節分に想う

昔とある人から
「煎り豆に花が咲く頃」というのは
いつだと思う?
と、聞かれた事があった

煎り豆に花は咲かない!
だから
「どんなに待っても花は咲きません」
と答えたら
「そうですね、
だから
『煎り豆に花が咲いたら交代します』
と、そんな約束をしてはいけないのに
した方がいたんですよ」
と言われた


イワシの頭の目の所に
トゲトゲの柊を刺すのも
ミセシメだと教えられた

【花が咲いたらと約束した側】は
年に一回、音を立てて豆を撒いて
「今年も豆を撒いています」
とアピールして
【今年も花は咲かないね、
でも約束は果たした】
と形骸化して知らん顔する


シビレを切らしたのは
【花が咲くまで待っていた側】

いつまで経っても約束が守られず
信じていた事自体が
初めから仕組まれた

だったとわかった時
凄まじい怒りと化して
具現化して現実化した


神の戸が開き
地上の世界と天上の世界が結ばれ
花は咲かない事を承知で約束したなら
元々の約束自体が白紙として
全てを一掃する勢いで
見せつけた

ツノを奪われ
お役割を取り上げられた
世界の見張り番は
変わりゆき沈みゆく体を
どうにか留めている


…とか思いながら
今年も年に一度だけしか役に立たない
《恵方巻きコンパス》を使って
今年も
黙々と
切れ目のない世界を
食べる

日本中に広がる風習じゃないのに
経済効果や
形骸化された慣習を
さも古来の風習として
広めるあたり
怪し過ぎて
堪らなく寒い😨

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