映画遍歴

映画部というものを作ってみたので改めて自分のなかの映画遍歴を振り返ってみることにした。
これからは文章の練習も兼ねて思いついたことを記事にするっていう小さな成功体験を積み重ねて、自己肯定感を上げるプロセスの一部にもなったらいいなと思うので色んなジャンルを通して自分をなるべく多角的に掘り下げられたらと思う。
なお今まで見た映画全部取り上げたらキリがないので今回は映画館で観たものを中心に語ります。


映画遍歴 原体験編


まず私の映画の原体験ともいえるものは小学校低学年の頃両親に連れられて家族5人で行った、渋谷のスペイン坂の辺りだったのかな?の小さな映画館で観たなんだかよくわからないけどひたすら暗かった記憶のあるタイのヒットマンかなんかの映画とまたこれもタイのオネエの方々がバレーボールをする「アタックナンバーハーフ」という映画だ。
どっちが先だったかは覚えてない。
私は3人兄弟の1番上なので弟たちはさらに訳が分からなかっただろう。きっと記憶もないに違いない。
私の両親は2人とも美大卒で、そう、変な人達なのだ。父親に至っては大学時代映画撮ったりもしてたらしく子供達にも別に子供らしいものを進んで見せたりする人達じゃなかった。そうじゃなかったら普通わざわざ小さい子供達連れて渋谷に子供に見せていいのか分からない映画なぞ見に行かないのである。
特にアタックナンバーハーフは子供ながらにこんな世界があるんだなぁと思った気がする。機会があったら探してまた20年以上振りに観てみたい。
ちなみにその頃(小学校低学年)の私は既に父親が電車の吊り棚から拾ってきたモーニング(その頃の島耕作は部長)とかイブニングとか読んでいたので許容範囲はバカ広かったがそれはまた別の話。
その頃親たちがニッチなタイ映画を観たかったのは今の自分が推測するに家族でタイにホームステイしに行くことになっていたからだと思う。多分、いや絶対そうだと思う。
私が小学校3年生の頃初めて海外に行ったのが家族5人でタイのチェンマイにホームステイで行って2対3で別れて2組のホストファミリーに受け入れてもらうというこれまた特殊だったと思う経験で、それが今のところ我が家の最初で最後の家族旅行?と言っていいのか分からないけど家族でまとまって動いた経験だ。
それ以降は個々に色んなところに行っているが家族全員で旅行した事は一度も無い。
まあ海外の経験もまた別の話なのであるが、とどのつまりは自分の映画の原体験と海外の原体験は両方タイなのである。

時は若干進み、小学校4年生の頃初めて子供向け(まともなチョイス)の映画をおじいちゃんに映画館で見せて貰った。
「千と千尋の神隠し」である。
安定のジブリ!グッジョブおじいちゃん!
言わずもがなのいい映画です。九份行きたい!
その1年後5年生くらいからテレビが壊れたことにより2年くらい家にテレビがなく多感な時期なのに同級生の話題にまあまあついていけなかった私にとって王道路線の経験をしておくことは地味に大事な事だったように思う。
あれも知らないこれも知らないだと哀れみの目を向けられるよね…。
と、ここまでが私の映画の原体験でその後の私の映画遍歴は若干の日本で中3の頃みたスターウォーズ(エピソード3)を挟んで海外で観た映画編に行きます。


映画遍歴 海外で観た映画編

思い起こすと海外にホームステイに行くと意外と映画を観に連れてってくれるというイベントが発生して、音声は現地の言語で字幕英語もしくは音声英語字幕現地の言語もしくは字幕なしといった面白いことが起きていた。

初めての海外での映画体験は小学5年生の時に韓国に2週間ホームステイに行った時観た、うろ覚えだけどなんか実写の小さい白いネズミちゃんが冒険する?話の映画を確か英語音声韓国語字幕だったかな?で観た体験である。
これは昔過ぎてよく覚えてたなというレベルでネズミが可愛かった事しか記憶にない。

