この作品が好きだー①ブラッククローバー

まずは『ブラッククローバー』。
コロナ禍にアマプラでテレビシリーズを観てはまったように記憶している。
その後漫画も読んだ。現在テレビシリーズは一旦終了し、漫画は連載中。
月刊誌掲載の上、私は単行本派なのでなかなか先が読めないのがもどかしいいが。

舞台は魔法が当たり前の世界にあるクローバー王国。
誰もが多少なりとも魔法が使える世界で、唯一魔法が全く使えない少年アスタが主人公。
魔法が使えないながらも全王国民から尊敬・信頼される魔法帝になるために努力する物語だ。

正直、アスタはそれほど好きではない。
私自身『努力すれば夢はかなう』という考えが好きじゃないからだろう。
それでもこの作品に惹かれる理由の一つが、登場人物の多さ。
とにかくいろんな人が登場する。主に『魔法騎士』といわれる、魔法が使えて王国の安全や平和のために尽力する者たち。
王族もいれば貴族も平民も、さらにその下の身分である下民もいる。
魔法の種類もいろいろ。
アスタの所属する黒の暴牛団の団長は闇魔法、仲間には水魔法、炎魔法、雷魔法、糸魔法、綿魔法、鏡魔法、空間魔法、毒呪詛魔法、変身魔法、影魔法など、「え、そんなものまで!?」というような魔法がたくさん登場する。

私は幼いころから魔法が出てくる絵本やアニメが好きだった。成長しても不思議な物語が大好きな私。
小学生中学年になると『オズの魔法使い』のシリーズを読み漁ったし、中学~高校生のころはスティーブン・キングのファンタジーホラーに夢中になった。
昔から、今この世にはない力や不思議な現異能力象が大好物だったのだ。
それは今でもあまり変わっていないので、この『ブラッククローバー』以外にも呪術を軸にした『呪術廻戦』や異能力を扱う『文豪ストレイドッグス』をはじめ、『青の祓魔師』『炎炎の消防隊』『もののがたり』『不機嫌なモノノケ庵』『虚構推理』『怪物事変』『真夜中のオカルト公務員』・・・と枚挙に暇がない。
これらの作品のほとんどは現代または現代日本、またはそれに似通った“どこか”を舞台としているが、『ブラッククローバー』のそれは完全に中世ヨーロッパ風だ。
黒の暴牛団団長のヤミ・スケヒロはその名の通り日本ぽい国からきた人ではあるが、クローバー王国では異邦人と呼ばれ、武器も日本刀だ。
あくまでも欧風なのである。
魔法の書もグリモワールと呼ばれ、『黄金の夜明け団』という、実存した秘密結社の名を冠した魔法騎士団も登場する。

作中に登場する『クリフォトの樹』はあの世(冥府)とこの世(現世)をつなぐものとなっているが、これもユダヤの神秘主義カバラにおける概念だし、それが天地逆になっているものが『セフィロト』であり、これも作中に登場する。

単に“不思議な力”としての魔法も憧れがあったが、これらの思想も私がハマる理由のひとつなのだろうと思う。
さすが少年ジャンプ系列だけあって、少年が友情を育み、努力をして夢に向かって邁進する物語である、という基本路線はある。
そういう物語だと思って読むのが、多分王道だ。
だがこれをきっかけに魔法等の不思議な事象や、悪魔や天使、冥府と現世などの神秘思想やその歴史に興味を持つ人が増えたらいいな、とも思う。
こういった思想や宗教はどの地域にも存在する。
日本でいえば地獄や極楽、陰陽道、八百万の神々、仏教、妖怪・・・などもその類だ。

そういえば、前に挙げた『幼い頃読んだ物語』には、『日本書紀』『古事記』『ローマ神話』『ギリシャ神話』『旧約聖書』もあった。
子ども向けの文章になってはいたが、物語の筋は理解していた。
どこの世界の神様も『奥さんが死ぬとあの世に迎えにいくんだな
』と思った。
結局は一つのお話だけど、それが伝わった国によって神さまの名前や背景が変わったりしてるんだろうな、と勝手に解釈していた。

まだまだ連載中の『ブラッククローバー』だがこの先の予測が全くつかない。
ひとつの事件が解決すると、そこからさらに酷い事件が起こる。
何度『え、この人が死んじゃうの!?』『この人は悪い人じゃなかったのか!』と驚いたことか。
アスタは魔法帝を目指しているけれど、その夢は変わらないままなのか?
その夢をかなえる日はくるのか?
かなわない、或いは別の夢に進むならどうなるのか?
まだ16歳かそこらだ。
この先つながっていくであろう道はいくつもありそうだし、時間も然り。
少年から青年、大人へなっていく物語につながっていくのか?
何をもって結末となるんだろう?

ちなみに、多くのキャラクターがいる中で私が一番好きなのは、ヤミ・スケヒロ団長。
とにかくかっこいい。強い。雑なようでいて実はそうでもない(もちろん繊細ではないが))。
アニメから入ったこともあり、CVが諏訪部順一さんだというのもカッコよさ爆上げの一因といえそう。
諏訪部順一さんの声や喋り方にはとてつもない“色気”があるのだが、ヤミに関してはそれをあまり感じない。
色気の出力調整ができるん!?と感心した。

何しろキャラが多いので、ほかにもチャーミーやフィンラル、ミモザなど好きなキャラもたくさん挙げられる。
各々のキャラクターにも様々な性格や経験、物語があり、作中で描かれているのもいい。

原作の行方も気になるところだが、アニメの続編はどうなるんだろう?
2021年3月に放送終了してからもう3年以上経つ。
昨年は映画が公開されているので、何も動きがないというわけじゃないけれど、テレビシリーズの発表は今のところないみたい。
ん~・・月刊誌掲載なので原作のストックが足りないとかはあるんだろうが、あまり年月が空いてしまうと少年漫画(アニメ)として楽しんでいた少年たちはもう興味持ってくれないかもなぁ。
過去分見直すっていっても170話あるからハードル高いし。

私のような(かなり)大人なファンもいるので、ぜひテレビシリーズ続編をお願いしたい。

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