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思いつくままに
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#秋桜

秋の花

秋に咲く花は黄色が好きです 金木犀や季節外れのヒマワリ 透明度が高い秋の空に似合うから 早起きをして 車庫からバイクを出して 重いヘルメットを被って キーをONに 早朝の空気は軽く 手先まで酸素が行き渡るようだ アクセルを開いて 気持ちを空っぽにしよう 首元を抜ける風は 昨日までのモヤモヤを吹き飛ばし タイムマシンのように バイクは白線に沿って走り出す 早朝の信号は点滅で 街中も夜と朝の間 かたわれ時に きみの住む町へ走っていこう 海風が感じる道になり 水平線に朝が

紅秋桜

彼岸花を見なくなった頃に咲く 空に真っすぐに咲く 風に揺られても 雨に打たれても 想いを載せて咲く 他人の評価なんて気にしない 自分の生き方に自信を持とう 気を使いながら生きてきた私 祖母に真っすぐに生きなさいと言われた子供の頃 細くなった指先で小さな手をさすってくれた 稲刈りの季節が終わり 山間の村には静かな秋が訪れる 澄んだ空気が心を染めてゆく さっきまで悩んでいたことは落ち葉のような 何だったのだろうと思う 紅い秋桜は想いの色

秋桜が咲くころには

子供と週末に秋桜を探して野山をドライブ 沢山の秋桜に囲まれて花の香りに秋を感じた あれから何年が過ぎただろ 線路沿いに咲く秋桜を眺めながら 十年後にまた会おうと 息子と聴いた曲は 今では箱の中のCDに記憶されている 出来ない約束はしない なんて厳しいことを言われながら 滑走路の隅に咲く秋桜を眺めています 秋桜が咲く小路に 夕焼け空が広がり 金木犀の香りがする あの日の記憶は今でも 街角の秋桜に出会うと思い出す シネマの始まりのように

きみの小さな手

秋桜の季節に花が好きな娘は何を想う 花びらを数えながら・・・・差し出す手のひら いつまでもこのままの姿が記憶に残る あれから娘は年頃になり 昔のように花束を差し出す そう・・・今日は結婚式だなんて 小説にもならないな・・・