2回目は高校1年の時10ヶ月交換留学に行った時で、行ってる間に多分何回が映画を観に行ってるのだが、その中で1番印象に残っているのが当時センセーショナルだったMCU(マーベルシネマティックユニバース)の記念すべき一作目の「アイアンマン」が公開されてことである。
クラスの男子で集まって先生のパソコンを使って予告編を見まくり大盛り上がりしたのをよく覚えている。
その時はマーベルがこんなに沢山作品を出して追い切れなくなるとは思っておらず、最近まで単純にアイアンマン単品で3作目までしか手を出してなかったがここ2年くらいでしっかりハマり込み今では新作が出るととりあえず映画館に観に行っている。
それでも当時アメリカで観た最初のアイアンマンのかっこよさの感動には何物も代え難いものがあり、よくあのマーベルの歴史的な時期のアメリカの空気感に立ち会えたなと未だに感慨深い。
アイアンマンは私にとってはずっと発音的にはアイロンマンでアメリカから帰ってきて純粋にヒーローに憧れるアメリカの少年になっていた私はアイロンマンを皆に紹介していたのだが日本で公開された時アイアンマンになっていてちょっとガッカリした。

その次は社会人になってからだが小学生から中学生の子供達を連れてロシアにホームステイするのに引率する大人の補佐でロシアのハバロフスクに行った時で、ホストシスターの高校生になるかならないかの女の子とその彼氏(この2人は終始イチャイチャしていた)に連れられてブルースウィルス主演のアクション映画の「RED2」を観に行った。これはロシア語で観たのか英語で観たのか覚えてないが何となく初見で話がある程度分かったので英語にロシア語の字幕だったんじゃ無いかなと思う。
面白かったのがロシアはキリル文字なので「RED」が「РЭД」だったことだ。当時キリル文字をちょっと学んでちょっとは読めるようになったことが嬉しかった。

以上が私の海外での映画遍歴なのだがここまで来て映画の話といいつつ映画の内容に一切触れていない事に気がついてしまった。
まあ今回は遍歴という事である程度多めにみて下さい。

ここからは社会人になり自分の気になる映画を観るようになってから映画館自体も面白く全国展開していない映画を取り扱っている映画館に行っていた時期があったのでその映画館とそこで観た映画についてです。


映画遍歴 小さな映画館編

20代前半頃はあまりミーハーではなく主に小さな映画館の全国展開ではない映画を観ていました。

当時は世田谷区の下高井戸に住んでいて駅の近くに下高井戸シネマという昔ながらのジーというベルが鳴ってから映画が始まるこじんまりとした映画で面白そうな映画があるたびに観に行ってました。
残念ながらここでどんな映画を観たのかは今殆ど思い出せないですが台湾だったかの学生の恋愛映画を観たような記憶がかろうじてあります。

新宿の武蔵野館やシネマカリテにもちょくちょく行っていて、LGBTQ映画の映像美と心理描写に惹かれて観漁っていた時期があり「リリーのすべて」「君の名前で僕を呼んで」「キャロル」の3作が特に美しい映画でした。
ここにきて急に映画紹介するけれども、「リリーのすべて」はデンマークが舞台で献身的な奥さんと普通の男性として生きていたけどふとしたきっかけで女性になりたいことに気が付いて当時かなり難しかった性転換をしていく旦那さんの画家夫婦のお話で、旦那さん役のエディ・レッドメインの演技が素晴らしいのと変わっていく旦那さんのことを最後まで献身的に愛して受け入れて絵に描き残す奥さんに心を揺さぶられる話です。めっちゃ泣いた。
「キャロル」はこれもとにかく美しすぎる女性カップルの話で主演のケイト・ブランシェットがいつも通り神々しい。1950年代のニューヨークが舞台でファッションが凄く良い!映像美です。
「君の名前で僕を呼んで」も映像美が凄くて、これはイタリアが舞台の少年から青年に変わる頃の男の子のひと夏の恋の話でこれまた主演のティモシー・シャラメが美しすぎる!この作品には最後の方に主人公とお父さんの会話のシーンが出てくるのですがその内容が個人的に凄く刺さり当時自分のセクシャリティに悩んでた自分の救いになった気がします。
お父さんはもちろん自分の経験から息子を励ます言葉を紡ぎ出している訳ですが親に無条件で受け入れて貰えているようなそんな感覚になったのを覚えています。
LGBTQ映画以外にもヨーロッパの数国で共同して作った「ニンフォマニアック」という後にも先にもこんなに攻めまくった映画は見たことがない!と思った閲覧要注意の映画を観たのも武蔵野館でした。

