【発動】 ① 回頭生 ②回頭剋
本卦の動爻と化爻との間における生剋関係は吉凶に大きく作用します.
動爻が化出爻から生じられる関係にあるとき=「回頭生」
動爻が化出爻から剋される関係にあるとき=「回頭剋」
このように名付けられています.
火風鼎を例にとります.
・お金が入るか?
(1)火風鼎〜山風蠱に之く〔回頭生〕
— 巳(兄弟)
‥〈応〉 未(子孫)
— 酉(妻財)→ ‥戌(子孫)
— 酉(妻財)
—〈世〉亥(官鬼)
‥ 丑(子孫)
四爻が変化し、上卦「☲(離)」から「☶(艮)」になりました.
地支は「戌」を化出します.
戌は「土行」、もとの酉は「金行」です.
このとき、お金である用神「酉:妻財」は変化した「戌(子孫)」より生じられています.
用神が生じられ強くなり、吉です.目的の「お金は入る」と判断します.
(2)火風鼎〜火水未済に之く〔回頭剋〕
— 巳(兄弟)
‥〈応〉未(子孫)
— 酉(妻財)
— 酉(妻財)→ ‥午(兄弟)
—〈世〉亥(官鬼)
‥ 丑(子孫)
今度は同じ占的で三爻の酉が変化し、下卦「☴(巽)から☵(坎)」へ変化し午爻を化出しました.この関係は化出爻「火」が飛神である本爻「酉:金行」を剋しています.
用神妻財は剋されて弱くなり、凶です.目的のお金は入らないと判断します.
・大事な占いの目的である「用神」が回頭生であれば吉
・「用神」を剋する「忌神」が回頭生となり強くなれば凶
・「用神」が剋される回頭剋になれば凶
・「忌神」が回頭剋になれば吉
このように化出爻が本爻の飛神に直接影響を与えることを示す「回頭の生剋」はひとつのメカニズムとして働き吉凶をあらわします.
未来予言として重要なメッセージと受け取らなければなりません.
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