システム・ソフトウェア業界の採用人数動向をオルタナティブデータを使って分析してみた

PERAGARUが取り扱う従業員数データを基に、システム・ソフトウェア業界の上場企業の従業員数の動向を調査いたしました。システム・ソフトウェア業界の業績を予測する上では、エンジニア数やコンサルタント数といった従業員の数が売上、コスト面に大きく影響を及ぼすため、非常に重要です。本レポートでは従業員数データ（子会社含む）から特にシステム・ソフトウェア業界の企業を抽出し、従業員数の変化率を基にランキング化いたしました。

ランキングは、システム・ソフトウェア業界の企業から2023年12月から2024年2月の3か月間連続で従業員数が増加した企業について、3か月の間での従業員数増加率上位10企業を抽出して作成しました。以下にそのランキングを紹介いたします。

上位10社のうち、1位と2位の2社については、2月に極端な増加を示しており、子会社を含む組織再編等の影響と考えられますが、その他の企業については違和感のない従業員数の推移です。特にマネジメントソリューションズ、Sansan、Laboro. AI、ギフティ、データ・アプリケーション等の企業は、業績を見る上で採用状況が注目されています。

データ・アプリケーションは、2024年3月期第3四半期決算の質疑応答集を開示しており、2024年3月期第4四半期において10人以上の採用を予定していると述べており、実際に従業員数データを確認すると、2月末時点で6人を採用していることがわかりますので、3月以降の採用計画や費用についての見通しが立つのではないでしょうか。

マネジメントソリューションズはGroup Employeesを開示しており、PERAGARUの従業員数データと会社が開示する従業員数は非常に近い値となっています。このデータを見ますと、2月も順調に採用を進めていることが読み取れます。

また、同社は営業人員体制の強化とともに、既存顧客に向けたアップセル、クロスセルを行うことにより、単価の上昇でオペレーティングマージンが拡大していくことが考えられますので、今後の業績にも期待が持てます。今後は、採用ペースが加速または減速しないか、採用増減に伴う一時的な単価の増減があるかどうかを、従業員数データを基に予測することで、より確度の高い予想をすることができるでしょう。

MSOL従業員数比較

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有料部分では記事内で紹介したPERAGARU従業員データのGoogleスプレッドシートのURLを記載しています。

スプレッドシートのイメージ画像

このデータの活用方法を以下にまとめました。
次回の決算発表シーズンの前にぜひご活用いただけますと嬉しいです。

トレンド分析
上場企業とその子会社 の従業員数の増減を精密に追跡。
業界全体の成長傾向を把握し、将来のチャンスを先取り。
事前予測
従業員数の変動データから売上や利益の増加を予測。
業績報告が公開される前に、成長が見込まれる企業を発見。
リスク管理
従業員数の急変を早期にキャッチし、潜在的リスクの兆しを探知。
投資の安全性を確保し、賢明な意思決定をサポート。
データの計測期間
2023年10月から2024年2月までのデータを月次で閲覧できます。
注意点
・東証に上場しているすべての銘柄の従業員数推計データを閲覧できますが、直近上場した企業については一部掲載がない場合があります。
・本データは被保険者数をベースに従業員数を推計しているため、企業の実際の従業員数とは異なることがあります。