母を偲ぶ川柳No.22

さよならと 脅かす母に 涙あふる

幼いころ、母はよく頭痛で寝込んでいました。そのとき必ず言うのです。「おばあちゃんは、死ぬとき、さようなら、さようなら、と言ってたんだよ」と。「さようなら~って、こんなふうに」
どうして、死ぬまねをしたのでしょうか。死にたいほどつらかったのでしょうか。私はいつも悲しくなって、部屋を出て泣いていました。
今も覚えているほど、どんなに私が傷ついたか、母はわかっているでしょうか。
誰でも、大なり小なり、傷ついた心を抱えているのでしょう。こんなことをいつまでも覚えている私は、嫌な奴ですね・・

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