【発動】 ③ 長生に化す

長生に化す
発動爻が化出の爻をみて、十二運が長生に値る場合で「勢力を強める」の判断を加味します.

・「寅:卯」〔木〕→「亥」を化出
・「巳:午」〔火〕→「寅」を化出
・「丑・未・辰・戌」〔土〕→「申」を化出
・「申・酉」〔金〕→「巳」を化出
・「亥・子」〔水〕→「申」を化出

*発動する本爻が〔木・火・水〕行の場合は「回頭生」の関係で勢力は伸長します.
*〔土・金〕行についてはそれぞれの力量状態について吟味して判断します.


例)地沢臨ー地水師

下卦が変化し、初爻の「巳」が「亥」を化出しています.
初爻が「発動して長生」を化出したといいます.

‥ 酉   (官鬼)
‥ 亥〈応〉(父母)
‥ 丑   (兄弟)
‥ 丑   (兄弟)
— 卯〈世〉(官鬼)
— 巳   (父母)→ ‥ 寅(官鬼)


例)土爻が長生を化出した場合

・水風井ー雷風恒

‥ 子   (父母)
— 戌〈世〉(妻財)→ ‥「申」(官鬼):長生
‥ 申   (官鬼)→ — 午
— 酉   (官鬼)
— 亥〈応〉(父母)
‥ 丑   (妻財)

「五爻」である「土」が動爻となり「申(金)」である長生を化出しています.
日辰・月建の援助があり、旺相していればこの「申の長生」を錦上に花を添える形と見て「吉」と判断します.しかし元来、「土」は申をみて衰弱します.よって「旺相している」ことが吉判断の条件です.

例)金行の爻が長生である「巳」を化出した場合

・雷火豊ー風火家人

‥ 戌   (官鬼)→ — 卯
‥ 申〈世〉(父母)→ — 『巳』(妻財):長生
— 午   (妻財)→ ‥ 未
— 亥   (兄弟)
‥ 丑〈応〉(官鬼)
— 卯   (子孫)

五爻の「申」は金行であり、化出した「巳」を見て十二運では長生となります.
同時に、回頭剋の関係でもあります.
この場合、剋を受けている「申」を日辰・月建が味方して旺相している場合は、この化出している「巳」は回頭剋とはならず「長生」の吉象であると判断します.
しかし、本爻である「申(金行)」が休囚している場合は、長生の吉を忘れて回頭剋の作用となり凶象であると判断しなければなりません.

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