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今月(5月)

映画

らく魔女くん(8回)はさておき、5月6月は大作公開ラッシュなので色々見ています。

「GotG vol.3」は良かったですね。最近のマーベル映画のなかでは一番良かったかもしれない。
マーベル映画あるあるの強大なヴィランと過去の掘り下げみたいなのをほぼパージして、ガーディアンズ周辺キャラのエピソード完結にすべてのリソースを注いでいて気持ちいい。2時間半弱あるのにテンションを張ったままダレないというのは監督と編集マンが死ぬほどがんばったぽい感じ。

次によかったのは「かがみの孤城」。これは昨年末公開作品の別バージョン上映が始まったので、見に行けてなかったし、ということで。
アニメーションの質が異常に高いのと、大半が会話劇で進む120分を飽きさせないようにする手腕がとにかくすさまじい。独立してからの原恵一作品は絵がとっつきづらいのとアート色が強いっぽいのであまり見れてないんだけど、これは見て本当に良かった。これほどまでに動きのない作品を題材に劇場アニメをやりきったのはマジで天才だと思う。
注目したいのは登場人物の私服パターンの多さですね。この作品は5月〜3月までの長い期間行動をともにする登場人物たち、という物語の都合、めちゃくちゃな量の私服パターンがあります。資料集とか出ないかなあ。

ゲーム

ゼルダの伝説ブレスオブ・ザ・ワイルド

ここ10年でプレイしたオープンワールドゲーム(AAAタイトルに限る)の中でも最低の作品。正確に言えば「ゼルダの伝説部分は面白い」が、「ブレスオブザワイルドの部分は最悪」というのが正しい。

ゲーム要素への導線が薄い上に、体験の密度が異常に疎なのでゲーム時間の半分が移動だ。戦闘にも駆け引きもなにもないし、面白いところはない。英傑関係のストーリーもハッキリ言って微妙だ……。ミファーは許すがほかのでくの坊どもはなんなんだ?

こういうのは2007年頃(TES4: OblivionやFallout3が発売されたのがこのころ)であれば許されたと思う。一方でこれらのゲームは異常な量のオブジェクトやテキストを配置してプレイヤーを世界観に浸らせようとしたり、生まれを調整することで様々なロールで何度もやり直させるというやり方でゲーム体験を強化しようとしていた。しかしBotWにはなにもない。Hyrule is sad place… Hyrule castle and nothing…である。

2017年にはHorizon: Zero dawnやThe Wither 3、TES Vなどという、SF/ファンタジーそれぞれの分野で金字塔とも呼べる凄まじい名作群が存在しており、重厚な世界観やストーリー、素晴らしい戦闘システムを楽しみたければそちらをやれば良いというのは救いである。ゼルダの伝説 BotWでは「ゼルダの伝説」だけを楽しんでほかのつまらない要素をすべて無視するという遊び方が許されているからだ。

パラノマサイト

7,8時間で終わる軽いゲームをやりたくなったので、ひさびさにテキストアドベンチャーゲームを…ということでこれ。
ネタバレをせずに感想を言うのがなかなか難しいゲームなのだけど、簡潔に言えば世間の評価ほど面白いという感じではないかな。

ストーリーチャートというシステムはかなり優れているなと感じた。が、エロゲで散々擦られたシステムであり、ほぼ新規性はない。群像劇スタイルの物語とフラグ管理・回収というプレイヤーのメタな行動をシステムに落とし込むという点ではこれほどに優れたシステムはないので、しっかり仕事をしたという印象だ。

ストーリーについては、メタ(プレイヤー)存在を意識させすぎて没入感を削ぐ序盤、お世辞抜きにワクワクする中盤、コントローラーを投げたくなるほどつまらない終盤、といった感じで浮き沈みが激しい。ホラーとしては演出を含め素晴らしいと思うが、ミステリー部分はかなりおざなりだ。黒鈴ミヲがいなければ確実に投げていただろう…。

その他

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