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大草原の小さな家

どうしたことか、最近、「大草原の小さな家」にハマっている。

小さいときによく見ていた記憶がある。

ネットテレビのいくつかをチェックすると、トータル9シーズンに及ぶ動画が見れるようで、最近4Kデジタルリマスターされたものになっているらしい。

50歳になってあらためて見てみると、脚本、演出、大自然での撮影、オープンセットなど、子供向け番組といえないくらい見ごたえ充分である。

通してみていると、自然に寄り添うライフスタイルと信仰というもののすばらしさ。汗を流して働く喜び、親子の愛、じつに倫理的なストーリーばかりである。

原作者のローラ・インガルスの自伝小説をベースにしたものであるが、小説自体、事実にいくぶん脚色したものだったらしいが、番組的には、さらに、大幅にフィクションストーリーが作られたらしい。

お父さん役の俳優さんがプロデュースしたものらしく、小説をベースに、当時のアメリカでの社会問題をおりまぜて、子供でも理解しやすいストーリーとして作ったらしい。

だからであろうか、この家族には、様々な苦難が舞い降りる。

1シーズンだけを見ても、せっかく開墾した土地を追い出されたり、竜巻で農作物が全滅したり、ケガをしたり病気になったり、待望の男の子の赤ちゃんを亡くしてしまったり。
これでもか、と苦難がインガルス家に襲い掛かる。

ヒーローとしてお父さんは描かれ、お母さんは理想の母と妻の象徴のように描かれ、しっかりものの長女におてんばな次女、天使のような三女がいる。

社会の理不尽を表現するために配役された商店を営む家族達。親の影響でローラ達に残酷な言葉をなげかけ、いやがらせばかりをする。

そして、苦悩するローラをはじめとする子供たちに、信仰を通して困難を乗り越えていく力を解く父と母。そして、自らも苦悩し、子供たちから学び立ち直っていく。家族が一丸となって困難を乗り越えていく姿に自然と涙腺が緩んでしまうのである。

日本を舞台にしたとしたらどうなるであろうか。北の国から、という感じだろう。たぶん、影響を受けているはずである。

シーズンが重なるにつれて、見るのがつらくなる。これは北の国からでも同じ事を味わった。純は思ってたのと違う大人になり、蛍も思ってたのと違う大人になった。ハッピーエンドとはいいがたい。物語が続いていく残酷さを感じてしまうのだ。シーズン1で終わってほしいと思うのだ。

ひるがえって、我々の人生も続いていく。おもてたんと違う人生。過去になんらかの意味付けをし、未来へ進む力を生み出しつづけるしかない。

すべての出来事を、これでよい、と思う力。それしかないのだなとの思いにたどり着くのだった。



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