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私の映画の見方のクセ

私だけに限った話ではないだろうが、映画の見方にクセがある。

例えば、マーティンスコセッシ監督のもので何か一つ見たとしよう。

そこからスコセッシ縛りで、過去の監督作を一気に見る。

それから、スコセッシの映画によく出てくる俳優さんに気がついたとする。

デニーロであれば、デニーロ出演作を一気に見る。

この流れで見ていると、食わず嫌いであっただけの名作に出会ったりもする。

スコセッシ監督でデニーロ主演の「キングオブコメディ」は食わず嫌いで見る気がしなかった作品の一つであった。いいものを見たと思う。

以前、高倉健さんが亡くなった時は、高倉健さんの主演作を見まくった時期があった。かなり昔の映画までさかのぼり任侠映画までたどり着いた。

そこで出会ったのが藤純子。緋牡丹博徒シリーズにハマる。任侠の仁義の切り方がしっかりと描かれている。

その緋牡丹博徒で監督を数作品つとめた「加藤泰」監督を知る。シリーズの中で、超ローアングルかつ長回しの奇才であった。

プリツカー賞受賞した磯崎さんが沖縄に移住した際の歓迎会を建築家協会沖縄支部で開催したとき、磯崎さんは我々にたいしてのサービス精神で、見事な仁義を切って頂いた。

任侠道の仁義の切り方に詳しい人は年配の方でもそうそういない。磯崎さんの突然の仁義を切る姿にとまどう方も多くいたのだが、私はすぐにわかった。ちゃんと作法にのっとり、アレンジまでしていた。もし、気の利いた方がいれば、仁義を切り返したはず。

後日、磯崎さんを本部までお送りする運転手のお役を受けた時に、磯崎さんに仁義の話を振った。そこから、話ははずみ、磯崎さんは健さんの任侠物のDVDセットをすべて持っていると自慢された。緋牡丹博徒の話を振ると、もちろんご存じでしたし、加藤泰監督の事もご存じであった。

緋牡丹博徒の若かりし頃の藤純子。上戸彩を彷彿とさせる美女であった。

偶然出会った映画からピンとくる監督や俳優をもう一歩追いかけてみる。
その連鎖でおもいもかけない作品に出会う。そして、その知識がおもわぬ偶然でなにかのきっかけとなるのだ。


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