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蜜柑の花の香り

数年ぶりに帰郷し田舎のゆったりとした時の中に居ると、ここ1,2年の片手程の短時間睡眠が、今までの9時間前後の睡眠になっていた。
そして緊急時以外に必要のない携帯電話やタブレットの電子機器は電池切れ寸前になっていた。
勿論、充電はしたけども放ったらかし。
毎日が自然相手だと意識は自ずと明日の天気や食べ物の方へとゆくばかり。
この時期は、朝晩肌寒く陽射しが強いと外は暑い。そして筍が美味しいからお酒もすすむ。

数日経ったある日、これまた十数年ぶりだろう旧友との再会に花が咲き少し深酒をしてしまった。帰宅後、横になってたら眠ってた。
日が変わる頃、ハッと目覚めて水分補給。そして思ったよりも酔いは残っていなかったのでシャワーを浴びておこうと思い家の裏手へ取り込み忘れてたタオルを取りに扉を開けて外に。
酔っていても足元に不安はない程に月の光は明るかった。そして辺りは蜜柑の花の香りに満ちていた。
数日前に、収穫した甘夏の樹にもその周りにある樹にも花は付いていたのに酔いが覚める程の香りは感じなかったのは、真夜中だったからなのかも。
シャワーを浴びた後は直ぐに眠ってしまったけれど今思い出しても、夢めだったのではないかと思う程、香りに包まれていた。

Citrus natsudaidai

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