りっぷ

「今日リップを買いに行くので」 お誘いのうまい断り方

表題のセリフは後輩の女のコを飲みに誘った時の断りの文句でした。

あまりにもさり気なくて「あ、いいよ、薬局寄ってから行こうか?」と答えた程。僕のこのセリフにすら「今日、リップ買いに行くのでw」と同じ内容を被せて来た。にぶい僕でも、流石に断られている事に気が付いた。が、イヤな気持ちには全くならなかった。

「今日リップを買いに行くので」

なんだろ断られているのに、少し清々しい気もする。リップに負けるなら仕方ない。1日に何回もその唇に触れるモノなんだもの♥

きっと大人の男女の皆さまには、断りたいシーンって多いかと思います。例えば、夜のお誘い。

なんて言えば、キレイに断れるのか?さすがに「リップ買いに行くので」では難しい。なぜなら、夜のお誘いがあるってことは、その時点で、ある程度の距離感まで近づいているんだもの。

夜のお誘いは、誘った方にもリスクがある。言葉にしないとお互いに裸であっても「それは話が違うと言う!」ということもある。俗に言う「B は良いけどCはダメ」事件だ。

忘れがちだが、誘う方にだってちゃんとリスクがあるのだ。

「スープスパしよ!」(Youtube で検索して欲しい!)くらいのライトでスタイリッシュな誘い方をしても、おしゃれに決まらないことは多々ある。

内緒で作ってきたおにぎりがあるのに「手で握ったご飯なんて食べれないw」と言われるに等しいダメージが、お断りにはある。もう、この人と、おにぎりを食べることは、一生ないのかも知れない。ひどく深刻だ。

スープスパも、おにぎりも、無理!そんな気持ちにならないコミュニケーション、断り方を、一生懸命考えてみた。聞いて欲しい。

「今日の暦的には、潮の満ち引きが良くないらしいの」
問題は私たちにない。暦の問題なのだ。しかも隠語的な「潮」を使うことで、満更でもない感が出るから、誰も傷付かないで済みそうだ。しかし、連続して三度使う時には、暦的に良い日を提示してあげて欲しい。

「今日ね、昔飼ってたカブトムシの命日なんだ。生涯わすれることはないでしょう…」
甘い匂いにさそわれたこちらがカブトムシ!なわけで。それは忘れることはないよ、aikoだもん!この場合でも、結ばれないのは、私たちのせいではない、カブトムシのためなのだ。

「今日ね、少し疲れているの。でも、ありがと。誘ってくれて。ね、今、私のしっぽ、凄く振れてるんだけど、見せられなくて、残念!今度、いっぱいしようね🖤」
疲れを理由に断ることは、現実的に多いと言われる。しかし本当の理由は疲れなんだろうか?そんな疑心暗鬼が、無駄な軋轢を生むことは多い。この疑念は取り除いてあげれば、それは次回への希望に変わる。人というものは、希望があれば、歩き続ける動物だ。例え、その身が焼け焦げようが…

どうだろう。どれも、これも見事なお断りだったのではないだろうか。いずれのケースにしても、大事なのはコミュニケーションだ。ユーモアがあったり、思いやりがあったり、逃げ道をきちんと用意したり。思った答えが返って来ないことは、ある意味当たり前で、どんな答えも受け入れたり、少し想定することが、大事だったりする。それはもちろん誘う方だって、同じだ。

次の機会には、素敵な誘い方を考えてみたい。スープスパ以外のもので。

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