに色々な思い出を蘇らせながら聴いた。

後半は、今年生誕100年のA.リードの代表作であり佐渡シエナの十八番「アルメニアンダンス」を全曲演奏。凄まじい音圧に温かいサウンド、クライマックスへの大熱演は、コロナ禍以後吹奏楽をガッツリ聴くのは久々だったこともありその演奏に圧倒されつつも活力や元気をも頂けた。生誕100年という記念の年にこのコンビで聴けたことにとても嬉しさを感じた。

アンコール前のトークでは、佐渡さん自身も涙ぐみながらこれまでの音楽祭の15年間の想いと音楽祭の未来について語ってくれた。文化ボランティア・裏方の重要さ、街に音楽が根付くことの大切さを改めて実感させられる熱いトークだった。
そしてアンコールは、定番の「アフリカンシンフォニー」と恒例の「星条旗よ永遠なれ」の2曲。今回は昨今のご時世から、恒例の観客参加型演奏は出来ないものの客席から精一杯の手拍子を送りながら盛り上がり、秋の夜空を彩る打ち上げ花火で盛大に締めくくった。
涙無しには味わえない感動のひとときだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?