![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74249731/rectangle_large_type_2_5510eca1cb2883ffd2e30018f7caa38d.jpg?width=1200)
パトゥムタニ日記 vol.9 〜暑い季節にタマリンド〜
蒸し暑い日の午後。
田舎にいる甥から小包が届きました。
開けると、ビニール袋にぎっしり詰まった茶色の物体。
おー、マカームピアック!
タマリンドの殻を剥いて半干しにしたもの。
毎年、この時期に義姉が自家製のものを送ってくれます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74245817/picture_pc_efc243bc70f5706c51441a123e208f1f.jpg?width=1200)
ひとつ摘んで口に入れると
すっっぱい!
果物として売っているマカームワーン(スィートタマリンド)は
干し柿に似たねっとりとした甘味が特徴ですが
こちらは酸っぱくてほんのりと甘い、駄菓子屋の梅ジャムみたいな味。
お湯で溶いて煮詰め、お料理の酸味として使います。
日本でもよく知られている、パッタイのかくし味にも使われています。
タマリンドはマメ科の植物。
ビタミンやカルシウムが豊富で疲労回復、整腸作用に効果があるそうです。
また、美白効果もあると言われて、タマリンド入り石鹸や
ローションも売られています。
食べすぎると身体が冷えるし、食物繊維でお腹をこわすので
気をつけなさいよと言われますが、でも、美味しい。
タイの女の子たちは酸っぱい実に砂糖と塩、それに一味唐辛子をまぶした
甘くて酸っぱくてしょっぱくて辛い、という、
訳の分からない“タマリンド四味”を好んで食べています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74246420/picture_pc_508d97f8fadc0ac2d9d775427cc06525.png?width=1200)
暑くてダラダラしていた夫が(タイ人のくせに私より暑さに弱い)
眼を輝かせて立ち上がると、いきなり
「トムヤム作ろう!」
唐辛子、バジル類、レモングラス、こぶみかんの葉 etc.
庭から集めて来るよう指令が出ます。
冷蔵庫から魚を取り出してぶつ切りにし、
そして出来あがったのは、、、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74125114/picture_pc_51f0055ac25bd1c64cc8c2b0cdc97b4c.jpg?width=1200)
トムヤムプラーニンは淡水魚のティラピアを使ったトムヤム。
酸味に、マナオ(ライム)ではなく、このタマリンドを使います。
ライムの酸っぱさが直線なら、
タマリンドはほんのり甘味を含んだまあるい酸っぱさ。
淡白な白身魚によく合う。
東北タイの定番料理です。
あー元気が出るよ!
このトムヤムを食べるたびに
なぜか味噌汁を思い出すのは、味は全く違っても
同じマメ科の植物を使ったスープだからでしょうか。
東北タイ人の夫にとっては、私の味噌汁並に
身体に染み込んだスープのようです。
本日もお読みいただきましてありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?