目黒にも小さい映画館があってそこにも一度行きましたがそこで観た映画がなんだったのかは全然思い出せないです。

これは神奈川の鵠沼海岸という所にある東京からだとまあまあ遠い場所の「シネコヤ」という映画館ですが、どこからか当時公開から既に1年以上経っていましたがどうせ観るなら映画館で観たいと思っていた映画の「ラ・ラ・ランド」をこの映画館でやるという情報を仕入れた私はラッキーと思い遥々鵠沼まで行き観ることができました。
この映画館は「ラ・ラ・ランド」を観るのにピッタリな映画館でこじんまりとした空間の中に種類がバラバラな椅子が置いてあり好きな椅子に腰掛けて観ることが出来るという珍しいところで、映画設備もレトロな感じの映写機でホームシアターのようなほっこりする空間でした。

凄く長くなってしまったので次のここ数年の映画遍歴で最後になりますがここ最近はここへ来てかなりミーハーなラインナップになります。


映画遍歴 ここ数年の自分編

20代後半になってからは経済的に余裕が出てきて自ら1人でふらっと映画館に足を運ぶことが増えてきて気が付いたのですが最近の映画の技術の発展は目覚ましく映画館での究極のシネマ体験(ドルビーシネマの謳い文句)に何度行っても感動しています。
お気に入りはさいたま新都心のMOVIXのドルビーシネマと新宿のTOHOシネマのIMAXと池袋のシネマサンシャインの名前忘れたけどとにかくバカでかいスクリーンで映画の映像技術の発展に比例して自分の眼の乱視が進んで行く事をもどかしく思っています。
スターウォーズ、マーベルシリーズ、DCコミックスのシリーズ、007シリーズ、鬼滅、マトリックス、キングスマンと大スクリーンで観るアクションものやSF、ファンタジー、といったものに傾倒していてミーハーもミーハーといった感じ。
これまでのニッチなジャンルを掘り掘りする自分も忘れた訳では無いですが最新技術の没入感がなんとも捨てがたい!
この前観た「DUNE砂の惑星」がSF系でも新しい試みでスクリーンのアスペクト比が映画ののべ半分くらいの時間長方形でなく上下に広がって正方形になるといった新しい撮影方式でした。
東京だと池袋のシネマサンシャインだけ?でその形で上映していて音響も含め迫力が物凄かったです。
宇宙系の映画は3Dの発達で奥行きが感じられる様になっているのでまるで自分が宇宙に居るような気分になれて壮大さを感じるので是非まだの人はドルビーシネマとかIMAXとか体験してみて欲しいです。

あとここ数年の自分の中での最大のヒットはなんといっても「Kingsman」で色んな人にゴリ押ししてますが殆ど誰も観てくれないので好きな人居たら語りたいのですが、この映画はイギリスの独立スパイ組織のお話でスーツ姿がめちゃくちゃカッコイイジェントルマン達がこれまたカッコ良すぎるアクションを繰り広げます。
今3作目が映画館で公開していてポップだった1.2作目と比べ題材が第一次世界大戦のお話なので考えさせられるのと親子の関係が深く描かれていて泣きました。
一見ポップな1.2作目も1作目はスマホと暴力について2作目はドラッグについて、3作目は戦争について、と社会問題も風刺している側面もあると思っていて、イギリス特有のアメリカ映画とは違ったエグさややり過ぎ感は否めないですがそれを差し引いても凄くいい映画シリーズだと思います。
アクションと音楽の融合も臨場感抜群なので是非観てみて下さい!そして私と語りましょう!!


最後に



ここまで非常に長くなってしまい途中でめげて書き終えるのに数日かかり文体も途中で変わりと拙い感満載ですが誰か1人でも読んでくれる優しい方が居たらとても嬉しいです。
長々とお付き合い頂きありがとうございました!
今度は音楽や漫画に絡めた遍歴もやる気がチャージされた頃に書きたいと思います。

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