教養ゼミにトライしようと思うのです。
この6月から、研究室の学生たちを対象に「教養ゼミ」なるものに取り組んでみている。
この教養ゼミは、元は私が学生時代にお世話になった准教授が開催してくれていたもので、私が自分の専門科目だけでなく、幅広い学問領域に視野を広げていくきっかけをいただいた機会でもある。
その教養ゼミを、学生からの希望もあって私の手によって今年から開催することにした。
といっても、その先生がやっていたことをそのままトレースするのではない(私にそこまでの知識はないからそんなことはできない)。
それよりはもう少しフラットに、広く言えばいわゆる「教養」であるところの「自分の専門(化学・化学工学・安全工学など)以外のさまざまな領域の知」に親しみ、
★読書することに慣れ、読書を「人生の習慣」にできること
★自らの生き方や価値観、思想について意識的になれること
を目指すことが大事なのではないか、と思っている。
そうした思考を可能にするために足を踏み入れる学問領域は、主に「哲学」や「社会科学」に属するものになるとは思うが、少なくとも、彼らにとって新しい学問分野や概念との出会いがあるような内容で、かつ集団で取り組むに値するような方法でやってみたい、と思っているのだ。
確かに、上記の2項目を目指すことだけを考えれば、究極的に言えば、わざわざゼミなど開かずに「この本読んどけ」と色んな本を紹介するだけでいいのかも、とも思う。
とはいえ、それだけでは大変個人的ないとなみになるし、「読め」と言われただけではどうせ読まないだろうし(そうでない人がいたら申し訳ないが)、せっかく近くに仲間がいるのならば、みんなで楽しく学ぼうではないか、という狙いがある。
そもそも「何が教養なのか?」という問いについても明確な答えが無い中で、「教養ゼミ」と銘打って始めることのハードルやプレッシャーを感じてもいるが、それも含めて答えのない問いに向かっていく1つの「哲学」として捉えてやってみようと思っている。
ちょっと応援したいな、と思ってくださったそこのあなた。その気持ちを私に届けてくれませんか。応援メッセージを、コメントかサポートにぜひよろしくお願いします。 これからも、より精神的に豊かで幸福感のある社会の一助になれるように挑戦していきます。