夏のチリソース・シュリンプ

水平線を描くボートが橋の下にとまっていた。何故とまっているのか、何故とまっているのか、と人々は永遠に文句を言っていた。が、実際のところよく考えなくてもわかるところで人々は考えすぎていたのかもしれないと今は思うところである。ああ腹が痛い。

信号待ちか大通りから蝉がうるさい。彼らはなんのためにあれだけのサウンドを流すのだろう。餃子のためかオムライスのためか、はたまた親のためか。ある友人が言っていた。彼らはやはりそういうところなのだと。たった一つでも過程が違えばもはや餃子vsオムライスなのだ、と。ああ腕が痒い。

よく私と一緒に唄を歌ってくれていた公園の管理人さんが昨日久しぶりにラインをくれた。「夏に落っこちた木の葉に自由を見つけました」と。私が「たっぷりの雨水が待ち遠しいのでしょうか?」と聞き返すと、管理人さんはすぐに「またエビチリを食べに行きましょう」と返信をくれた。私は画面に現れた"エビチリ"という文字を目にしたとき、公園の管理人さんが夏にだけザリガニ釣りのことをエビ釣りだ!エビ釣りだ!としきりに言っていたことを思い出したことを今の私は今思い出した。


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