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【新造船情報】川重VLGC「LANTANA PLANET」

 川崎重工業は1月23日、日本郵船向けにLPG(液化石油ガス)を燃料として使用できる8万4000㎥型VLGC(大型LPG船)「LANTANA PLANET」を引き渡したと発表しました。

 同船は従来の8万4000㎥型VLGCに、LPGと低硫黄燃料油を燃料とするLPG二元燃料主機関を採用した新船型の6番船で、川重が引き渡したLPG運搬船としては69隻目となります。

 主機関には、川重製の舶用電子制御式液化石油ガスインジェクションディーゼル機関(ME-LGIPエンジン)「川崎-MAN B&W 7S60ME-C10.5-LGIP」を採用。LPGを燃料とすることで、従来の燃料油使用時に比べ、排気ガス中のSOx(硫黄酸化物)、CO2排出量を大幅に削減し、SOx規制や2022年以降の建造契約船から要求されるEEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3にも適応しました。
 NOx(窒素酸化物)3次規制に対応したシステムを採用し、主機関は排ガス再循環装置(EGR)、発電機関は選択式還元触媒脱硝装置(SCR)を適用しています。同システムにより、従来の低硫黄燃料油使用時でもNOxの排出規制海域(ECA)を航行することが可能です。
 上甲板にLPG燃料タンクを装備することで、貨物とは別に燃料用のLPGを積載可能。また、LPG燃料タンクはカーゴタンクと配管で接続しているため、必要に応じてカーゴタンクからLPGを移送し、燃料として使用することができます。

<主要目>
全長229.90m
幅37.20m
深さ21.90m
満載喫水11.60m
航海速力約17.0ノット
定員30人
総トン数4万9943トン
載貨重量5万5153受領トン
貨物倉容積8万4169㎥
主機関:川崎-MAN B&W 7S60ME-C10.5-LGIP 1基
船級:日本海事協会
船籍:パナマ

川重提供

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