「演劇するべきかそうでないか、それが問題だ。」
「おい!惰眠を貪ってないで起きろゴルァ!?
「…うーん…だっ誰?春眠に包まれる私の頭をシェイクするヤカラはぁぁ…
「おーきーろーよー!!お前こないだまでSNSで”新しい演劇ユニットが始動!”だの”おいでませ”だの、演劇への情熱をぽこぽこアピールしてたじゃんよー!?
「はっ!?さてはお前がネットでよく聞く粘着アンチってやつだな〜 失せろ失せろ!各方面に通報するぞ!
「思い上がんなバーカ。お前みたいな末端自称演劇人狙って、人生棒にふる奴はいませーん。私は演劇の神シェイクスピア。SNSでイキって演劇への情熱をアピールする人の夢の中に、自動的に現れる仕様なのです。
「しぇー、シェイクスピア!?
「てめー何て体たらくですかね。あのむやみな演劇への情熱を装った俺がすごいアピールはどーこに行っちゃったのよー。
「やー。そう言われても仕方ないじゃん。ウイルス騒動のせいで演劇どころじゃないんだから。狭い稽古場で大勢が集まってギャーギャー台詞言うのもアンサンブル演技も典型的な3密なんだし。
「確かにな。
「知り合いの飲み屋でちょこちょこやってたバイトもやんわり切られたし。
「あー…
「”演劇人への助成をお願いします!”って発信すれば、それどこじゃない製造業を下に見てるのか大体そもそも演劇やってる奴らの上からな感じが実は昔から嫌いだったと、演劇狩り一歩手前で緊急退避ですよ。
「…。
「おかげでこうやって昼から酒飲んでは、SNSで政権批判を1時間おきにリツイートする毎日っす。まあとりあえず奥さんの実家が太いから、最低限の生活するには困らないけどさー
「くぅ…
「今こんな状況とはいえ、俺も俳優なわけだし、中途半端にバイトしたり働いたら負けだと思ってるし。そこだけは譲れんし。
「ごめんやっぱ帰ります。
「(缶ビール開けて)まあ俺がこんなんしてるのも全部政治が悪いってこったよ!なぁ!?
「さよーならー
#####################################
うーんうーん。
全然思った方向に進んでくれないのな。
次回は一人芝居の台本書いてみるとか?
腐海の底のウイルスが浄化された世界で、無理して演劇やって人に迷惑をかける話とか…いやダメだすぐそっちへ行ってしまう…