献身

あなたに花を贈りましょう

火星のうらに咲いた花を混ぜて

あなたはどんなにか笑って僕の手に触れることでしょう

そのとき僕はあなたになれるのです


あなたに花を贈りましょう

腐った水から伸びた茎を添えて

あなたはどんなにか喜んで僕の足に触れることでしょう

そのとき僕はあなたになれるのです


あなたに花を贈りましょう

沈んだ片目の宇宙に生えた葉を挿して

あなたはどんなにか嬉しがって僕の心に触れることでしょう

そのとき僕はあなたになれるのです


あなたに花を贈りましょう

暗がりから這い出たままの腕を差し伸べて

あなたはどんな笑顔でその花束を受け取るのでしょう

そのとき僕は幸せになれるのです



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