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霧の様

この季節、傘がまるで役に立たない事がある。合羽なら、まあ大丈夫。顔は濡れるけど。

明け方は、地面が濡れておらず降っているのか判らない程静かだったりする。玄関を出たところで顔に纏わり付いてくる。

日中、家の中では暗い様な明るい様な明かりを灯そうか迷う程だが、一歩外へ出ると顔に纏わり付いてくるのは朝と同じ。

夜、自転車のランプはいつもと違いぼんやりと前を照らし対向する自動車のヘッドランプすら優しく感じる。光を拡散するそのとても細かな粒は降るというより流れるよう。普段、通り慣れている道がとてもゆったりと幻想的にすら感じる。そして顔に纏わり付いてくるし、合羽を着ていないと衣服は汗をかいていないのに何処か重くなる。これは何処かに迷い込んだか呪いか何かかと思うが何故か楽しい。

私は、この傘がまるで役に立たない雨は嫌いではない。

春雨。


そんな、ヘンテコな季節を横目にAdenia ovataは未だ微動だにせず、じっと待っている。

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よせば良いのに、剥いてみたら既に発根しそうだったから。

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おそらく、ハスだと思うアボカド。芽吹いたらその時考えよう。経験上、水耕より土へ植えた方が発芽率が高いが、。、

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