肝硬変のお話 (治療開始から365日)
前回までのあらすじ
2021年7月15日 の朝、一口の吐血をし翌日病院へ。検査の結果、黄疸の値を示すT-BIL (総ビリルビン) 値は14.20。正常値の2.0以内を大きく上回っていた。
「あなた、今の値だと明日の命の保証は出来ません。この値の生存率は20%です。緊急入院して下さい」
診断名はアルコール性急性肝不全。2年間寝ている時以外ほぼ毎日休まず連続飲酒した結果だった。
まず3ヶ月の入院があり、その後7ヶ月の自宅療養と、自宅療養期間中に2度の食道静脈瘤の手術入院をし、2022年6月1日に復職をした。別に完治したわけではない。とりあえず急死しないレベルになったとの判断で、復職し働き始めた。正直もっと休もうと思えば休めたが、復職という理由がなければお外に出してもらえないので仕方なく働き始めた。仕方なく。
現在3ヶ月に一度の診察と検査、毎日の服薬で治療をしている。1ヶ月の薬代が1万円超えるんですけど。は?
365日経過
2022年7月16日、強制入院、強制断酒から1年経った。ハッピーバースデー……! おれ……! 数値は正常値2.0以内に対し、3.4となっている。本格的連続飲酒以前の数値がこれくらいだった。全然健康ではない。目が黄色いのはとりあえず消えた。
酒はずっと飲みたい
酒漬けになった脳は酒を忘れない。リズムで飲んでたから毎日飲みたい。ちょっと飲んでも死なないじゃん? しかし入院という罰はまあまあおれに効いたらしく、365日の間合計ツーフィンガー分くらいアルコールを舐めたかも知れないが、酒を飲まなかったと言っていいくらいには断酒した。したことにしてくれ。とにかく断酒した。
代わりにノンアルコールの酒テイスト飲料をがぶ飲みしている。缶ゴミの量が飲酒している時と変わらんくらい出る。飲み屋にも行く。隣で人が酒を飲んでいるのを犬みたいな目で見ているが飲ませて貰えないので平気だ。間違ってウーロンハイが出てくることを期待してウーロン茶を注文するがこれもまあ出てこないので平気だ。出てこいや。
別にいつ飲んでもいいと思ってるのはあるけど出来れば飲まない方がいい。
とかなんとか書いてるうちに
飲んじゃったね。今日。しっかり一杯飲んじゃった。炭酸水をジョッキで頼んだつもりが中身が多分チューハイでね。最初の2口くらいはわかんなくて。途中で酒だと気が付いたけどもういいやって全部飲んだわ。少しフワッとしたね。まあこんなもんか。一杯で十分だったな。次はまた一年後にしようね。帰ってきてまたノンアルコールの檸檬堂飲んどる。少し後悔しはじめた。
はい。
あの日から365日と少し経ったはなし 〜おわり〜
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