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ドラマ『侵入者たちの晩餐』 穴に見えた脚本が全て伏線だったとは(ネタバレ雑感 )

感想文というか、鑑賞記録。
バカリズム脚本だから観ました。
彼の脚本作品は結構観ていますが、基本は彼の「ネタ」だと思うんです。
思い返せば、私は「オンバト」世代ですから(笑)、バカリズムこと升野英知が「バカリズム」というコンビ時代から知ってますからね。
今調べたら、彼とラーメンズ・小林賢太郎の二人が延々大喜利をする「大喜利猿」というイベントを大阪(2006年)、東京(08年)、沖縄(09年)まで見に行くほどバカリズムファンです。
いや、どっちかと言うと小林賢太郎ファンだな。

そういうわけで、バカリズムはネタも脚本作品も長いこと見てきているのですが、やっぱり「ネタ」なんですよ。面白いんですけど、ドラマや映画の面白さとは違う。
何て言うのかな、1本の長編小説というよりも、新聞の4コマ漫画の単行本化みたいな感じなんです。
『住住』(17年)とか『架空OL日記』(17年)とか『生田家の朝』(18年)なんかが典型例。
なもんだから、映画脚本は信用できなくて、というか、ドラマは脚本家、映画は監督で観る派なので観てないんですけど。

ところがこのドラマは、ドラマとしてきちんと「話」が面白かった。
『素敵な選TAXI』(14年)から比べると、格段と腕を上げているように思います。

正直、このドラマ、最初の30分くらいはツマラナイんです。
そのツマラナイ理由は、犯罪計画が穴だらけだからです。
つまり犯罪物としては「話」が、言い換えれば脚本が「穴」だらけ。

ところが、その「穴」が全部、終盤の伏線になっている。
目出し帽なんて、伏線と思いきや、逆に役に立たないとか、そういう裏もかきながら。

その上(ネタバレになっちゃうけど)、結果、悪い奴が本当に悪かったり、ウザい奴が最後もウザかったり、グルっと回って「結局、第一印象のままじゃん」という辺りも、逆に凝っている。

逆に凝ってるって何だよ。

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